【人生論】「未知のソウル」は僕に「全ての選択は正しい」と教えてくれた
【人生に迷ったら観るべき傑作】韓国ドラマ『未知のソウル』が僕に教えてくれた「全ての選択は正しい」という究極の自己肯定メッセージ。パク・ボヨンとパク・ジニョンの繊細な演技に号泣。
僕は韓国語を学び始めて2年になります。学習のきっかけは、字幕なしで韓国ドラマを観たいという目標でした。それ以来、ほぼ毎日韓国ドラマを見ており、気付けばこの作品でなんと60作品目。今回チョイスしたのは、パク・ボヨン主演の『未知のソウル』(原題: 미지의 서울)です。
ここ最近暗めのドラマや、ちょっと無理矢理なストーリーばかり見ていたので、気分転換に少しアットホームそうな作品を選びました。
▼ここ最近の韓国ドラマレビュー
🌟 登場人物(主な出演)
ユ・ミレ(姉): パク・ボヨン
ユ・ミジ(妹): パク・ボヨン
イ・ホス: パク・ジニョン
ハン・セジン: リュ・ギョンス
イ・チュング: イム・チョルス
📝 あらすじ:お転婆な双子の物語
ミレとミジは一卵性双生児の女の子。あまりにそっくりなため、なんと母親すら違いに気付けないほど。違いを見分けられたのは、父親と祖母の2人だけ。顔は見分けがつかずとも、性格や特技は全く違っているミレとミジ。自分が苦手な分野の場合は指切りのサインで入れ替わりをする、そんなお転婆なふたりだったが。。。
🎬作品レビュー:プロットの堅牢さとテーマ性
結論から述べると、この『未知のソウル』は最近見てきた作品の中では秀作でした。『おつかれさま』ほどのスケール感こそありませんが、プロットがしっかりと事前定義されていることを節々に感じました。
▼以前の『おつかれさま』レビュー
登場人物の生い立ちと課題、社会に出て新たに迎える出会いと苦難。これらを余すことなく丁寧に回収しながら結末に導いていった展開は見事の一言に尽きます。
もしかすると、設定をふまえて視聴すると「設定=伏線」と捉えて観ることもできるので、普通では分岐点になり得る場面が、一本筋に見えてしまうかもしれません。逆に言えばそれだけ、シナリオを練って作品に落とし込んだ制作側の苦労が要所にみられました。
✨ 僕の心に響いたメッセージ:全ての選択は正しい
主人公の双子の名前「ミレ・ミジ」は、漢字語でそれぞれ「未来・未知」を意味します。このネーミング自体が、僕たちが常に抱える「未知の未来」に対する想いを作品のテーマに強く置いていることを主張していると感じました。
辛い時、悩んでいる時、ふとその場から逃げ出したい思いにかられることがあります。そういう時はとにかく何か一歩踏み出すことが望ましいと頭ではわかっています。しかし、弱っているとその一歩すら踏み出す勇気がない。
そんなジレンマが起きた時、「全ての選択は正しい」と言ってくれるのが、このドラマの最も大きな励まし要素だと思います。どんな自分でも良いという自己肯定。逃げてもいい、閉じこもってもいい、戦ってもいいし、負けてもいい。
人生は常に予定不調和が多い、そもそもカオスです。だからこそ人間は自信をなくしてしまうけれど、「その」選択で良かったのだと教えてくれます。いや、もっと言うと正解、不正解はない。僕たちはその時点から「一歩」未来に足を進めたのだから。それでいいのだ、と。
🤝 人生は苦しい、だけど一人ではない
また、このドラマでは苦しい時に支えてくれる仲間の存在も強く示唆されています。目の前で真っ向から助けになる人もいるし、知らない間に陰で助けてくれる人もいる。困っている時は厄介な課題と意地悪な人々しか目に入らないものですが、そんな中でもあなたを助けてくれる人は必ず居る、ということを物語は様々な形で示してくれます。
正直なところ、人生は苦しい日々が多いです。人間は良いことより悪い事を記憶しがちですし、仏陀が「一切皆苦」と述べていたことは一理あるでしょう。その苦く苦しい人生にほんの一瞬でも笑顔になれる瞬間さえあればいい。そんなささやかな幸せを、ある登場人物を通じて物語では語ってくれます。
この考えは僕が好きな作品である、『梨泰院クラス』のパク・セロイがチョ・イソに語るシーンに通じているようにも思えて非常に共感できます。人生は楽じゃない。だけど苦しみだけではない。与えられた生に意味を持たない僕たち生命体は、そうやって繰り返して言い聞かせて人生を楽しむ必要があるのだと思います。
