見出し画像

『契約しちゃった…』と諦めないで! — トラブル時にあなたを守る『法律』という武器


皆さん、こんにちは。Social Pentagon マーケ部(仮)です。

私たちは、社会に潜む見過ごされがちな課題を「ビジネスの力」で解決しようと取り組んでいる、ソーシャルビジネスのスタートアップです。



さて、この連載をお読みいただいている皆さんは、WEBサイトの「同意」や「契約」について、かなり意識が高まっているかと思います。
しかし、もし、どれだけ気をつけていても、こんな事態に陥ってしまったら…どうしますか?


  • 「無料トライアルのつもりが、高額な『定期購入』になっていた!」

  • 「子どもがスマホゲームで、気づいたら数十万円も課金していた!」

  • 「解約したいのに、サイトに『違約金5万円』と書かれている…」


血の気が引きますよね…。 「ああ、あの時『同意する』ボタンを押した自分が悪いんだ…」、 「利用規約をちゃんと読まなかったから仕方ない…」 と、泣き寝入りするしかないと、思っていませんか?

どうか、諦めないでください。 あなたが「同意」した(と思っている)その契約、もしかしたら「取り消せる」かもしれません。


導入の名言:あなたの「権利」は、眠っていませんか?


日本の法学者である末川博(すえかわ ひろし)氏は、有名なこんな言葉を残しています。


「権利の上に眠る者は、これを保護せず」

これは、「法律は、自分に与えられた権利を知っていて、その権利を行使しようと『助けて!』と声を上げた人しか、守ってくれませんよ」という、法の大原則を示す言葉です。

今日は、万が一のトラブルの時に、皆さん自身を守ってくれる「法律」という武器について、一緒に学んでいきましょう。




【ケース1】ネット通販で買った商品を返品したい!「クーリング・オフ」は使える?


まず、最も多くの方が誤解されているかもしれないお話から始めます。 「契約しても、8日以内なら『クーリング・オフ』できるんでしょ?」

確かに「クーリング・オフ」は、消費者を守る強力な制度です。 しかし、残念ながら、皆さんが普段利用している「ネット通販(通信販売)」には、原則としてクーリング・オフ制度は適用されないのです。

※これは、訪問販売や電話勧誘のように「不意打ち」で契約させられるものと違い、ネット通販は「消費者自身が、自分の意思でサイトを訪れ、検討する時間があった」と見なされるためです。


では、ネット通販の返品ルールは、何で決まるのか? それが、以前の記事でもお話しした「特定商取引法に基づく表記(特商法表記)」です。 あの、サイトの一番下にある小さなリンクですね。

あそこに書かれている「返品特約(返品・交換についてのルール)」が、そのサイトのすべて(法律よりも優先される)ルールとなります。 ですから、「お客様都合による返品は一切不可」と書かれていれば、原則として返品はできません。

…ただし! もし、企業がその「返品特約」を表示していなかった場合(不備があった場合)は、法律が適用されます。 その場合は、商品が届いてから8日以内であれば、送料は私たち消費者の自己負担になりますが、契約を解除(返品)することが可能です。


【ケース2】ダークパターンで「誤解」して契約させられた! → 『消費者契約法』


「ネット通販にクーリング・オフが効かないなら、もうダメだ…」
いいえ、まだ武器はあります。

もし、あなたが契約(同意)した理由が、以前の記事でもお話ししたような「ダークパターン」によって、誤解させられたり、騙されたりした結果だとしたら。 その時に強い味方になるのが「消費者契約法」という法律です。


例えば、こんなケース。

  • 「このオプションは必須だ」と嘘を書かれて契約してしまった(不実告知)

  • 「今すぐ契約しないと、あなたのデータが全部消えます」などと、異常に不安を煽られて契約してしまった(困惑)

  • 「解約するには、違約金として残りの期間の全額を支払え」といった、消費者に一方的すぎる不利な条件が書かれていた(不当条項)


こうした「不誠実な」やり方で結ばれた契約は、「同意」そのものが歪められています。 消費者契約法は、そうした契約を後から「取り消す」ことができる、と定めているのです。

「同意ボタンを押したから…」と諦めず、「あの表示の仕方は、おかしくなかったか?」と思い返してみてください。


【ケース3】子どもが高額課金! → 『未成年者取消権』


以前の記事でも触れましたが、特に深刻なのが「子どもの高額課金」トラブルです。 「子どもがやったことだから…」と、保護者の方が全額を支払おうとされるケースも多いと聞きます。

ですが、ここにも強力な武器があります。 日本の法律(民法)では、「未成年者取消権(みせいねんしゃとりけしけん)」が認められています。

これは、 「未成年者(現在の法律では18歳未満)が、親(法定代理人)の許可(同意)を得ずに結んだ契約は、原則として、後から取り消すことができる」 という、非常に強力な権利です。

もちろん、「お小遣いの範囲内での買い物」や「子どもが『大人だ』と嘘をついて契約した」場合など、取り消しが難しいケースもあります。 しかし、「親のスマホ(クレジットカード)を勝手に使って、何十万円も課金した」といった場合は、この権利によって、返金(契約の取り消し)を求められる可能性が非常に高いです。


まとめ:「知らなくても損しない」社会を目指して


いかがでしたでしょうか。 私たち消費者を守るための「法律」という武器は、実はたくさん用意されています。

もし、今回お話ししたようなトラブルに巻き込まれて、「自分一人ではどうしようもない」と思ったら、 どうか一人で悩まず、すぐに「消費生活センター」に相談してみてください。 電話番号は「188(いやや!)」です。
全国どこからでも、お近くの相談窓口に繋がり、専門の相談員さんが、こうした「法律の武器」の使い方を一緒に考えてくれます。


…しかし、です。 これらすべての法律を、私たち一般消費者がすべて理解し、トラブルのたびに「188」に電話し、企業と交渉(闘う)しなくてはならない…。 皆さんは、それが「当たり前」の社会だと思いますか?


私たちは、そうは思いません。 トラブルが起きた「後」に、消費者が頑張って法律(武器)を使う社会ではなく。 トラブルが起きる「前」の、まさに「同意」の瞬間に、 企業側が誠実な情報提供(専門家である弁護士が監修・要約するSocial Pentagon DIGESTの理念)を行うことで、

「法律の知識がなくても、誰もが安心して、損をしない」

そんな誠実な社会を、「ビジネスの力」で実現すること。 それこそが、私たちの本当の目標です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。




いかがでしたでしょうか。万が一のトラブルの際に、皆さんを守ってくれる『法律』という武器について、何か新しい気づきがあれば幸いです。次回も、皆さんの生活に潜む「同意」や「契約」にまつわる課題について、一緒に考えていきたいと思います。


いいなと思ったら応援しよう!

株式会社Social Pentagon よろしければ応援お願いします。いただいたチップは今後の活動費として使わせていただきます。