アドバイスなんてしない方がいいのでは?
母との会話に疲れたり、夫とのやりとりにモヤモヤしたり、友達とピリついたり。
ここ数年感じたマイナスの感情をいろいろ分析してみると、一つの結論に辿り着いた。
求められてないアドバイスって、しない方がいいのでは?
※ここで言うアドバイスとは大なり小なり決断を含む系の分野に対してです。たとえば仕事つらいとか結婚どうしようとかそういうザックリYMYL的な分野の話で、明らかに道に迷ってる人に道を教えないほうが良いとかそういう話ではないです。
アドバイスしないほうが良い理由①相手にもプライドがある
夫が転職活動をしているのだが、進みが遅い。もう1年経ってないか?
本気でやってんの?とも思うし、転職アドバイザーの経歴もある私からしたら、無根拠な自信を持ってる夫が、不安で不安で仕方ない。
そこで一度、「余計なお世話かもしれないけど…」と面接についてのアドバイスをしようとしたら、食い気味に
あぁうん!それは分かってる!
と話を遮られた。最後まで聞かずに何を分かってるんだか。
クソ腹が立ったが、夫も30代の立派な大人である。
積み上げてきたキャリアへのプライドもあるだろうし、私だって急に上からアドバイスとかされたらイラっとする。
求められてもいないアドバイスって、それだけで相手のプライドを傷つけるだろうなと思ったのだった。
(※夫の名誉のために言っておくと、この態度に自分でビックリしたようで、これ以降食い気味で遮るような話し方はしていない)
アドバイスしないほうが良い理由②別にプロじゃない
うちの母はかなりの過保護・過干渉で、私がギターをやるにしても、習い事のダンスにしても、就活するにしても、「まずは否定」がクセであった。
でもギターもダンスも就活も母はプロではないし、そもそも全部未経験じゃないか。
それに「ギターは不良っぽい」とか「就職は事務職」とか、いちいち古い。
プロではないどころか現実も見えていないアドバイスは、かえって「私のこと何も分かってない」感を募らせ、イライラさせるだけだ。
アドバイスしないほうが良い理由③そもそもアドバイスになってない
「アドバイスしてやったのに不機嫌になられたわ~」
みたいな話をよくよく聞いてみると、そもそもアドバイスですらないこともある。
「なんでそんな人と結婚したの?」
「公務員の方が合ってたんじゃない?」
おばかさん!それはアドバイスじゃなくて結果論です。
(誰にも通じないチェンソーマン2部ネタが好き)
「男なんてみんなそうだから独身でいなよ」
「まぁ最悪死ねばいいじゃん」
それは思考停止的な極論です。
アドバイスしないほうが良い理由④言わずにはいられない、エゴでしかない
アドバイスというもの自体が、そもそも「言う方が上」という構造だ。
上司とか先輩とか「実際に上」の人からのアドバイスならまだしも、上下関係のない関係性や分野でアドバイスをするのって、する側しか気持ちよくない。
説教するってぶっちゃけ快楽♪とはよく言ったものである。
だって言われた方は劣等感や反発心を抱くし、だいたいのアドバイスが「そういうことじゃない」から。
相手が言語化した以外にも、「言わないでおいたこと」「言語化できなかったこと」「長くなるから省略したこと」「実際に見なきゃ分からないこと」はたくさんある。
アドバイスできる範囲は相手が言語化してくれた部分にすぎず、だからこそほとんどのアドバイスが相手にとって「そういうことじゃない」のだ。
…え、相手のために言ってる、って?
その「相手のため」を免罪符に言いたいこと言っちゃうのが、エゴってンじゃないかい?
そもそも、まるで「自分はアドバイスをしなきゃいけない」という使命感に燃えて「アドバイスはしないほうが良い」という言説に反論している様が、なんかエゴにしか見えないような…
これは女相手だけじゃない
よく男性が男性に向けたアドバイスとして「女性は共感を求めるからアドバイスはしないほうが良い」というものがあるが、男性に対してもアドバイスってしない方がいいのでは?と思う。
そもそも、「アドバイスすると彼女が不機嫌になっちゃってさ~共感だけほしいんだってw」とかいう男性は、彼女に愚痴をこぼしたときに彼女からアドバイスをもらって不機嫌にならないだろうか?
私の経験上、なる。
多くの男性は、女性から求めてもいないアドバイスが飛んでくると「いや、違くてぇ!」とか、無言になったりとか、不機嫌を表現してくる。「ま、でも俺けっこう稼いでるから」とか謎のマウントでプライドを守ろうと試みるやつもいる。
そして残念ながら、「怒鳴り散らしてないから」という根拠でなのか、不機嫌になってないという自認なのも厄介だ。
別にそれが悪いってわけじゃないが、「"女性は"なぜかアドバイスすると不機嫌になるよな~」という言説はあまりに客観視できてなさすぎるなと。
…あまり男女論について論じると変なのが湧いてくるのでまとめると、結局「求められてないアドバイスはしないほうが良い」というのは、対女性でも、対男性でも、同じである。
(ていうかChatGPT出たての時、男も女も「求めてないのにアドバイスしてきてウザい」ってキレてましたよね…?)
