【iOS17以下の方、要注意】ちょっと古いiPhoneへのハッキング予防をしよう(ブラウザ経由のハッキング注意報)
「iPhoneは安全だから大丈夫」
「ウイルスソフトなんていらないし」
そう思っている方にこそ、今すぐ知ってほしいニュースがあります。
2026年3月、Googleのセキュリティチームから衝撃的な報告がなされました。iPhoneを標的とした非常に高度なハッキングツールキット、その名も「Coruna(コルナ)」の存在です。
1. 「サイトを見るだけ」で感染する恐怖
今回のCorunaが恐ろしいのは、怪しいアプリをインストールしなくても、「悪意のあるWebサイトを閲覧するだけ」でデバイスが乗っ取られる点です(ドライブバイダウンロード攻撃と言われています)。
iPhoneの鉄壁の守りと言われる「サンドボックス(アプリごとに隔離された環境)」を、23個もの脆弱性を数珠つなぎにして、内側に侵入し情報の奪取などを行います。
2. ターゲットは「約10%」の未更新ユーザー
最新のiOS 26やiOS 18を使っている人は、すでにこのバグが修正されているため安全性が高いです。しかし、統計によれば統計でも、一定数のiPhoneが古いバージョンのまま使われています。
* 「アップデートすると動作が重くなるのが嫌だ」
* 「ストレージがいっぱいで更新できない」
* 「iPhone 8やXなど、物理的に最新OSが入らない」
上記のような、「大規模とも思える無防備な層」がターゲットです。内部情報を奪取しようとする彼らにとって、最新OSの壁に挑むより、アップデートされていない機種を狙う方が圧倒的に効率が良いからです。
彼らのターゲットは、
iOS 13.0〜17.2.1のiPhone および iPadOS 13.0〜17.2.1 の端末
です。
具体的な機種でいうと、
iPhone 6s / 6s Plus, iPhone 7 / 7 Plus, iPhone SE (第1世代)
iPhone 8 / 8 Plus, iPhone X で「最新のアップデートしないユーザー」
iPhone 11シリーズ〜 iPhone 15シリーズ, iPhone SE ( 第2,3世代) で最新の「アップデートをしてないユーザー」
これらの機種が該当します。
私も検証用に iPhone SE (第1世代)( iOS 15.8.6 ) を持っており、仮にこのSE(第1世代)でCorunaで攻撃されるサイトにアクセスしたら脆弱性を突破され内部データにアクセスされる恐れがあります。
また、iPhone 16以降の機種は iOS 18 (16シリーズ) / iOS 26 ( i17シリーズ)が標準でインストールされているので、今回のCorunaの攻撃対象にはなりません。
つまり、iPhone 15以下であれば、条件を満たせば攻撃対象になります。
条件は「アップデートをあまりしない/全くしない人」です。
この条件を満たす人は、iOS 17やiOS16で止まっているユーザーがいる可能性も否定できません。
3. iPhone版Chromeなら安心?という誤解
ここで意外な落とし穴があります。
「自分はSafariじゃなくてChromeを使っているから大丈夫」と思っていませんか?
実はiPhone版的のChromeは、中身(エンジン)にSafariと同じ「WebKit」を使うというAppleの制約があります。つまり、OSをアップデートしない限り、どのブラウザを使っていても脆弱性は残ったままなのです。
4. 感染するとどうなるのか?
Corunaに感染すると、持ち主が気づかないうちに以下のことが行われます。
* 仮想通貨ウォレットの窃取:
* シードフレーズや秘密鍵の窃取
* 写真フォルダに保存された QR コードのスキャン、Apple メモの解析
*スパイ活動のように内部情報の窃取
侵害されると、暗号資産の窃取を含む情報漏えい・不正操作につながる可能性があります(攻撃者の目的により挙動は変わります)。
しかも、バッテリー消費を抑えて「重くならない」ように動くため、自覚症状がほとんど出ません。
5. Apple が 3/11 セキュリティパッチを公開
Apple が この攻撃に対して防ぐためのセキュリティアップデートを公開しました。
iOS 15.8.7 及び iPadOS 15.8.7
iOS 16.7.15 及び iPadOS 16.7.15
iOS 17の機種は攻撃対象がiOS 17.2.1なので、iOS 17系なら最新版まで更新、可能なら「最新のiOS」へアップグレードしてください。
iPadOS も同様に iPadOS 17.2.1 までが攻撃対象となりえるので、iiPadOS 17系なら最新版まで更新、可能なら最新のiPadOSへのアップグレードで攻撃を防御できます。
5. 私たちが今すぐすべきこと
対策はシンプルですが、徹底が必要です。
「設定」>「一般」>「ソフトウェア・アップデート」を今すぐ確認。
当日・翌日の適用が理想です。iOS 17.3以前、あるいは最新版になっていない場合は即更新しましょう。ストレージを空ける
アップデートできない最大の理由は容量不足です。不要な動画を消して、セキュリティアップデートが実行できるように容量を確保してください。古い端末の「引退」を検討する
Appleから古い端末へのセキュリティアップデートも提供されてますが、できる限り最新 iOS / iPadOS を使えるように機種見直しを検討を考えるのも必要です。

Corunaに対応したセキュリティパッチがリリースされています
5. アップデート対象機種
iOS 16までしかアップデートできない機種
iPhone 8 / 8Plus / iPhone X
発売当時 iOS 17が標準インストールされている機種
iPhone 15 / 15 Plus / 15 Pro / 15 Pro Max
iOS 17未満のiOSが標準インストールされている機種
iPhone 11, iPhone 12, iPhone 13, iPhone 14 シリーズ
もしお手持ちのiPhoneがiOS 17.2.1であれば今すぐアップデートしてください。またiOS 16 ( iPhone 8 / 8Plus / iPhone X )のお持ちの方は 3/11 に公開されたAppleのアップデートを行って下さい。
アップデートは「設定」アプリから「一般」→「ソフトウェアップデート」から行えます。
さいごに
セキュリティの戦いは、メーカーとハッカーの追いかけっこです。
私たちができる最大の防衛術は、常に「Appleが用意した最新のセキュリティアップデート」をすぐに反映し続けることだけです。
「自分だけは大丈夫」という油断が、一番の脆弱性かもしれません。
余談:
Corunaの対象は iOS / iPadOS 13~17.2.1です。
iOS 12以下は含まれてません、iOS 12 / iPadOS 12 が搭載されている端末は iPhone 5s以下で、アクティブユーザー数はごく僅かです。
また、iPadも初代iPad Air や 初代 iPad mini Retina, iPad mini 2, iPad mini 3の各機種もOS 12以下のバージョンで止まってますが、これらも現在使用されている数は少ないという認識です。初代iPad ( 2010 ) 〜第4世代iPad ( 2012 )も同様です。
アクティブユーザー数が少ないこと、また目的が「仮想通貨ウォレット」であれば古いiPhoneには仮想通貨ウォレットアプリをインストールできないという点も大きいかもしれません。(古い仮想通貨アプリでもiOS13以降となるため)
また、Coruna の目的は主に「暗号資産(仮想通貨)の窃取」「高度なサイバースパイ活動用」なので、iOS 17 のままアップデートもせずに使っているiPhone 15シリーズなども標的にもなりやすい、とも言えるかもしれません。
関連記事:
iOS 18 も標的にされる DarkSword が発表されました。
ソフトウェアップデートを行うことで回避可能です。
一次情報:Google Threat Intelligence Group(GTIG)の解説(Coruna)も参考にしています。
Apple の アップデート情報
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