(No.4)1週間目のあなたへ| ラムゼイ・ハント症候群って、一体? (漫画と音声解説付き)
発症から6日目の顔動画アップ
2026年1月15日、ラムゼイ・ハント症候群を発症、
そして、最初の一週間。
あの頃、私は何を感じ、何を考え、何をしていたのか。
たった数ヶ月前なのに、
ずいぶん昔のことのように感じます。
発症6日目の顔の様子を公開します。
一般公開にあたっては、
正直、とても怖かったですが、
少しでも、どなたかの参考になれば嬉しいです。

発症から最初の一週間
2026年1月16日、深夜、
顔右半分の麻痺が始まった私は、
夫の運転で救急治療室へ向かいました。
早速行われたのはCT検査。
この麻痺と症状が、脳卒中によるものではないと確認され
まずは一安心。
その上で、顔面神経麻痺(ベル麻痺、あるいはラムゼイ・ハント症候群)
という診断を受けました。
処方されたお薬は以下の通りです。
・抗ウイルス剤:バラシクロビル錠 (Valacyclovir 1g)
・ステロイド:プレドニゾン錠(Prednisone 20mg)
・抗生物質:バシトラシン眼軟膏(Bacitracin ophthalmic ointment)
今回は、13年前の最初の罹患時と違い、
自覚症状が出てから、
「黄金の窓と呼ばれる72時間以内」に
治療を始めることができました。
これは、 非常に好ましい対応で、
黄金の窓「72時間」の意味を
完全には理解していなかった私が取った
最善の行動だったと言えるでしょう。
ありがとう、メモリーちゃん🙏
(詳細は、「エピソードNo.2: 真夜中の会話、メモリーちゃんと私」を読んでね)
そして、
抗ウイルス剤とステロイドの治療が開始された後は、
「ゆっくりと休むこと」が、
何より優先されます。
初動の速さは完璧だった今回ですが、
襲いかかる症状は、
前回とは段違いの、
強者揃いでした。
右耳の激痛、めまい、吐き気、聴覚の異常、味覚の異常、
飲食の不自由さ、発語困難、歯磨き後のブクブクができない、
目が常に半開き、それによる渇きや痛み、
閉じ込められているような気味の悪い閉塞感、
不安とストレス、
これらが、これでもか、これでもか、と順不同で
次から次へと攻めてきます。
そんななか、持って生まれた性分でしょうか、
常に能動的に何かをしていないとスッキリしない私、
「想像力」と「創造力」だけは、常にフル稼働させていました。
ありがたいことに、好奇心やアイディアは
次から次へと浮かんできます。
「この状況を積極的に体験してみよう、
痛みも苦しみも不安も希望も、
いっそ全部丸ごと味わってみよう」
好奇心はアイディアを呼び、
アイディアは原動力を呼び、
原動力は
気分をちょっとだけ愉快にしてくれます。
そんな最初の1週間、
ずいぶん、いろんなことを
自分なりに、ちょこちょこやっていました。
発症から1週目でやったこと
とにかくこの病に関する情報に飢えていた私は、
しぶとい右耳の痛みとめまいと葛藤しながらも、
来る日も来る日も、一日中キーボードを叩いていました。
少しでも役に立ちそうな、そして回復に繋がりそうな
キラキラとした宝石のように光る知識を見つけると、
即座に保存したり、印刷したり、メールをしたり、電話をしたり、
ひたすら積極的にデータ収集に明け暮れました。
恐怖や孤独、不安や嘆きを感じる時間が発生するたび、
創造力を駆使して、
そのエネルギーを、
できるだけ有意義なものに変換させていく、
そんな、工夫を心掛けていました。
この頃の私は、
この状況をどちらかというと「新たなチャレンジ」と感じていて、
不思議な高揚感すらありました。
一週目に実行したことはたくさんあります。
以下、簡単にまとめてみました。
🔳 医療・治療 🔳
○ 主治医に診てもらうクリニックのアポを取る
○ 顔麻痺治療で実績を上げている鍼灸師を探し、
発症から6日目に、初回のカッピング治療と鍼治療を受ける
🔳 体のケア 🔳
○ 目を保護するためのテープ、眼帯を購入
○ 顔麻痺神経の回復に良いサプリメント、
役立つアイテムなどを調べ、 購入
○ 顔を優しくいたわるリタ姐ルーティンを考案:
(温熱療法、コロコロ、頭皮マッサージ、レッドライト療法、顔のブ ラッシングなど)
今度紹介します。
🔳 心のケア 🔳
○ Facebookのサポートグループに参加、早速投稿して同志と繋がる
○ YouTuberさん、Bloggerさんなどで、同じ体験者を探す
🔳 情報収集 🔳
○ 充実した情報源、Facial Palsy UKでテーピングの方法など、
貴重な学びを得る
○ 書籍「FIX MY FACE/ Expert Advice for Maximizing Recovery from Bell's Palsy, Ramsay Hunt Syndrome, and Other Causes of Facial Nerve Paralysis」購入
○ 生成AIや、インターネットを駆使してのさまざまな有益情報集め
そして、全てのことをいつもよりも
「時間をたっぷりとって」
丁寧に行いました。
○いつもよりも長い静かな瞑想の時間
(通常10分くらいを、20分からそれ以上)
○いつもよりも長い睡眠時間。疲れたら日中でもすぐ横になりお昼寝
(通常4、5時間くらいを、7時間からそれ以上)
○麻痺している方を噛んでしまうので、いつもよりゆっくりの食事
(通常30分くらいを、1時間からそれ以上)
できることは、無理のない程度に、毎日せっせとやっていきました。
大原則は、
『やりたいことはやる。
やりたくないことは無理にやらない。』
この病が私の元を訪ねてきた理由は、はっきりとはわかりませんが、
この大原則を思い出すため、であったことは確かです。
笑顔が無理な時、どんな顔をすればいいの?!
日常生活は、
今までのルーティンの修正を余儀なくされ、
ヨガとジム通いはしばらくお預けです。
体を休ませるのが大切であると同時に、
無理して出掛けて行って、
麻痺した顔で、お友達と会うのは正直怖かった。
それを想像するだけでも息が苦しくなった。
いつも笑顔が定番の私が、
笑顔ができない時、どんな顔をしたらいいのか、
変な話、
正直、これが一番わかりませんでした。
そして、そんな「人目を気にする」自分を発見し、
愕然としたものです。
たくさんの心温かい友人たち。
連日優しい励ましのメッセージを送ってくれます。
親切な彼らは、きっと心から言ってくれるでしょう。
「見た目、全く大丈夫よ、ぜんぜん気にすることないよ。」と。
そんな彼らの
泣けるほど嬉しい思いやりに、
きっと私の心は崩壊してしまうだろう。
彼らの心遣いがありがた過ぎて、
優しすぎて、温か過ぎて、
受け取りきれない私の内面は、
統合のバランスを崩し
バラバラになっていくだろう。
そう、私という人間は、
心配してくれる彼らの純粋な友情より、
「自分の見た目」による、
彼らの反応の方を心配している。
なんてちっぽけな自分なんだ!
そんな自分に対して嫌悪感すら持ち、
どすんと落ち込みました。
他人の純粋な親切を、感謝はすれど、
受け取れない。
麻痺しているのは顔半分だけでなく、
精神もバランスを乱しているようでした。
それでもヨガの感覚だけはキープしたい。
誰のためではなく、自分のためだけに、
何もせず、ただマットの上に立ったりしていました。
ふと、思いました。
今は、
どんな顔をしたらいいかで気を病む時ではない。
笑顔ができない自分のまま、
無防備に外に飛び出す必要もない。
今は、自分を守る時、
体だけでなく、
自分の心も守る時。
笑顔が無理な時は、
そのままの顔でいられる場所に身を置こう。
居心地の良い状態の中にとどまっていればいい。
鏡の中の歪んだ顔と、青いヨガマットは、
私に「もっと自分を許していいんだよ」
という究極のメッセージを送ってくれました。
その瞬間、「孤独」だと思っていた黒い塊が、
「自由」という透き通った解放感に変容しました。
笑顔が無理な時、どんな顔をすればいいの?!
「笑顔じゃない顔でいればいいんです。」
自分の顔を、そのまま受け入れようと決めた瞬間、
自分の心も、
決めつけなしで、
どんな状態も受容しようと選んだ瞬間、
心に少しだけ余白が生まれました。
そしてその余白が、
自分の身体に何が起きているのかを
冷静に知ろうとする力、
それに集中する力に変わりました。
ここからは、私が自分の心と体を守るために
必死にかき集めた知識の共有もしていきたいと思います。
発症したら、すぐに知りたい大切なこと(漫画編)
発症したら、すぐに知りたいこと、
知っておくと何かの助けになることを、
漫画にまとめています。
*多くの有益な情報は、
Facial Palsy UKのサイトを参考にさせていただいております。
私自身、このサイトのおかげで
この不安な時期を乗り越えることができました。
心から感謝し、敬意を表したいと思います。


