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#11 今日から始める資産形成の実行計画(今から90日で何をやる?)

こんにちは、そのはです。

今回は、資産形成ロードマップの最終章として、今日から始めるための実行計画表をまとめます。

これまでの記事では、資産形成に必要な考え方をいくつかに分けて書いてきました。

  • 本業で収入を上げること。#3

  • 副収入をつくること。#4

  • 固定費を整えること。#5

  • 税金や控除で守ること。#6

  • NISAやEAをどう位置づけるか。#7 #8 #9 #10

ここまで読んだ方の中には、こう感じた人もいると思います。

「どれも大事なのはわかった。でも、結局いまの自分は何からやればいいの?」


私は、資産形成で一番危ないのは、投資商品選びや投資のリスクそのものではなく、戦略・軸・順序の整理が無いまま進むことだと思っています。

例えるなら、地図やコンパスを持たずに樹海を歩くようなものです。
その場その場で最適な判断を下せる人はごく一部です。

もちろん、何かを始めること・新しく踏み出すこと自体は良いことです。
ただし、資産形成は「やっている感」だけでは結果が出ません。
やることが整理できないまま増えていくと、むしろどれも中途半端になります。


私は、資産形成はかなり地味なゲームだと思っています。

稼ぐ。貯める。守る。増やす。
この順番を大きく外さず、生活が壊れない範囲で、淡々と積み上げる。
そこに派手さはありません。

順序を無視していきなり「増やす」に飛びつくと、必ずどこかで無理が出ます。

例えば、、、
投資で少し含み損が出ただけで不安になる。
生活費が足りずに積立を止める。
副収入が入っても、気づいたら生活費に消えている。
収入が増えたのに、固定費も一緒に増えて資産が増えない。

などなど。
こういうことが起こり、安定・安心のために始めたはずの資産形成が、逆に自分の生活を苦しめることになりかねません。


この記事では、私が20代で資産1,500万円、30歳で資産2,000万円に到達した手順を、そのまま正解として押し付けることはしません。

この記事のゴールは、あなた自身に特化された目標と実行計画をを立てられるようになることです。

5年後の姿から逆算し、次の90日で何をするか決める。
その具体的なステップを整理していきます。


※ロードマップ全体をまだ読んでいない方は、先にこちらを読んでいただくと流れがわかりやすいです。



前提① 資産の目標金額の考え方

少し前、老後2000万円問題が話題になり、2000万円の資産を築くことが分かりやすい指標となりました。
しかしこの数字はあくまで2017年の統計平均から出した値なので、全員が目指すべき資産額かどうかはわかりません。

それは、人によって状況が異なるからです。

家族構成が違います。
住んでいる場所も違います。
仕事の安定性も違います。
実現したい暮らしも違います。

早期退職を目指す人もいれば、会社員として働き続けながら家族との旅行や趣味を楽しみたい人もいます。
子どもの教育費を準備したい人もいれば、独身で身軽に暮らしたい人もいます。


資産額は、本来それ自体が目的ではありません。
資産を使って、生活の選択肢を増やすことが目的です。

私のロードマップでは、「稼ぐ・貯める・守る・増やす」の4つを中心に扱っています。
が、じつは「使う」も重要な力です。

使う力は、4つの力と並ぶ工程ではなく、資産形成全体の目的です。

何のために稼ぐのか。
何のために貯めるのか。
何を守りたいのか。
増やしたお金を何に使いたいのか。

ここが決まっていなければ、目標資産額も決まりません。


私の場合は、30代でのサイドFIREを目指しており、その達成に向けたひとつの区切りが「資産3000万円」という最低目標になります。
実際、この目標に対して順調に進捗しており、20代で1500万円、30歳で2000万円を達成しています。

これはあくまで私の例なので、読者の皆さんにコピーしてほしいゴールではありません。

コピーしてほしいのは、数字ではなく、自分の価値観から逆算して順番を作る考え方です。


前提② 具体的なアクションに落とし込むために

今日中に5000兆円欲しい!!!

という理想があったとしても、時間軸も規模感も現実的でないため、具体的なアクションに落とし込めません。

具体的にアクション可能な「良い目標」を立てるには、SMARTの原則に従うのが良いです。


以前書いた、会社内での昇進昇級を目指すための目標の立て方でも、SMARTの原則を紹介しました。

これにはいくつかの亜種が存在します。

資産形成の目標設定においては、次のSMARTの原則が有用です。
参考:超・具体的に「良い目標の立て方」を解説|リベラルアーツ大学

  • S(Specific):具体的である

  • M(Measurable):測定可能である

  • A(Agreed upon):自分が納得している

  • R(Realistic):現実的である

  • T(Time-bound):期限がある


まず、現実的であるために、自身の現在地を正しく把握する必要があります。

例えば、、、
すでに家計が整っている人が、最初の半年を固定費の見直しに使う必要はありません。
逆に、いま家計が赤字の人が「3年目は副収入を作る段階」と言われても、悠長すぎます。

