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新人さんの小さな報告に、ちゃんと顔を向けられる人でいたい



こんにちは。
元ITエンジニアで現役介護福祉士のやなぎです。

介護の現場にいると、いろいろな報告を受けます。

「少し食事量が少なかったです」
「立ち上がりのとき、少しふらついていました」
「なんとなく、いつもより元気がない気がします」
「ご家族から、こんなお話がありました」

ひとつひとつは、小さな報告に見えることがあります。

でも、その小さな報告の中に、利用者様の変化が隠れていることもあります。

だからこそ、報告してくれた内容だけでなく、
報告してくれた人に、自分がどう向き合えているかも大切にしたいと思うようになりました。


小さな報告ほど、流してしまいそうになる

現場はいつも動いています。

記録を書いている途中。
コールが鳴っている。
次の介助に入ろうとしている。
他の職員からも声をかけられている。

そんなときに新人さんから報告を受けると、つい短く返してしまうことがあります。

「はい」
「分かりました」
「あとで見ます」
「大丈夫だと思います」

もちろん、余裕がない場面もあります。
毎回ゆっくり手を止めて、丁寧に話を聞けるわけではありません。

でも、新人さんの立場で考えると、その短い反応が少し不安に残ることもあるのだと思います。

「今、言ってよかったのかな」
「ちゃんと聞いてもらえたのかな」
「忙しいところを邪魔してしまったかな」

報告を受ける側に悪気はなくても、報告した側には、そう残ってしまうことがあります。


報告の中身だけを見てしまうことがある

報告を受ける側になると、どうしても内容に意識が向きます。

何があったのか。
いつからなのか。
今はどういう状態なのか。
対応が必要なのか。
誰に共有する必要があるのか。

もちろん、これは大切です。

利用者様の安全に関わることなら、早めに確認する必要があります。
職員同士で共有した方がよいこともあります。

でも、報告の中身だけを見ていると、
その人が声をかけるまでに少し勇気を出してくれたことを見落としてしまうことがあります。

新人さんにとって、報告はただの業務連絡ではない場合があります。

この内容で言っていいのかな。
今、声をかけていいのかな。
自分の見方が違っていたらどうしよう。
うまく説明できなかったらどうしよう。

そんなことを考えながら、それでも声をかけてくれているのかもしれません。

こちらから見ると短い報告でも、
新人さんにとっては、少し緊張しながら出した一言かもしれない。

そう思うと、受け取る側の反応も大切にしたいと思います。


新人さんは、声をかける前から少し悩んでいるかもしれない

新人の頃は、分からないことそのものよりも、
「聞きに行くまでの時間」がしんどいことがあります。

  • 先輩が忙しそうにしている。

  • 記録を書いている。

  • 他の職員と話している。

  • 利用者様の対応をしている。

その姿を見ると、

  • 「今はやめておこうかな」

  • 「もう少し後にしようかな」

  • 「このくらいで声をかけてもいいのかな」

と考えてしまうことがあります。

今なら、安全に関わることは早めに伝えた方がよいと分かります。

でも、新人の頃は、その境目がまだ見えにくいんですよね。

何をすぐ伝えるべきか。
何は少し後でよいのか。
どこまで自分で見て、どこから相談すればよいのか。

そういう感覚は、現場の中で少しずつ育っていくものだと思います。

だからこそ、報告があったときには、
「よく気づきましたね」
「伝えてくれてありがとうございます」
「一緒に確認しましょう」

そんなふうに、声をかけたこと自体も受け止められる人でいたいです。


顔を向ける、相槌をする。それだけでも伝わるものがある

すごく特別なことをしなくてもいいのだと思います。

少し顔を向ける。
短く相槌をする。
「報告ありがとうございます」と返す。
すぐ聞けないときは、「少し待ってください。このあと聞きますね」と伝える。

それだけでも、報告した側には
「聞いてもらえた」
「声をかけてよかった」
と伝わることがあります。

反対に、報告しているのにPCの画面から目を離さなかったり、相槌がなかったりすると、不安になることもあります。

もちろん、手を止められない場面はあります。
記録を保存してからでないと動けないこともあります。
今すぐ別の対応が必要なときもあります。

それでも、

「今すぐ対応が必要そうですか?」
「少し待ってください。大事な報告なので、このあと聞きますね」
「教えてくれてありがとうございます」

と一言添えるだけで、受け取り方は変わるのではないかと思います。

報告を受ける側の表情や相槌は、新人さんにとって、
「次も声をかけていいか」を感じ取る材料になります。

言葉だけでなく、目線や反応にも気をつけたい。
そう思います。


「報告してよかった」という経験が、次の一歩になる

報告は、怒られないためにするものではないと思います。

誰かのミスを探すためでもなく、
新人さんを試すためでもなく、
できているかどうかを見るためだけのものでもない。

利用者様を守るために、チームで気づきを持ち寄るものなのだと思います。

新人さんが小さな違和感を伝えてくれたことで、早めに確認できる。
食事中の変化に気づける。
転倒につながりそうな場面を共有できる。
ご家族からの言葉を、次の対応につなげられる。