じゃあ、ほっとけっていうのかよ
おそらく「アドバイスしないほうが良い」に対して「でも間違ってるって分かってて言わないのは冷たくない?」という反論が来るかもしれない。
そういう人に聞きたいのだが、
それ、本当に相手が間違ってて、自分が正しいの?
「え、本件に関しては紛れもなくそうだが!?なぜなら~」と言える分野なら、アドバイスはしても良いと思う。不倫とか犯罪とか。
が、本当に相手のためを思うならば、その先にあるものも考えてあげてほしい。
成功したときに、それは「相手の成功体験や達成感」を奪い「あなたの手柄」にしかならない。あなたにその気はなくとも。
また、あなたは相手にとって「正論で殴ってくる嫌なやつ」に思われるかもしれない。
自分が何を言うか・言わないかは選べるけど、相手がどう思うかは相手にしか決められない。
そして、もうあなたと雑談してくれなくなるかもしれない。
私からしたら「自分が正しくて相手が間違ってる」と思い込んでるやつの話は聞きたくもないが(過激派)、絶対に自分が正しいという自信があるなら、嫌われる覚悟でアドバイスすればいいと思う。
(※嫌われる覚悟、絶対に忘れんなよ。後で相手のせいにすんなよ。)
アドバイスの代わりにできること
嫌な思いさせたくないし、嫌われたくないよ!でも力になりたいよ!
という方へ、代替案を考えてみた。
①状況や感情の深掘り
「正解」を与えるのではなく、相手の答えに「導いてあげる」。
人は自分で納得した道にしか進めない。特に自由が保障されたこの国で、「誰かに言われてやりました」は心地が悪い。
だからこそ、コーチングのような要領で「前に言ってた〇〇が大変なの?」「今はどんな感じでやってるの?」「〇〇的にはどう思ったの?」など、状況や感情を深掘りしてあげるのは、良い手だとおもう。
私も体調不良で頭が回らないときに、夫から「どこらへんが痛い?」「いつから?」と問診されるのは助かっている。
②感情に寄り添う
「共感する」…というと共感ベタな人は「俺も同じしんどさを抱えてるよ!」になってしまいがちだというのは、夫とのやり取りで分かった。
(参照↓)
ので、「感情に寄り添う」「つらさを理解している」と言い換えてみたらどうか。
「それは大変だね」
「私も経験あるけどしんどいよね」
「見ててもたしかに辛そうだよ」
「自分も新入社員のとき同じことで悩んでたよ」
「こうしたほうが良い」ではなく、あくまで「そうだよね」のニュアンスで。
③あくまで意見ですよスタンス
相手のことを考えてもどうしても言いたい場合、上から目線に捉えられがちな「アドバイス」ではなく、あくまで「意見」として伝えるのも手だ。
「こうしたほうが良いよ」→「私ならこうするかな」
「こうあるべきだよ」→「私は~という常識で生きてきたから驚いた」
「やめた方がいいよ」→「やめとくって選択肢もあって良いと思う」
伝える内容は同じでも、主語を自分にした「意見」形式にすることで、伝わり方もだいぶ変わるはずだ。
④素直にお願いする
「アドバイス」のテイをなしたものの中には、一定の確率で話し手の希望が見え隠れする。
そういう自分の思い通りに動かす思惑があると、アドバイスは輪をかけてウザくなる。
だったら、もう素直にお願いすればいいと思うのだ。
③にも通ずるが、「~したほうが良い」じゃなくて「私は~してほしい」。「~はやめとけ」じゃなくて「~しないでほしいな」。
結局ウザがられるなら、素直なウザの方が関係性は保ちやすいだろう。
最後に:ほっとく
最近はもう…ほっといてる。
自分が正しい確証もないし、相手にだってプライドはあるし、嫌われたくないし。
ダイエットしたいけどお菓子が辞められない人に「ナッツに置き換えろ」って言ってもチョコ食うし。
それで聞き入れてくれないことにイライラするのも嫌だし。
相手には相手の人生がある。相手には相手の感情と行動と選択がある。
沈黙。それがそれが正しい答えなんだ。
沈黙は金、言わぬが花、秘すれば花。
どうしても「これはダメだろ」「個人的に無理」となったら、アドバイスという回りくどい伝え方ではなく、先述のような意見やお願いとして、真っ直ぐ伝えるようにしている。
アドバイスは義務じゃないぞ
たまに病的にアドバイスしたがり、拒絶するとこちらを否定してくる人がいるんですが…知ってましたか?アドバイスって義務じゃないんですよ。
アドバイスって、しなくても良いんです。
っていうか、なんか言ってやりたい気持ちを抑えられないだけですよね?
ど~~~しても他人にお節介を焼かないと気が済まないアドバイス病の方は、ここにアドバイスしてあげると国も喜ぶと思います。
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