技術士第一次試験『R03基礎科目』5群:環境・エネルギー・技術に関するもの|問題Ⅰ-5-1【解説】
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「問題文」
Ⅰ-5-1
気候変動に対する様々な主体における取組に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
① RE100は、企業が自らの事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアティブであり、2020年時点で日本を含めて各国の企業が参加している。
② 温室効果ガスであるフロン類については、オゾン層保護の観点から特定フロンから代替フロンへの転換が進められてきており、地球温暖化対策としても十分な効果を発揮している。
③ 各国の中央銀行総裁及び財務大臣からなる金融安定理事会の作業部会である気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、投資家等に適切な投資判断を促すため気候関連財務情報の開示を企業等へ促すことを目的としており、2020年時点において日本国内でも200以上の機関が賛同を表明している。
④ 2050年までに温室効果ガス又は二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指す旨を表明した地方自治体が増えており、これらの自治体を日本政府は「ゼロカーボンシティ」と位置付けている。
⑤ ZEH(ゼッチ)及びZEH-M(ゼッチ・マンション)とは、建物外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した戸建住宅やマンション等の集合住宅のことであり,政府はこれらの新築・改修を支援している。
「日本技術士会」HP
【正答・解説】
Ⅰ-5-1
正答は②です。この問題は、気候変動対策に関する様々な取り組みについて、間違った記述を見つける問題です。
なぜ②が間違いなのか
②の記述の問題点は「地球温暖化対策としても十分な効果を発揮している」という部分です。
フロン類の基本知識
フロン類は人工的に作られた化学物質。
冷蔵庫やエアコンの冷媒として使用される。
2つの大きな環境問題を引き起こす。
2つの環境問題
オゾン層破壊
特定フロン(CFCなど)がオゾン層を破壊。
紫外線が地表に多く届いてしまう。
地球温暖化
フロン類は強力な温室効果ガス。
CO₂の数百倍から数万倍の温室効果。
何が起こったか
オゾン層保護のため、特定フロンから代替フロンに切り替え。
しかし、代替フロンも温室効果ガスである。
つまり、オゾン層問題は改善されたが、地球温暖化問題は残った。
結論
代替フロンへの転換は「地球温暖化対策として十分な効果を発揮している」とは言えません。むしろ、代替フロンによる温暖化は大きな問題として残っているのです。
他の選択肢が正しい理由
① RE100:実際に存在する企業の再生可能エネルギー100%を目指す取り組み
③ TCFD:実際に存在する気候関連の情報開示を促進する組織
④ ゼロカーボンシティ:実際に日本政府が推進している制度
⑤ ZEH:実際に政府が推進している省エネ住宅の基準
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