そういう経験が積み重なると、報告は少しずつ怖いものではなくなっていくのかもしれません。

「報告してよかった」
「自分の気づきも役に立つことがある」
「次も早めに伝えてみよう」

そう思える経験は、新人さんにとって大切な支えになると思います。

大きな成功だけが自信になるわけではありません。

小さな違和感を伝えられたこと。
不安なままにせず確認できたこと。
報告したことで利用者様の安全につながったこと。

そういう積み重ねも、現場で働く力になっていくのだと思います。


完璧ではないからこそ、気づいて関わり直せる人でいたい

もちろん、自分もいつもできているわけではありません。

忙しいときはあります。
余裕がない日もあります。
あとから「あの返し方でよかったかな」と思うこともあります。

僕自身も、主任をしていた頃に似たような場面がありました。

書類仕事や確認することに追われていて、新人さんや職員さんが声をかけてくれたときに、すぐ画面から目を上げられなかったことがあります。

そのときは、その場を回すことで精一杯だったのだと思います。

でも、あとから振り返って、

「あのとき、ちゃんと顔を向けられていたかな」
「報告してくれた人は、聞いてもらえたと感じられただろうか」

と思うことがありました。

だから、すぐに丁寧に返せなかったときは、あとから声をかけるようにしていました。

「さっきの話、改めて聞かせてもらってもいいですか」
「さっきはすぐに返せなくてすみません。気になっていたので確認させてください」

そんなふうに、ゆっくり話す時間を作ることもありました。

もちろん、その場ですぐに受け止められるのが一番良いのかもしれません。

でも、現場ではいつも余裕があるわけではありません。
だからこそ、すぐにできなかったとしても、あとで気づけること。
気づいたあとに、フォローできること。
その積み重ねも、とても大切なのだと思います。

「報告を受けるときの反応が、新人さんの次の一歩に影響するかもしれない」

そう知っているだけでも、次の関わり方は少し変わります。

知っていることは、ただの知識ではなく、自分の行動を見直す力になります。
そして、その気づきや振り返りも、現場で人を支えるための大切な力なのだと思います。


ブログでは、報告・相談の判断基準を整理しました

今回、ブログでは
「新人介護士が報告で迷う理由|指導員が教えたい報告・相談の判断基準」
という記事を書きました。

ブログの方では、noteで書いた気持ちの部分だけでなく、もう少し実務寄りに整理しています。

たとえば、

  • 新人さんが報告で悩む背景

  • 指導員側が先に伝えておきたい報告・相談の判断基準

  • 報告を受けた後の声かけやリアクション

  • 現場で使える報告・相談の判断基準シート(無料テンプレート)

などをまとめました。

報告しやすい関わりや仕組みを整えたい方は、よければ読んでみてください。

▶ ブログ記事はこちら
新人介護士が報告で迷う理由|指導員が教えたい報告・相談の判断基準


小さな報告を、大切に受け止められる人でいたい

新人教育というと、どうしても
「何を教えるか」
「どこまでできるようになったか」
「いつ独り立ちできるか」
に目が向きやすいですよね。

もちろん、それも大切です。

でも、その手前にある、
声をかけても大丈夫と思える空気。
小さな違和感を言葉にしても受け止めてもらえる安心感。
報告したことが利用者様の安全につながったという実感。

そういうものも、新人さんが現場に馴染んでいくうえで、とても大切なのだと思います。

報告を受けるときの一言。
目線。
相槌。
少し手を止める動き。
すぐにできなかったとき、あとから声をかけ直すこと。

どれも小さなことですが、
その小さな反応や関わり直しが、新人さんの次の報告につながることがあります。

報告してくれた一言に、ちゃんと顔を向けられる人でいたい。

すぐにできない日があっても、あとから気づいて、関わり直せる人でいたい。

小さな違和感を、チームで一緒に受け止められる現場でありたい。

そんなことを、今回の記事を書きながら改めて感じました🍀

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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