Google、画像生成モデル「Nano Banana 2」を発表——速度と品質を両立した新世代モデル
Googleは、2026年2月、画像生成モデルの最新版「Nano Banana 2」を発表した。技術的には、Gemini 3.1 Flash Imageに相当するこのモデルは、前世代より高速かつリアルな画像生成を実現し、GeminiアプリのFast・Thinking・Proの各モードでデフォルトとして採用される。
1. Nano Banana シリーズの経緯
Googleが最初のNano Bananaを公開したのは2025年8月のことだ。公開直後からGeminiアプリ上で数百万枚規模の画像が生成され、特にインドをはじめとする国々で高い利用率を示した。同年11月にはより詳細で高品質な画像を生成できる「Nano Banana Pro」が追加され、シリーズのラインナップが広がった。
今回のNano Banana 2は、Proモデルの高精度な特性を一部引き継ぎながら、生成速度を大幅に向上させた位置づけとなる。
2. 主な機能と技術仕様
2-1. 解像度とアスペクト比
Nano Banana 2は、512pxから4Kまでの幅広い解像度に対応し、複数のアスペクト比で画像を出力できる。日常的なSNS投稿から高解像度の制作物まで、幅広い用途をカバーする設計だ。
2-2. キャラクターとオブジェクトの一貫性
一つのワークフロー内で最大5体のキャラクターの外見を統一して維持し、最大14個のオブジェクトの忠実度を保つことができる。これにより、複数のシーンをまたぐストーリーテリング用途での活用が現実的になった。複雑なニュアンスを含む詳細なプロンプトへの対応力も向上しており、より精緻な指示に応じた生成が可能とされている。
2-3. ビジュアル品質の向上
照明の鮮明さ、テクスチャの豊かさ、細部のシャープさがいずれも改善された。高品質な画像を求める専門的な制作現場でも一定の実用性が期待できる。
3. 展開範囲とプラットフォーム対応
3-1. Geminiアプリと動画編集ツール
Nano Banana 2は、Geminiアプリ全体での画像生成のデフォルトモデルとなるほか、Googleの動画編集ツール「Flow」でもデフォルトとして採用される。
3-2. Google検索への統合
Google LensおよびAIモードを通じた検索結果においても、世界141カ国のGoogle アプリおよびウェブ(デスクトップ・モバイル)でNano Banana 2がデフォルトとなる。検索体験における画像生成の役割がさらに拡大する形だ。
3-3. 上位プランのユーザー向け対応
Google AI ProおよびUltraの契約者については、引き続きNano Banana Proを利用できる。三点メニューから画像を再生成する操作で、専門的な用途に特化した高品質出力を選択可能だ。
3-4. 開発者向けAPI
開発者向けには、Gemini API、Gemini CLI、Vertex APIを通じたプレビュー提供が開始される。AI StudioのほかGoogleが昨年11月にリリースした開発ツール「Antigravity」からも利用できる。
4. AI生成コンテンツの識別と業界標準への対応
Nano Banana 2で生成されたすべての画像には、GoogleのAI生成識別技術である「SynthID」のウォーターマークが自動的に付与される。さらに、Adobe・Microsoft・OpenAI・Metaなどが参加する業界団体が策定した「C2PA Content Credentials」との相互運用性も確保されている。
SynthIDによる検証機能は2025年11月にGeminiアプリへ統合された。Googleによれば、それ以降この機能は2,000万回以上利用されており、AI生成コンテンツの識別に対する関心の高まりが数字にも表れている。
まとめ
Nano Banana 2は、速度と品質のバランスを改善しながら、Geminiアプリや検索など広範なサービスに統合された実用志向のモデルといえる。AI画像生成が日常的な検索体験にも組み込まれる動きが続く中、SynthIDやC2PAといった識別基盤の整備を並行して進めている点も注目される。開発者・クリエイター・一般ユーザーそれぞれに向けたアクセス経路を整えた今回の展開は、Googleがこの領域を本格的なインフラとして位置づけていることを示している。
