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カレンデュラオイルを仕込む前に。痛む指先と“ケアの順番”

寒さの厳しいこの時期。

指先がぱっくり割れたり、
かさかさして荒れてしまったり。

水仕事や家事をしていると、
冬の乾きは、容赦なく皮膚に出てきます。

「痛いな」
「しみるな」

そんなふうに感じながらも、
つい我慢してしまう方も多いかもしれません。

今日は、講座の中であった生徒さんとの会話から、
ふと思ったことを書いてみたいと思います。


「カレンデュラオイルを仕込みたいんです」

皮膚のトラブルといえば、
メディカルハーブではカレンデュラが有名です。

傷ついた皮膚をやさしく守り、
修復を助けてくれる植物。

講座のあと、生徒さんがこんな相談をしてくれました。

「指先がぱっくり割れて痛いんです。
カレンデュラオイルを作った方がいいですよね。
でも、オイルを作るのに最低でも2〜3週間かかるのが問題で…」

なるほど。
たしかに、冷浸法(常温でじっくり抽出する方法)なら、
時間がかかります。

ただ、カレンデュラは温浸法で作れば、
数時間で仕上げることも可能です。

(もちろん、植物の成分の出方は変わるので、
そのあたりは理解した上で、ですが。)

でも、その会話を聞きながら、
私は別のことを考えていました。


「手作り」が目的になってしまうこと

自然療法を学ぶ方の中には、
とても丁寧に、真面目に、手作りをしようとする方が多いです。

それ自体は、素敵なことです。

私も、時間をかけて仕込むオイルやチンキが好きですし、
植物を待つ時間には、独特の豊かさがあると思っています。

かくいう私も、昔は「手作り」にこだわっていた時期もありました。

でも、今は何もかも、手作りする必要はない。
そう考えるようになりました。


「作ること」より、「守ること」

たとえば、カレンデュラオイルをすぐに使いたいなら、
市販のものを使ってもいい。

温浸法で作るという選択もある。

けれど、ここで一度立ち止まってほしいのは、

作ることを優先するのか、
ケアを優先するのか

ということです。

いま、目の前に症状があるなら、
いま、できることを考える。

症状によっては病院へ行くことも大切ですし、
まずは市販薬を使うことも、十分に合理的です。

自然療法を学ぶほど、
「自然のものだけで何とかしなければ」と思ってしまう方もいます。

でも私は、そうは思いません。


自然療法は「治療」ではなく「ケア」

自然療法は、基本的に

「治療」ではなく
「ケア」「予防」

の視点で成り立っています。

そして現代の私たちは、
必要があれば医師に診てもらえる環境の中にいます。

ここは、ヒルデガルトの時代とも、
薬草療法が医療の中心だった時代とも違うところです。

だからこそ、いま何を優先するかを、
いちど考えてみてほしいのです。

とくに、指先がぱっくり割れてしまうような、
すでに進んだ症状の場合。

無理にハーブやアロマだけで何とかしようとして、
かえって刺激になってしまう可能性もあります。

自然のものはやさしい。
でも、やさしいからこそ、万能ではありません。


「順番」が大事

だから私は、

まずは病院で診てもらう。
もしくは市販薬で治す。

それを優先していいと思っています。

そして、そのうえで。

「次に同じことを繰り返さないために」

寝る前のケア用に、
水仕事のあとに塗れるように、

カレンデュラオイルを仕込んでおく。

あるいは、手作りのクリームを作って、
準備しておく。

治ったあとに、
そのケアを楽しみながら続けていく。

私は、この順番がとても大切だと思っています。


講座のあとに、少し反省したこと

ただ、正直に言うと。

講座が終わったあと、
数分の会話の中で、
この考えを生徒さんにきちんと伝えられた自信がありません。

もう少し丁寧に、
「手作りが悪いわけじゃない」ことも含めて、
ちゃんと説明できたらよかったな、と。

少し落ち込んだというか、
反省が残りました。

だから今日は、
自分の考えを言葉にしておきたくて、この記事を書きました。

これはあくまで、私の意見です。

何が正しいかは、
その人の症状と状況で変わります。

でも、もし同じような場面に出会ったとき。

「作ること」より先に、
「いま守ること」を選んでもいい。

そんな視点が、判断のヒントになればうれしいです。


🔳 今日の小さな養生

指先が荒れているときは、
「治す」ことを優先していい。

そして落ち着いたら、
次のために、静かに仕込む。


おまけ|すぐ使いたいときの、カレンデュラ温浸法

「とはいえ、やっぱり今すぐ欲しい」
そんなときのために、私がよくやる簡単な温浸法も、ここに残しておきます。

冷浸法のような“深い抽出”とは少し違いますが、
それでも十分に、手当てとして役に立つオイルになります。

【材料】
・乾燥カレンデュラ(適量)
・植物油(サンフラワー/オリーブなど)
・清潔な耐熱瓶(または湯煎できる容器)

【作り方】

  1. 瓶にカレンデュラを入れ、植物油をひたひたに注ぎます。

  2. その瓶を、鍋のお湯で湯煎します。
    (※直接火にかけず、弱火〜とろ火でじんわり温めます)

  3. 1〜2時間ほど、温かさを保ちながら抽出します。

  4. 粗熱が取れたら濾して、清潔な瓶に移して保存します。

ポイントは、「高温にしすぎない」こと。
ぐつぐつ煮るのではなく、
“お風呂くらいの温かさを保つ”イメージです。

【保存】
清潔に作れた場合でも、温浸法は水分が入りやすいので、
冷暗所で保管し、できれば早めに使い切るのがおすすめです。

そしてもうひとつ。
皮膚がひどく割れているときは、
オイルがしみることもあります。

そんなときは無理に塗らず、
まずは治療を優先して、落ち着いてから。

「次の自分のために仕込む」
そんな気持ちで、そっと準備するのがいいのかもしれません。


🔳 1月|冬の養生 記事まとめ▼

寒さの中で立ち止まりながら過ごした、
1月の養生をまとめています。

季節の変わり目は、
体の中で「冷・湿・乾」が同時に揺れやすい時期。

花粉症が始まる前の整え方や、
2月の不調(だるさ・むくみ・眠気など)については、
メンバーシップで、もう少し具体的に書いています。


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