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2026年、投資家が勝つのは「当てる人」じゃない──資産配分の設計図

2026年の投資環境は、「景気は底堅いが、政策・地政学・構造変化でボラティリティが上がりやすい」という“やや難しい年”になりそうです。ゴールドマン・サックスのポッドキャスト特集 Outlook 2026 の「Assets and Allocation」では、株式ストラテジストやマクロ/コモディティのリサーチ陣が、どの資産に、どう配分するかの論点を整理しています。公式ページでも、Peter Oppenheimerらが「2026年の資産・配分を形作るトレンド」を議論すると紹介されています。


1. 2026年の前提は「強い成長」+「利下げ」+「高いバリュエーション」


まず大枠。ゴールドマンは、2026年について、世界景気は2.8%成長、米国は2.6%成長と“比較的しっかり”の見立てを示しています。
一方で、市場は楽観を織り込みやすく、同ページでも「景気の底堅さと“熱いバリュエーション”が同居し、ボラティリティが増え得る」といった趣旨が明記されています。

ここで重要なのが、「当たる方向性」よりも揺れ方に耐える設計です。つまり、

  • 景気減速(リスクオフ)にも

  • インフレ再燃(再タカ派)にも
    どちらにも片張りしない“配分”が勝負になります。

2. 株式は「上がる余地」+「集中リスクの管理」がセット


ゴールドマンは、今後12カ月の世界株リターンを+11%、S&P500を年内+12%と見込む記事を同じOutlooks内で掲げています。
ただし、上昇余地があっても、2025年までの「一部巨大株への集中」が続くなら、ポートフォリオ全体は脆くなります。

この点で示唆的なのが、資産運用部門(GSAM)の見立てです。米国株について、いわゆる「Magnificent 7」の利益成長が追い風になり得る一方で、「大手の成績が均質化から“分散(dispersion)”へ向かう兆し」も指摘しています。
言い換えると、“指数を買うだけ”が簡単ではない局面。銘柄選別や地域分散(米国偏重の是正)が、リターン以前に“リスク管理”として効いてきます。

3. 債券は「金利低下の追い風」より“組み立て”が主役


2026年は利下げ期待があり、債券の追い風を想定する投資家も多いはずです。GSAMは、「分散したデュレーション(Duration)と、イールドカーブ上の戦略的なポジショニング」を強調し、マクロ信号が混在する中での設計を提案しています。
さらに、収益源として「証券化商品・ハイイールド・新興国クレジット」に“インカム機会”があると整理しています。

ここでの要点は、
「利下げ=長期国債を目いっぱい」ではなく、複数の金利シナリオに耐える債券の“配合”に移る、ということです。

4. コモディティ/インフラは「AI×電力×地政学」の現実解


2026年は、AIが、“アプリ競争”から“電力・資源・供給網”の競争へ移るほど、現実資産(Real assets)の意味合いが増します。ゴールドマンは、米中のAI・地政学的パワーレースと、エネルギー供給の波が商品見通しの軸だと述べ、景気の底堅さと2026年の利下げがコモディティに追い風になり得る、という方向性を示しています。

GSAM側も、インフラ領域で「AIとデジタル化、発電と送電、貿易パターンの変化、老朽インフラ更新が機会を広げる」とコメントしています。
ここは「夢の成長ストーリー」ではなく、データセンター増設=電力・送電・燃料・金属という制約条件が生む、地に足のついたテーマです。

5. 結論:2026年のキーワードは「分散は“守り”ではなく“攻め”」


GSAMのAlexandra Wilson-Elizondoは、2026年の投資姿勢について次のように述べます。
「真に分散されたマルチアセットのアプローチが必要で、リスク管理とテールリスク・ヘッジを明示しつつ、成長機会も取りに行くべきだ」──。

要するに、2026年の“配分”はこう整理できます。

  • 株:強気維持でも、集中を薄める(地域・スタイル・銘柄)

  • 債券:利下げ一本足ではなく、デュレーションとクレジットの配合

  • 実物資産:AIの裏側(電力・供給制約)に紐づくコモディティ/インフラ

「当てにいく年」ではなく、「崩れにくい形で取りにいく年」。この発想転換が、2026年の資産配分を一段うまくします。

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