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映画『ひろしま 石内都・遺されたものたち Things Left Behind』

2013年/製作国:日本 ドキュメンタリー
監督
 リンダ・ホーグランド


予告編


内容紹介

 広島の被爆をテーマに撮影した写真展が、2011年10月14日から2012年2月12までカナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC) 人類学博物館で開催された。
 撮影したのは日本を代表する写真家の石内都。
 2007年に撮影のため初めて広島を訪れて以来毎年撮影している写真の中から、今回の展示会のために用意されたもので、東日本大震災直後に撮影した作品7点を含む48点が展示された。
 被写体は被爆し亡くなった人々の遺品たち―花柄のワンピース、水玉のブラウス、テーラーメイドの背広、壊れたメガネ…。
 本作はその模様を、日本映画の字幕翻訳家でもあるアメリカ人女性のリンダ・ホーグランド監督が1年以上にわたって密着したドキュメンタリーである。


レビュー

 (ソフトにて)再鑑賞。
 
 観る者は、石内都の撮影した「衣服」という個人的な「もの(遺品)」を起点とし、「生」と「死」、すなわち「命」について様々に思いを巡らすこととなります。
 と記すと「重苦しい内容なのかな?」と構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんけれども、全然そんなことはなく、より多くの人に本作を届けたいと願う監督の配慮をひしひしと感じる、観易く、心の籠った作品です。
 また至言満載で、視野を広げてくれます。

 「特典」の『dear hiroshimaをみて』も見ごたえあり。 

 


最初 作品を見たときは
残されたものの 美しさと
歴史の重みの中で生まれた緊張感に 疑問もありました

作品をじっくり見ました
遺品を歴史から解放したい」と石内さん(写真家)は言います

「美」と「痛み」を兼ね備えた遺品を見るのは
有意義な緊張感だと思います

カナダの学芸員 カレン・ドゥフェック

写真を見て悲しくなったよ
だって みんな とても痛かっただろう
心だけじゃなくて 本当に傷ついた痛みなんだ

お母さんと一緒に訪れた小学生のカナダの男の子

原爆を生き延びたもので
これほど繊細なのは 見たことがない

これまで目にしたのは ぼろぼろの壁や 原爆ドーム
(これらの服の写真は) 身体に直接 響いてくる

心にも深い痛みを感じる
トラウマのようだわ

カナダの女性

今まで見たモノクロ写真は
過去の話だと思っていた

これ(カラーの服の写真)を観て 広島は
現在に続くものだとわかったよ

英語圏の男性


カナダの大学で美術を学ぶ男子学生からの質問
「色が作品の中でどのような効用を果たすのかお話ください。色を使うことで惨劇を美化する可能性について、気になりませんでしたか?

写真家 石内都の解答
「いや、芸術的に言って色があるわけです遺品達はみんな色を持っているわけです。ですから自然に、私はカラーにするのが普通だと思う。別に美的とかそうじゃなくて、本当に美しいんです。ですからこれは私が創り出したある種の美意識はプリントしていて、よく美し過ぎるということは云われますけれども、実は原爆を受ける前は(服達は)もっと綺麗だった広島、長崎のイメージはどうしてもモノクロのイメージが凄くあって、そういう写真しか殆ど発表されてないんですね。で、ほんとに平和祈念資料館に行ったら(行って遺品の服達を見たら)、本当に(服達の)色が綺麗。模様も凄い素敵だし、形も本当に今、私が着てもおかしくないそういったひとつの発見ですよね。」





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