ベンチャーキャピタルの現在地:ベンチャーバンク化がもたらす歪みと再生の道
以下では、「Is there a future for venture capital?」という対談をもとに、ベンチャーキャピタル(以下VC)の現状や課題、今後の方向性について解説します。まず冒頭で本記事の要点を総括し、その後、以下のような構成で見ていきます。
総括:
本対談では、近年の長期的な“ベンチャー・ブル”によりVCの資金流入が急増した結果、従来の「新興技術を発掘し、社会実装を目指す」という本来の役割から逸脱し、いわゆる「ベンチャーバンク(mega‐fund)」へと変質してしまった現状が指摘されました。主な問題としては、(1)LP(リミテッド・パートナー)とGP(ジェネラル・パートナー)の目的の乖離、(2)パフォーマンスより手数料収入を優先する文化、(3)過度に狭い集中投資・入退出価格重視の”数値ゲーム”化が挙げられます。その結果、本来育成すべきスタートアップが資金調達の機会を失うケースが増加し、資本効率やリクイディティ構造も悪化。これに対応するために、(A)「ベンチャーバンク」と「真のVC」を区別し、実績重視の伝統的VCに資金を集めること、(B)ポートフォリオ戦略の見直し(より分散投資を重視)、(C)バリュエーションとプライスの理解促進、(D)セカンダリ市場を早期から活用しキャッシュフローを改善すること、(E)LP側の金融リテラシー強化と志向転換が提案されています。これらにより、VCは再び本来の「イノベーション・エコシステムを支える役割」を取り戻す可能性があると論じられました。
1. ベンチャーキャピタルの“病巣”とは何か?
1-1. 対談の背景と登場人物
本対談は、スタートアップ・エコシステムにおいて有名なプラットフォーム「Carta」でインサイトチームを率いるPeterと、企業価値算定サービスEquidamを主導するDan Grayによるものです。両者とも20年近くスタートアップやLP/GPの実情を見続け、「最近のVCは何か変だ」という問題意識を共有しています。対談の冒頭では、Danが自らのバックグラウンドとしてベンチャービルダーやアクセラレータでの経験を挙げ、Peterが、その書き手としての鋭い分析を評価しながら、「VCは壊れているのでは?」という大きな疑問を投げかけています。
1-2. “長すぎたバブル”が招いた歪み
Danは、過去10年以上にわたる低金利とクラウド・SaaS、デジタル広告による資金循環が「まるでマネープリンター」のように働き、VCに莫大な資金流入をもたらしたことを指摘します。この結果として、
スプレッドシート投資家化:売上成長率やTVPI(Total Value to Paid‐in)といった指標ばかりを追いかけ、本質的な技術や創業者の強みは二次的になる
関係性至上主義の逆転感染:好況期には、「関係が良い投資家同士が評価し合う」ことで市場が加熱。しかし、冷え込むと、コネがあるからと言って無条件に評価されず、むしろマイナス評価となる
といった“毒性”のある行動様式がVC業界全体に蔓延したと語ります。
2. ベンチャーバンク vs. 真正なベンチャーキャピタリスト
2-1. 用語定義
ベンチャーキャピタル(VC):本来、リスクが高すぎて従来金融が手を出せない「新興技術」へ資金を提供し、企業価値を飛躍的に高めることで大きなリターンを狙う投資形態。
ベンチャーバンク:近年生まれた概念で、巨額のAUM(運用資産)を背に「とにかく資金を大量に投入せよ」、「資金を供給し続ければグロースが加速し、エクジットしやすくなる」といった、いわば資金循環そのものをビジネス化しているメガファンドのこと。
Danは、「ベンチャーバンクは、規模を活かして資金をどんどん投じ、手数料収入を最大化することを最優先しており、投資先の本質的成長よりもスケールそのものを最適化している」と批判します。一方、伝統的なVCは、「成果(エクジット)を追求し、優れた技術発掘と企業育成に注力」するはずでした。
引用:「ベンチャーバンクは、資金を吸収する巨大な怪物のような存在で、実績やエクジットを目指すという本来の眼目を見失ってしまっている」
2-2. 参加者の意見交換