現在地を把握するためのワークシートを公開しているので、ぜひ参考にしてください。


次に、具体的かつ計測可能にして、アクションできる粒度に整えていきます。

例えば、「今年は貯金を頑張る」では、具体性も計測可能性も期限も足りません。

これをSMARTに寄せると、次のようになります。

2026年10月31日までに、使っていないサブスクを解約し、通信費を見直して、毎月の固定費を合計5,000円下げる。

これならば、何をするかが具体的です。
5,000円という数字で達成を確認できます。
期限も決まっています。
現在の契約状況や生活スタイルから、現実的かどうかも判断できます。


ただし、SMARTの条件を満たしていても、「自分が納得」していなければ続きません。

例えば、、、
家族との楽しみまで削って、資産額だけを最大化する。本当は望んでいないのに、SNSで流行しているからFIREを目指す。

こうした目標は、数字として立派でも、自分の価値観とは合っていない可能性があります。

だから、今回お伝えする実行計画表では具体的な目標資産額よりも、
まず、「お金が増えたらどんな選択肢を得たいか」を考えます。



まず最初に確認する6つの質問

計画表を作る前に、次の質問へ答えてみてください。

  1. お金の不安が減ったら、何をしたいか

  2. 今の仕事を今後も続けたいか

  3. 家族や自分のために、削りたくない支出は何か

  4. 反対に、満足度を下げずに削れそうな支出は何か

  5. 5年後、どのくらい働き方の選択肢を持ちたいか

  6. 資産形成のために、絶対に犠牲にしたくないものは何か

正解があるわけではないので、自分に正直に回答してみましょう。

「旅行は削りたくない」でも構いません。
「今の家に住み続けたい」でも構いません。
「仕事を辞めるつもりは無いが、いざとなれば辞められる状態にはしたい」でも構いません。


私は、副収入が増えても生活水準をむやみに上げない方針を取っています。
一方で、今しか得られないような家族との時間や経験まで、すべて将来へ先送りしたいわけではありません。

資産形成は、「使わずに死ぬための競技」ではないのです。

「何に使わないか」と同時に、「何には使いたいか」も決める。
ここまで含めて、資産形成だと思っています。



つぎに自分の「詰まりどころ」を確認する

「5つの力」のうち、今どこが弱いかを確認しましょう。

次の項目をチェックしてみてください。

貯める力

□ 毎月いくら黒字になるか把握している
□ 固定費を一度は見直している
□ 収入が入ったら、自動的に残す仕組みがある

稼ぐ力

□ 今後の昇給条件を把握している
□ 転職市場で自分の価値を確認したことがある
□ 本業以外の収入源を検討したことがある

守る力

□ 生活防衛資金の目標額を決めている
□ 必要以上の保険へ加入していない
□ 税金・社会保障・控除を一通り確認している

増やす力

□ NISAなどの制度を理解している
□ 無理のない金額で積立投資をしている
□ 自分のリスク許容度を説明できる

使う力

□ お金を使って実現したい生活が言葉になっている
□ 削りたくない支出が決まっている
□ 臨時収入を何に使うか(または使わないか)、自分なりの基準がある


チェックが少ない項目が、現在の詰まりどころです。

  • 毎月赤字なら、「増やす力」を勉強する前に「貯める力」です。

  • 家計は黒字でも収入が何年も変わっていないなら、「稼ぐ力」が次の課題かもしれません。

  • 十分な余剰資金があるのに、怖くて何も始めていないなら、「増やす力」を学ぶ段階です。

資産形成の計画は、年齢や資産額だけでは決まりません。

一番弱い力を、次の90日で少し引き上げる。
そして、その先のシナリオを見える状態にする。

これが、この記事の基本方針です。



実行計画表のイメージ

たとえば、毎月の収支を把握できておらず、生活防衛資金もない人なら、次の90日をこう設定します。

90日後の目標

2026年10月31日までに毎月の最低生活費を把握し、生活防衛資金の目標額を決め、専用口座へ10万円を確保する。

今回やること

□ 過去3か月分の口座とクレジットカード明細を見る
□ 家賃・通信費・保険・サブスクを書き出す
□ 毎月の最低生活費を計算する
□ 生活防衛資金用の口座を分ける
□ 給料日に自動で資金を移す設定をする

今回やらないこと

□ 新しい投資商品を探さない
□ 副業を同時に始めない
□ 食費を1円単位で管理しない
□ SNSで他人の資産額と比較しない


計画を立てるとき、多くの人は「やること」だけを書きます。

私は、やらないことも同時に決めた方がよいと思っています。


それは、時間も気力も有限だからです。

家計改善、転職、副業、NISA、資格取得をすべて同時に始めれば、どれも進まない可能性がぐんと高くなります。

次の90日で改善する力は、原則一つ。
多くても二つまでです。


この先の有料部分では、この考え方を使い、

  • 現在地ごとの90日プラン

  • 1年後・3年後・5年後の目印

  • 毎月確認する数字

  • 長期投資・生活防衛資金・副収入の優先順位

を具体的に整理していきます。

注意いただきたいのは、「短期で資産を倍にする方法」ではないということです。

その代わり、読んだ翌日から「自分は何をすればいいか」が決まる内容に仕上げています。



step1. 目標資産額を決める前に「何のため」を言葉にする

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