管理職が泣いた日──「全部やる」をやめたら、チームが変わった話
「もうできません。私には無理です。」
管理職時代、
泣きながら上司に訴えたことがあります。
そのとき上司がしてくれた
“シンプルな役割整理”が、
チームを大きく変えました。
これは、私個人の失敗談。
でも、「なんとかできそうな人」に
役割が集中してしまう問題は、
多くの職場にあるのかもしれません。
はじめての管理職
一人で任されたエリアの立ち上げが
ようやく軌道に乗ったころ、
中途採用や転籍で、
経験豊富なメンバーたちが加わりました。
社会人経験も現場経験も、私より豊富な人ばかり。
みんな、能力が高くて頼もしい。
でも、これまでの環境や文化が違えば、
価値観や仕事の進め方も違う。
会社として目指したい方向と、
メンバーそれぞれのやり方を、
どうすり合わせるか。
それが、なかなかうまくいきませんでした。
お互いに余裕がなくなっていった
環境が変われば、
不安やわからないことも当然あります。
でも当時の私は、
メンバーのそんな状況や気持ちに配慮できず、
自分の仕事に、いっぱいいっぱいでした。
日々の業務を教えて、
マニュアルを作って、
やり方を整えて、
企画や会議にも追われる。
会議で丸一日不在にすることも多く、
メンバーの不安や戸惑いに、
丁寧に向き合う余裕がありませんでした。
気づけば現場には不満が溜まり、
空気も少しずつギスギスしていきました。
今振り返ると、
お互いに余裕がなかったんだと思います。
「もうできません」と泣いた日
そして、ある日ついにパンクしました。
「もうできません。私には無理です(号泣)」
30を過ぎた大の大人が、
上司に向かってガチ泣きしました。

今思い返しても情けないです。
でも、あの日があったから、
今の自分があると思っています。
「役割を分ける」
そのとき上司が言ったのは、たった一言でした。
「日常の指導やアドバイスは、
これまでどおりあなたがやる。
でも、メンバーのフォローは俺が入る」
役割を、分けたんです。
たったそれだけ。
でも、これでチームが変わったんです。
チームに起きた変化

しばらくすると、メンバーから
自然とこんな声が出るようになりました。
「こうしたら集客が増えるんじゃないか」
「この商品、今の市場に合うと思う」
「このアプローチ、こういうお客様に刺さりそう」
以前は心を開いてくれなかったメンバーたちが、
自分の経験や知識を話してくれるようになったんです。
チームの空気も、実績も、
みるみる変わっていきました。
率直に思いました。
「あれ、最初からこれでよかったんじゃ…」
この経験から学んだこと
この経験から学んだのは、マネージャーの役割は、
「全部やること」ではないということです。
メンバーが安心して
能力を発揮できる状態をつくり、
チームとして成果を出すこと。
つまり、生産性を高めること。
これが、
本来のマネージャーの役割なんだと思います。
でも当時の私は、
「管理職なんだから全部できなきゃいけない」
と思い込んでいました。
結果として、
自分もメンバーも追い詰めてしまっていたんです。
他の職場でも起きているのかもしれない
この経験は、私個人の失敗談です。
でも、ほかの職場でも
似たことが起きているのかもしれません。
人手不足のなかで、一人の人に役割が集中する。
育成も、実務も、調整も、感情のケアも、
気づけば一人の管理職に集まっていく。
本来、マネジメントと実務リーダーは、
求められる役割がちがうはずです。
でも現場では、
その境界が曖昧なままになっていることも多い。
すると、こんなスパイラルに入ってしまう。
人手不足
↓
役割集中
↓
管理職がパンク
↓
離職・休職
↓
さらに人手不足
制度を変える前に、まず必要なのは、
「誰が何を担うか」を整理することなのかもしれません。
私が経験したのは、その小さな実践でした。
同じように悩んでいる方へ
もし今、
マネジメントに行き詰まりを感じているなら、
一度こんな問いを立ててみてください。
「自分が担うべき役割と目的はなにか?」
優先順位を整理するだけで、
チームの空気が変わることがあります。
そして経営者・人事の方へ。
「人はいない。
でも、あの人ならなんとかしてくれる」
そう思って、役割を集中させていませんか?
その人、実はもう限界が近いかも。
制度を入れる前に、まず必要なのは、
“役割の整理”かもしれません。
現場で悩んできたからこそ

ソナエ社労士事務所では、
評価制度・役割設計・マネジメントなど、
現場起点でのご相談をお受けしています。
管理職として悩んだ経験があるからこそ、
現場に近い目線で、一緒に整理していきます。
「うちのチームはどうすればいいか」
そんな壁打ちからでも大丈夫です。
ひとつずつ、
あなたの会社に合った形を考えていきませんか?
ソナエ社労士事務所
ー 未来にそなえる制度のデザイン ー
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