Peter:「ベンチャーバンクと呼ぶに相応しい大規模ファンドがシードやアーリーステージにまで入り込むことで、市場バランスが歪み、小規模GPは、入札で価格面で太刀打ちできなくなる」
Dan:「大量資金を持つベンチャーバンクがシード期にも手を出すのは、市場を自分の都合に合わせて歪めたいから。従来のVCとはまったく別のゲームをしているだけだ」
3. 資金流入の拡大とパフォーマンスの停滞
3-1. ネットキャッシュフローの実態
Danは、過去20年以上でVCへの資金流入(LP出資総額)は大幅に増えたものの、「LPに戻るキャッシュフロー(リターン)は、ほとんど増えていない」と強調します。言い換えれば、「投入する資金は、膨大だが、実際に稼いで還元する金額は横ばい、あるいは減少傾向」であり、これを彼は「VCの金融化」と呼びます。
引用:「資金流入は、加速したが、LPに還元されるキャッシュは増えていない。これが“金融化”の本質だ。GPは、手数料収入を優先し、リターンそのものは結果として二の次になっている」
3-2. 手数料重視の仕組み
管理報酬(固定収入):通常、投資コミットメントの2%程度が年間手数料としてGPに支払われる。
キャリー(運用益分配):LPに対して一定利回り(ハードルレート)を超えた場合、GPが利益の20%程度を取得する成功報酬。
Danは、資金規模が大きくなるほど手数料収入が増え、GPは、「キャリーよりも手数料の安定収入に依存するようになった」と指摘。その結果、リスクをとって成果を追うよりも、大量に資金を集めて回す「金融機能そのもの」を最適化する方向へとシフトした、と述べます。
4. ポートフォリオ戦略:集中投資 vs 分散投資
4-1. 従来型の集中戦略
多くのGPは、「シードやアーリーから厳選した企業に少数の大型投資を行い、数社が万倍にも成長すればよい」という考え方でポートフォリオを組んでいました。いわゆる“パワーロー(Power Law)”を狙う手法です。
引用:「多くのVCは、“1社で10倍、100倍を狙う”というパワーロー戦略に固執しており、ポートフォリオの幅を広げてミドル層を狙うという考えが乏しい」
4-2. 分散ポートフォリオの提唱
Danは、「シード期の企業一社がユニコーンになる確率はわずか2~2.5%程度。もし20社に投資すれば、LPが3倍リターンを得る確率は限りなく低い」という数学的観点を示し、むしろ「40~50社、さらには100社程度に投資したほうが長期的に安定した3~4倍リターンを目指しやすい」と主張します。
分散投資のメリット:
失敗確率のヘッジ(半数近くは0倍でも、一部が大きく伸びればポートフォリオ全体でマイナスを相殺可能)
LPへの返却(DPI:Distributed to Paid‐in)が早期に実現しやすい
平均リターンのベルカーブが右にシフトし、業界平均が底上げされる
一方で、現実は、「LPを説得するときに『100社に投資して3倍狙い』と言っても、ほとんどのLPは興味を示さない」。なぜなら、LP側も「大きく伸びる企業を狙ってこそ、約束されたTVPIやIRRが得られる」と信じているからです。これがGPとLPの間に大きなミスマッチを生んでおり、“集中投資”から脱却できない根本原因とされています。
5. セカンダリ市場とリクイディティの再構築
5-1. IPO不在時代におけるセカンダリの意義
近年、StripeやSpaceXなど「永久プライベート企業」が増加し、IPOを通じたイグジット手段が限定的になっています。これにより、LPから見ると「せっかく投資先が成長しても、上場しなければ現金化できない」という課題が顕在化。そこで注目されるのがセカンダリ取引です。
引用:「45,000社のスタートアップがもしすべて上場していたとしても、実際に取引するのは1,000社にも満たない。つまりほとんどの企業には需要(ディマンド)が存在しないのが実情だ」
Danは、セカンダリにおける「逆選択問題(アドバースセレクション)」を指摘します。すなわち「現オーナーが売りたがる=何らかの不安材料を抱えている可能性が高い」という疑念が、取引価格を大幅に割安なディスカウントへと押し下げる要因になる、というわけです。
5-2. 早期DPI戦略の重要性