つまるところ
「先の見えない人生、不安になることも多いけれど、僕たちは自分を支えてくれる人々と共に苦楽を共に生きているのだから、辛い時に逃げたっていいから、懸命に生き切ろう」
そういったメッセージだったのではないかと僕は思いました。
🎭 俳優陣の安定感と繊細な表現力
演じる俳優陣も素晴らしかった。
主演のパク・ボヨン氏は、以前『今日もあなたに太陽を ~精神科ナースのダイアリー~』でも好演していた俳優さんです。
少し日本人っぼい雰囲気も漂うお目目がクリクリした女性ですが、以前の作品で見た演技は、視聴者を引き込む力があったように記憶しています。
今回はまた、一卵性双生児の両方を演じるということで、人格の違いを演技の幅で描かなければなりません。顔が同じなだけに非常に難易度が高い中、今回も安定の演技力でした。
更にミレ・ミジと共にストーリーをリードするイ・ホスを演じるパク・ジニョンも好演していました。パク・ボヨンのほんわかした雰囲気とうまく調和して良いバランスに見えた中で、ホスが持つ強みと弱みを演技の中に織り交ぜながら表現しているのが、韓国ドラマでありがちなスーパー才能マンと違って良かった。この繊細な表現はジニョン氏ならでは出来たのかもしれません。あとからわかったのですが、彼は『財閥家の末息子』にも出演していました。今回の演技との幅があり、そこからも演技力の高さを感じました。
脇役陣の演技力は、韓国ドラマを知る方なら言うまでもないでしょう。みんな、本当に良い人、悪い人、喜怒哀楽を上手に使い分けるなといつも感心します。
💬 記憶に残るフレーズ
最後に僕がこの作品で特に記憶に残ったフレーズをご紹介します。
第11話にて、イ・ホスの言葉
내일을 약속한다는 건 기대가 아닌 다짐
걸어온 길을 후회로 가득하고
걸어갈 길은 두려움뿐이지먼
한 치 앞도 알수 없는 길을 함께 걷겠다는 결심
마주할 결말이 초라함뿐이어도
끝까지 앞으로
(僕なりの意訳:明日を約束するのは期待ではなく決意。歩んできた道が後悔で満ちていて、歩いていく道は恐怖だけであっても、一寸先も分からない道を共に歩もうという決心。その結末がすべて惨めなものだったとしても、最後まで前へ。)
皆さんは、この作品をご覧になってどう思いましたか?
感想、フィードバックあればお願いします。
『未知のソウル』、是非ご覧になってください!
💡ドラマで学ぶ『未知のソウル』の韓国語
せっかく韓国ドラマを毎晩観るなら、ただストーリーに浸るだけでなく語彙も泥臭く拾い上げて自分の血肉にしたい。本作の原題や、ストーリーの核となる「自己肯定」「人間関係」に関する語彙は、漢字語の仕組みを知ると一気に解像度が上がる。学習の小ネタとしてチェックしてみてほしい。
まずは原題のタイトルから紐解いていこう。
原題:미지의 서울
(直訳:未知のソウル)
・未知(미지):「미(未)」+「지(知)」
日本語の「未知」と同じ漢字語の組み合わせだ。まだ知られていない、これから迎える未来を意味している。
・ソウル(서울)
作中では、地名としての「ソウル」だけでなく、人間の「魂(ソウル)」という意味も掛け合わせられている。主人公たちが自分自身の心(魂)と向き合いながら、未知の未来へ歩み出すテーマがこのタイトルに重なっている。
その他、作中で描かれた「双子の入れ替わり」や「心に寄り添う人間関係」にまつわる頻出語彙をまとめた。
主要人物・役名
ユ・ミレ(姉):유미레(パク・ボヨン:박보영)
ユ・ミジ(妹):유미지(パク・ボヨン:박보영)
イ・ホス:이호수(パク・ジニョン:박진영)
ハン・セジン:한세진(リュ・ギョンス:류경수)
イ・チュング:이춘구(イム・チョルス:임철수)
ドラマチック・心理用語
未知:미지
未来:미래
自己肯定:자기긍정(ジャギグンジョン)
選択:선택(ソンテク)
逃避:도피(ドピ)
葛藤:갈등(カルトン)
決心:결심(ギョルシム)
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