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子どもの体調不良と職場への迷惑の狭間で【後編】──心がポキッと折れた日

「インフルエンザでした」

医師のその一言で、
これからしばらく続く生活が、頭の中に一気に浮かびました。

看病の日々。
仕事の調整。
母の古希を祝うため、兄一家とともに遠出する予定だった日曜日。
何もかも、予定どおりにはいかなくなる。

眠る娘の額にそっと手を当てながら、
「ごめんね」「無理させたよね」
そんな言葉と一緒に、後悔が何度もよぎりました。


こんばんは。
薬剤師・医療ライターとして働きながら、
4歳のほのぼのガール“ほのね”を育てている母・そよのねです🍀


今回は、
インフルエンザと診断されてからの我が家の闘病生活と、
あの日、確かにポキッと音を立てて折れた私の心のお話です。

※前回の
「子どもの体調不良と職場への迷惑の狭間で。娘よ、無理させてごめんね。」
の続きになります。先に読むと、気持ちの流れがより伝わると思います。

また高熱。心が痛む職場への連絡

高熱が出た、金曜日の朝。

「すみません…また娘が熱で。
今日もお休みをいただいてもよろしいでしょうか」

震える手で電話をかけました。

「あーぁ…こちらは大丈夫ですよ!
娘さんの体調優先で!お大事にしてください!!」

一瞬、落ち込んだ様子を感じられましたが、
明るく返してくれた薬局長。

その優しさが、逆に胸に刺さる。
あぁ、本当に申し訳ない…。

翌日の土曜日は、主人に看病をお願いして出勤。
帰宅すると、熱は下がり、
YouTubeを見ながら踊る“ほのね”の姿。

ーー次の出勤日は来週の金曜日。
その頃には、きっと良くなってるよねーー

私は、そう信じていました。

再度の発熱

ところが、土曜日・日曜日と熱がなかったのに、月曜日に再度発熱。

その後も2日間熱が続き、
“ほのね”はぐったりしていきました。

水も飲めない。
口にできるのは氷だけ。

スポーツドリンクやジュースを凍らせて、
なんとか、なんとか、つないでいました。

「ママー、これ踊りたい」

そう言いながら、力なく座る“ほのね”。

踊らせてあげたい。
あの日、もし幼稚園を休ませていたら、
今頃、元気いっぱい踊っていたはず。

また、後悔が押し寄せました。
同時に、金曜日、また出勤できなかったらどうしよう…
もう迷惑をかけたくない。
そんな気持ちも沸き起こります。

もう一度、小児科へ

水曜日、再度小児科を受診。

受診する頃には、熱も少し落ち着き、
少しだけ元気を取り戻した“ほのね”。

「食欲が戻って、元気になったら登園できますよ」

先生は、そう言いました。

木曜日。
だいぶ元気にはなっていたけれど、
食欲はまだ万全ではなく、念のためお休み。

夕食は完食。

明日は、私の出勤日。
幼稚園、行けそうだな。
そんな風に考えていましたが、前回の反省を踏まえ、娘にはこう声をかけました。
「ほのねちゃん、明日もしんどかったら幼稚園お休みしよっか。元気だったら、お友達に会いに行こうね」

出勤日の朝

朝ごはんを完食。
いつものように踊っている。

正直、
「これはもう行けるでしょ」
そう思いました。

でも聞いてみると、

「お体しんどいから、行かない!!」

……本当だろうか。
どう見ても元気。

それでも、ふと立ち止まりました。

「もし今日、仕事じゃなかったら。
私は、どんな判断をする?」

まだ、しんどさが残っているのかもしれない。

職場には申し訳ない。
でも、今日は休ませよう。

再び、職場に電話。

「あーぁ…こちらは大丈夫ですよ!
大変ですね!娘さんの体調優先で!
お大事にしてください!!」

今回も、同じように返してくれた薬局長。

心が、ぎゅっと締めつけられました。

振り回される一日

昼食。
「お弁当箱に入れてほしい」と言われて用意したお昼。

でも――

「気持ち悪い…いらない」

「お蕎麦なら食べれる?」
娘の大好きな蕎麦を提案。

「うん。」

……と思ったら、

「やっぱり気持ち悪い…」

その直後、YouTubeを見ながら踊り始める "ほのね"。

YouTubeをつけたまま、口に運ぶと食べる。
お弁当も、半分ほど食べられた。

食事中はYouTube禁止の我が家。
YouTubeを見ながら食べたいがための演技だったのかもしれない。
そんな疑いがよぎる。

でも、すぐ横になる "ほのね"。

やっぱり、気持ち悪かったのかな…。


夕食は、リクエストのオムライス。

"ほのね"のリクエスト通りに、
ケチャップでアンパンマンの顔を描き、
お子様セット風にデザートも添えて、
真ん中には旗も立てた。

でも…

「気持ち悪い…いらない」

蕎麦は?

「うん」

蕎麦を出すと

……やっぱり、

「いらない」


「りんごシュリシュリは?」

「うん」

すりおろしリンゴを出してみた。

……「やっぱり、いらない」


"ほのね"自らYouTubeをつけ、
しばらく見ていると…

食べ始めた。

蕎麦を食べ、
オムライスにも手を伸ばす “ほのね”。

その瞬間――
私の心が、ポキッと折れました。


職場への迷惑。
祝えなかった母の古希。
心配し続けた日々。
少しでも食べてほしくて、用意し続けた食事。

ーー“ほのね”の演技に完全に振り回されている…
そんな気がして
全部が、一気に溢れた。

声をあげるわけでもなく、
ただ、静かに涙がこぼれ落ちました。


それに気づいた“ほのね”は、
何も言わず、黙々と食べ続けていました。

子どもの体調不良。
仕事を休んでも、子どもを休ませても。

どっちを選んでも、
ワーママの心は、痛む。

翌々日

日曜日、お友達とお出かけした“ほのね”。

でも、途中で気持ち悪くなり、帰宅。

やっぱり、
体調が完全に戻っていたわけじゃなかった。

あの金曜の選択は、
間違っていなかったのかもしれない。

今日のママへの処方箋💊

子どもの「元気そう」は、
大人が思うほど、単純じゃない。

迷って、悩んで、選んだその判断は、
きっとその時の“最善”。

ママの心も、どうか置き去りにしないで🍀

仕事を選んだママへ。
大丈夫。きっとお子さんは頑張るママの背中を見ています。

子どもを休ませることを選んだママへ。
大丈夫。仕事はみんなで助け合うもの。お互い様です。

※この処方箋は、どんな選択をしても、後悔しないための私のための処方箋でもあります。

そよのね日記では、
子育てで見つけた「クスッと笑える瞬間」や、
「心がふわっとほどける時間」を、やさしい言葉で綴っています。

子育ての中で迷ったり、
「これでよかったのかな」と立ち止まった瞬間。
そんな気持ちを、あとからそっと言葉にして、
子育ての気づきを「今日のママへの処方箋」として紹介しています。

このお話しがよかったな、
また読みたいなと思ってくださった方。
そっとフォローしていいただけたら嬉しいです🍀


今日もこのお話が、
誰かの心に、やさしいそよ風となって届きますように🍀

そよのね


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