一方で、Danは、「早期にLPへ【現金返却(DPI)】を行うことが、IRRやキャッシュフローの観点から最重要」と述べます。具体的には、
初期に一部ポジションを売却
成功確率の高い企業を見極め、IPO前でも少しでも利益確定してLPに返却する。リスク“再リスキング”を回避
レイターラウンドで大型資金が投入されると「企業のリスクは、再度シード水準にまで跳ね上がる」ため、その前にキャッシュアウトしてしまう。タイムバリューの最大化
「5~7年で1倍返却するほうが、14年で2倍返却するよりもLPのファンド・キャッシュフローに貢献する」という観点から、早期DPIを重視すべき。
これにより「IPOまで持ち続けないとリターンが得られない」という従来の文化から脱却し、より効率的に資金循環を回すための実践的アプローチが提示されました。
6. バリュエーション(評価額)とプライス(価格)の乖離
6-1. バリュエーションの“定義”と“現実”
Danは、バリュエーション(企業価値の“査定”)とプライス(市場が実際に支払う価格)の違いを、「アンティーク番組」を例に解説します。
引用:「アンティークロードショーの鑑定人は、市場やオークションの過去実績・希少性などから“2百万~2.5百万”といったレンジを提示する。これはあくまで“バリュー”であり、実際にいくらで落札されるか(プライス)は入札者次第で大きく変わる」
VCの世界では、創業期ラウンドで「シリーズAではこの●倍の評価で上場できる」といった“逆算”でバリュエーションが定められるケースが多く、Danはこれを「未来のバリュエーションを先取りするだけの“時空間トリップ”のような行為」と批判します。実際には、次ラウンドやIPOのタイミングで誰がどれだけ入札するかによって価格が変動し、バリュエーションがそのまま現実の価格に直結するわけではありません。
6-2. 入退出価格(エントリープライス)の重要性
一部では、「エントリープライスは重要ではない」と語られることがありますが、Danは断じて否定します。
引用:「エントリープライスが重要ではないと考えるのは、“マネープリンター化”した巨大VCの論理。真のVCであれば、ポートフォリオを組むうえで取得許容価格(エントリープライス)は最大の武器だ」
具体的には、同じ資本を投入するなら「より低い評価額で取得すれば後の希釈や売却時の利益が大きくなり、LPへのリターンが飛躍的に向上する」ため、価格感を読み誤ることはファンド全体の損失に繋がる、という警鐘が鳴らされました。
7. LP(有限責任組合員)とGPのミスマッチ
7-1. LPの多様な志向
Danによれば、LPは、大きく二つに分類できます。
リターン志向のLP
払い込みに対して短期~中期で確実にキャッシュフローを回収したい組織。例としてVCの成果をなるべく早く(5〜7年以内)にDPIで実現させ、IRRを高めたい年金基金など。金融化志向のLP
自らの報酬が、「TVPIやIRR」に紐づいており、「高倍率のバリュエーションマークアップ」を追い求める。エンドウメントや大規模な機関投資家に多く見られ、ファンド期間中は、自らが資金の提供者層や情報配信者として露出することを重視し、実際のリターンは“誰かが成功すればOK”というスタンスであるとされます。
このようにLPの意図が二極化しているため、GPは、「どちらに向けた話をすれば資金調達ができるのか」というジレンマに陥りがちです。結果として、LPが求める“ストーリー”に合わせてファンド戦略を構築せざるを得ず、本来の「良質な技術発掘・支援」ではなく「LPの望む理想リターンを語ること」に終始してしまう、という構造的問題が顕在化しています。
8. 文化(カルチャー)と機能的課題をどう乗り越えるか
8-1. バリュエーションの透明性と共通規格
Danは、「バリュエーションにオープンスタンダードを導入すべき」と主張します。つまり、GPが提示する各投資先の評価値を共通フォーマットで開示し、他のGPやLPが比較・検証できるようにするわけです。ただし、「一社だけやっても不都合が大きく、業界全体で同調する形でないと成立しない」という文化的・利害関係のハードルも語られました。
引用:「もし一つのVCだけが“真のバリュエーション”を公開してしまうと、他社との差が露呈し、LPSとの摩擦が生じる。だからこそいまだに業界全体でオープンスタンダードができないのだ」
