大きな街 ①【連載台本・世にもになるまで書いてみた・75作目】
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〇 実家・工場
数年前の夏。セミが大きな声を出し鳴いている。
実家に隣接する修理工場。
主人公の父 怒りに震えている。手には大きな縫い針のような作業道具。
父 はぁ?上京する!? お前この仕事継ぐって・・・
主 継ぐわけねぇだろこんなだせぇ仕事。
父 (胸ぐらをつかみ)んだとてめぇ。
だせぇ職業だ? 何ぬかしとんじゃコラァ!
だいたい上京してどうすんだ。
主 BIGな男になる。
父 (鼻で笑って)何言ってんだお前。
俺らみたいなもんがなれるわけねぇだろうが!
主 ・・・そんなのやってみなきゃわからねぇだろバカ親父!
父 もっぺん言ってみろバカ息子!
主人公とその父親 もみ合いに。
周りの従業員が止めに入る。
〇 ワンルームマンションの1室
一人暮らしのワンルームマンション。
※絶対に窓の外が映らないような画角で。
主人公(男・大学生) 実家に住む母(50代半ば)と電話中。
母 ねぇ。あんたちゃんと食べてる?
主 うん。
母 そうかい。安心したよ。
主 あとさ・・・
母 ・・・?
主 ・・・・・・父さんは?
母 もちろん元気よ。 腰が痛いのは相変わらずみたいだけどね笑
今も横になってテレビ観てるわよ。代わるかい?
〇 主人公の実家・リビング
主人公の父 横になりながら怪訝な顔をしてテレビを観ている。
観ているのはトーク番組。まさかの「トークイーンズ」的な番組。
〇 ワンルームマンションの1室
主 ・・・いや。大丈夫。元気だってわかればいいから。
母 私もよ。あんたが突然東京へ行くって心配だったんだから。
けどあんたの声聞いて安心したわ。で、どう? やっぱり怖いでしょ?
主 ・・・・・・うん。父さんの言う通りだったよ。
とにかく大きい。人も建物も全部大きいんだ・・・
主人公 神妙な面持ちに変わる。
タイトルテロップ『大きな街』。
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