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クラウド×AI時代の“新しい守り”—Netskopeが変える企業セキュリティ

クラウド、リモートワーク、生成AI──この10年で“働き方”と“ネットの使い方”は劇的に変化した。それに伴い、企業の情報資産はかつて想像もしなかった形で“分散”し、従来型の境界防御(データセンター中心、VPN/ファイアウォール通過前提)では対応できない脅威が現実のものとなってきた。

そんな状況に対し、Netskopeは、2012年の創業当初から「“新しいインターネットの入り口 (on-ramp)” を再設計する」という大胆なビジョンを掲げた。創業者であるSanjay Beriは、クラウドとAPIがインターネットの新しい「言語」になると直観し、「データ=新たな油/新たなIP」として守る必要性を感じたという。

本記事では、なぜ今Netskopeのようなクラウドネイティブなセキュリティプラットフォームが必要なのか。そして、彼らはどのように設計思想と技術を組み合わせ、企業の“エッジ”を守ろうとしているのか──を解説する。


1. Netskopeの役割と市場背景


1-1. 旧来セキュリティ vs. 分散クラウド時代のギャップ

かつて企業のネットワーク構成は、「オフィス→データセンター→インターネット」のように境界が比較的明確だった。しかし、クラウド採用の拡大、リモートワーク、SaaS/IaaSの多様化により、従業員はどこからでもクラウドサービスにアクセスするようになった。こうした構造では、従来のファイアウォールやVPNを中心とした “境界防御” は、不十分かつ運用負荷も大きくなる。

1-2. Netskopeが提供する「クラウドネイティブな守り」

Netskopeは、クラウド・ウェブ・プライベートアプリへのアクセスを統合的に可視化・制御・保護するクラウドセキュリティプラットフォームだ。

具体的には、SASE(Secure Access Service Edge)やSSE(Security Service Edge)の枠組みで、以下のような機能を一元提供する。

  • SWG(Secure Web Gateway)

  • CASB(Cloud Access Security Broker)

  • ZTNA(Zero Trust Network Access)

  • FWaaS(Firewall as a Service)

  • DLP(Data Loss Prevention)/情報漏洩対策

  • CSPM/SSPMによるクラウド設定の継続的なリスク管理

  • UEBA(User and Entity Behavior Analytics)や機械学習を活用した脅威検知

つまり、端末・ユーザー・アプリ・データという “どこでも/なにを使っても” の状況下でも、統一されたポリシーで安全性と可用性を維持する “新時代のネットワーク防御レイヤー” を提供するのが Netskope の狙いだ。

2. Netskopeの設計思想 — “On-ramp to Every Highway”


2-1. なぜ“on-ramp”なのか

Sanjay Beriは、インタビューで、「インターネットへの入り口 (on-ramp) は、クラウド/APIを理解し、かつ世界中どこからでも使えるものでなければならない」と語る(原文)——まさにネットの“言語変化”を捉えた言葉だ。

従来の「私のデータセンターに戻す」方式では、世界中どこにいても一律に “バージニア州(米国)” を経由せよ、というような非効率と遅延につながる。Netskopeは、そうではなく、「世界中のどの‘ハイウェイ’にもつながる on-ramp」であることを目指した。

この設計思想は、単なる “リモートアクセスVPNの代替” にとどまらず、「クラウド、SaaS、AI/API時代の標準的なゲートウェイ」としての存在を意味する。

2-2. “データ = 新たな油 (New Oil)” — IP として守る

Beriは、「企業が所有するデータは新たなIP (知的財産) であり、それが会社を動かす燃料になる」と語る。インターネットがクラウド中心になれば、データの流れを見える化し、保護する仕組みが必須──それを実現するのがNetskopeだ。

実際、Netskopeは、単なる通信の暗号化ではなく、データの所在・移動・アクセス経路を含めて可視化・制御を可能にする。これにより、「どのユーザーが、どのデバイスで、どのクラウドサービスに、どんなデータをアップ/ダウンロードしたか」を管理できる。

3. 技術戦略とプラットフォームの進化


3-1. 共通基盤 “Netskope One” — 多機能を統合

Netskopeは、単機能のツール群ではなく、共通基盤のプラットフォームとして設計されている。

SASE/SSE/CASB/SWG/ZTNA といった機能を一本の “ゼロトラストエンジン(Zero Trust Engine)”と“NewEdgeネットワーク”の上に統合。これにより、企業は複数のツールを組み合わせて運用する煩雑さから解放され、かつ設定・ポリシーの一貫性と運用効率を得られる。

3-2. 機械学習・AIの活用 — データ保護と脅威検知

Netskopeは、多数の機械学習モデルを実運用で使い、データ漏えい防止 (DLP) や異常アクセス検知、脅威防御を実現している。

特に、生成AIやAPIベースのアプリ利用が広がる中で、「ユーザーがChatGPTや他のAIツールを使いたい → でも機密データは漏らしたくない」という企業のジレンマに対し、リアルタイムで制御・警告・遮断できる機能を提供することで、使いやすさと安全性の両立を可能にしている。

3-3. マルチクラウド・マルチアクセス対応 — 現代の柔軟な働き方に対応

Netskopeは、SaaSだけでなく、IaaS、パブリッククラウド、プライベートアプリ、ウェブアクセスを含むあらゆるアクセス形態に対応する。

また、リモートワークやテレワーク、分散拠点での業務を前提に設計されており、VPNによるボトルネックを生まない ―― 速度、可用性、性能を犠牲にしない “エッジのネットワーク” を提供することで、現代の働き方を支える。

4. なぜ今、Netskopeが注目されるか — AI × リモート × データ分散のトレンド


4-1. クラウド/SaaS の普及 & シャドーITの増加

多くの企業でSaaSやクラウドサービスの導入が進む一方、IT部門が把握できていない “シャドーIT (従業員が勝手に使うクラウドサービス)” のリスクが深刻化している。NetskopeのCASB機能は、これらを自動検知・制御できる。

4-2. リモートワークやハイブリッドワークの定着

オフィスに縛られない働き方が常態化する中で、VPNや従来の境界型ネットワークでは対応が難しい。Netskopeの“どこからでも安全かつ高速にクラウドにアクセスできる”設計は、まさにこのトレンドにマッチする。

4-3. 生成AI/APIベースのアプリ利用拡大 — データ保護の要請

生成AIサービスやクラウドネイティブなアプリが広がる中で、「業務データを誤って外部サービスに流す・アップロードする」リスクはかつてないレベルにある。Netskopeは、こうしたリスクをリアルタイムで制御する能力を持つ。

5. 結論 — クラウド/AI時代の“守りの新基盤”としてのNetskope


クラウドネイティブ、リモートワーク、生成AI──こうした構造変化が加速する今、企業は従来の“データセンター防御+VPN/ファイアウォール”だけではもはや不十分だ。

Netskopeは、「ネットワークとセキュリティを一体化したクラウドネイティブなプラットフォーム」として、リアルタイムな可視化・制御・保護を実現。

  • 多様なクラウド/SaaS/IaaS環境を跨いで

  • 多様なデバイス、アクセス形態、働き方が混在する中でも

  • データ漏えいやシャドーIT、生成AIによる無自覚な情報流出などの新たなリスクに対応できる

つまり、Netskopeは、“クラウド/AI時代の企業エッジを守る新しい守り”を提供する存在である。

これからの時代、企業にとって「データ=資産/知的財産」を守ることは、生き残りを左右する重大命題だ。その意味で、Netskopeのようなソリューションは、単なる “選択肢” にとどまらず、むしろ “必須のインフラ” になりつつあると筆者は考える。

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