8-2. 金融リテラシー教育の必要性
さらに、LPやGPの中に「ポートフォリオ理論」、「行動ファイナンス」、「ベンチャー特有のマスマティクス」を理解している人が極めて少ない点を問題視します。Peterも「VCに特化した実務者向けカリキュラムや認定制度があれば良いが、LP側が評価しない限りは形骸化する」と懸念を示しました。
引用:「VPが、LPを説得するときに『我々はこのファイナンス理論を学び、計算ツールを使いこなしています』と言えると、LPも安心して資金を預けられるはず。しかし、現状は『なんとなく有名大学卒で、いくつかの成功事例を持つ』だけでLPを説得しているケースが多い」
8-3. “古いドグマ”の払拭
対談の終盤では、「VCにまつわる業界フォークロアやドグマ(慣習的信条)を取り払う必要がある」と強調されました。具体例として、「エントリープライスは意味がない/ポートフォリオは集中すべき」、「競合が激しい領域は参入すべきではない」といった半ば神話化した言説を挙げ、批判的に再検討することが求められます。
9. 章別詳解:主要トピックの解説と引用
9-1. VCの“金融化”とは
金融化の定義:VCへの資金流入が拡大した結果、投資成果ではなく「ファンド運営そのもの(手数料・マークアップ)」を重視する文化・行動様式の変質。
具体例:「低金利+クラウド」が生み出した“マネープリンター”環境で、GPは「どれだけ早く次のラウンドを作り、次のファンドをレイズするか」に集中。投資先の本質的価値ではなく、単純に「資金循環スピード」をKPIにするようになった。
引用:「この数年で、VCは“スケールするための資金調達”のゲームに変わってしまい、資金を入れること自体が目的化してしまった」(Dan Gray)
9-2. LP‐GPのミスマッチ
LP志向の二極化:
短期的にDPIを重視する年金基金など
高倍率のマークアップを好むエンドウメントなど
ミスマッチの影響:GPは「どっちのLPにもウケるファンド設計」を模索し、結果として「むやみに資金規模を大きくし、マクロトレンドに乗る」だけの戦略に陥る。
引用:「LPの大多数は“5社中1社はユニコーンになる”というストーリーに飛びつき、実際にそんなことは起こり得ないのにファンドを組んでしまう」(Dan Gray)
9-3. ポートフォリオサイズとリターン
数学的根拠:シード期の1社当たりユニコーン確率は約2.5%。20社投資した場合の合計リターン確率より、40~50社投資したほうが3~4倍リターンを達成しやすい。
現実の障壁:LPは「集中投資でパワーローを狙うストーリー」を好み、分散戦略を嫌悪。結果的に多くのGPは「集中投資しろ、じゃないとLPSを説得できない」というジレンマに縛られる。
引用:「もしあなたがLPに『我々は100社に投資して3倍を狙う』と言ったら、『なぜAIやウェブ3を狙わないのか? 無難すぎる』と却下される。LPは“派手なストーリー”を好むのだ」(Dan Gray)
9-4. セカンダリとリスク再評価
リスク再評価(Re‐risking):スタートアップが後期大規模調達を行うと、企業に課される「期待値」、「マイルストーン」が増え、再び“シード期並みのリスク”を背負うことになる。このタイミングで初期投資家は“早期キャッシュアウト”を検討すべき。
セカンダリ市場の課題:
需要不足:私的企業の取引需要は極めて少なく、多くはオークション(セール)に参加しない。
逆選択:売却希望者=何かしら不安を抱えている可能性が高く、買い手は慎重になりがち。結果的に割安でしか取引されない。
引用:「リスク再評価が起こるタイミングで、早めに一部を売却してLPに返却すれば、長期的なリターンも改善しやすい。これこそがLPにとって“現金化”を早める最善策だ」(Dan Gray)
9-5. バリュエーションとプライスの乖離
バリュエーション(査定):専門家が企業の将来性や市場実績を鑑みて「レンジ」で提示する。
プライス(価格):実際に誰がどのタイミングで買うかで決まるため、バリュエーションとは乖離することが多い。
VCの誤解:「シリーズAはシリーズBの4分の1のバリュエーションで設定すべき」等、未来の“次ラウンド”に合わせて逆算する発想は「バリュエーションとプライスを混同している」典型例。
引用:「プライスはオークションで決まるものであり、バリュエーションはあくまで“参考レンジ”。未来の価格を正しく読める者はほとんどいない」(Dan Gray)
10. 今後の改善策とベストプラクティス
10-1. ベンチャーバンクと伝統VCの棲み分け
役割の再定義:
ベンチャーバンク:「規模を活かして資金を回し、手数料モデルで安定収入を得る」
真のVC:「成果重視でイノベーションを支援し、EXITを狙う」
投資ステージの分業:伝統VCはシード・プレシリーズAなど“初期探索”フェーズに専念し、大規模資金はベンチャーバンクが扱うよう、エコシステム全体で棲み分けを行う。
引用:「初期探索フェーズは小規模GPが最も適しており、そこにメガファンドが入ると“市場歪み”を招くだけだ。両者は別物だと認識することが第一歩だ」(Dan Gray)
10-2. ポートフォリオ構築の見直し
分散投資を基本とする:数学的に「40~50案件以上」を扱うことで、LPへの3倍配当を狙いやすい。
フォローオン資金の適切配分:フォローオンに回す比率(リザーブ)は一律40%とするなど、各ステージに応じた資金配分ルールを明確化する。
両面アプローチ:「初期には探索的・分散的アプローチで幅広く投資し、事業成長が見込める案件に絞って集中投資する」というPDCAサイクルを徹底する。
引用:「最適なポートフォリオサイズは250~400億円(約2~3,000億円)程度。これくらいないと適切な分散が効かず、逆に大きすぎると集中投資も難しくなる」(Dan Grayのデータ分析による示唆)
10-3. バリュエーション・プライスの文化改革
オープンスタンダードの推進:GP間でバリュエーション評価ロジックを公開し、透明性を高める試みを業界で共通化
価格形成の意識強化:「エントリープライスが無意味」という古いドグマから脱却し、「取得価格を武器にする」文化を復活
引用:「エントリープライスはあなたの勝率を大幅に左右する最大の武器。真のVCは、価格合理性を最優先で検証し、他社より安い価格で入るべきだ」(Dan Gray)
10-4. LP側の教育と意識転換
金融リテラシーの標準化:GP向けとは別に、LP向けのVC専用カリキュラムを整備し、ポートフォリオ理論や行動経済学を学ぶ機会を設ける。
リターン志向への回帰:高倍率のバッキングではなく、「3倍リターンでもよいから堅実に返済してほしい」という需要を育成し、LP- GPの意志疎通を円滑化する。
長期視点の再構築:「LPはファンド期間(10年)を超えてフォーカスを失いがちだが、強固なパートナー関係を築くことで、GPに無理な資金拡大を要請しない文化を醸成する」。
引用:「LP側にもベンチャー特有のリスク・リターン特性を理解し、“派手なストーリー”ではなく“堅実なリターンモデル”を評価できる目を育ててほしい」
本対談で浮かび上がったのは、「ベンチャーキャピタルは壊れているのではなく、過剰資金と文化的ドグマにより歪んでしまった」という厳しい現実です。しかし同時に、「それぞれの役割を明確にし、ファンド設計やポートフォリオ構築、バリュエーション文化を見直せば、再び“真のVC”としてイノベーションを支える存在になれる余地がある」とも示唆されました。
ベンチャーバンクと伝統VCの棲み分けにより、市場の健全性を取り戻す
分散ポートフォリオの実践でリターン確度を高め、LPへ早期DPIを還元する
バリュエーションとプライスの乖離を是正し、価格を武器にした投資判断を復活
LP側の教育・意識改革でミスマッチを解消し、ファンド運営の質を向上させる
これらを実行に移せば、「新興技術の発掘・育成」というVC本来のミッションは再び輝きを取り戻し、スタートアップ・エコシステム全体の健全な発展が期待できるでしょう。
最終引用:「もしベンチャーバンクと伝統的VCを分けて考え、ポートフォリオ戦略や評価文化を根本から改革できれば、VCは再び“未来を築く資本”としての役割を果たせるはずだ」
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