これらが、ラムゼイ・ハント症候群という病気の症状です。

顔半分の上下ともが動かないのが、RHSの特徴です。
ただし、医療情報は、必ず医療専門家にご確認ください。

この頭文字が、あなたを救う鍵になります。
出典:Facial Palsy UK
私は発疹の出ないタイプ、ZSHでした。
P — Pain: 痛み(強い耳・顔・頭の痛み)
U — Unsteady: ふらつき(めまい・平衡感覚の乱れ)
R — Red rash: 赤い発疹(耳の中や周囲、口元、生え際などにできる水ぶくれ)
P — Palsy: 麻痺(顔面の筋力低下 ― 末梢神経障害)
L — Loss: 喪失(難聴や耳鳴り)
E — Exception: 例外(発疹が出ない場合もある ―
ゾスター・サイン・ヘルペテと呼ばれる)

この「黄金の窓」が、回復率を大きく左右します。
出典:Facial Palsy UK
13年前の私は、誤診により治療開始が10日遅れました。
それでも完全回復できた——
それは、希望はどの局面にもあることを証明します。

でも回路がつながりさえすれば、また光を取り戻せる。
そう聞いて、大きな希望が持てました。

時間がかかる訳です。
でも私たちの神経は、今日も密やかに、前へ進んでいます。

神経に「正しい動き」を思い出させる、繊細な再学習です。
力を入れるほど逆効果、と知って驚きました。

これが最大の近道だと、
心に刺さった言葉です。

日中はこまめな点眼、夜はテープで瞼を閉じて保護。
私はシャワー中もテープをしました。完全に瞼が閉じなかった初期は日中も。
角膜を守ることが最優先です。

数字で見える化することで、現実が見えて、焦りが少しやわらぎました。
ちなみに私はHBS Grade 5 から始まりました。

専門家も、サポートグループも、同じ経験をした仲間も、必ずそばにいます。

それが最も必要な治療です。
この病気が教えてくれた、人生でいちばん難しく、かつ貴重なレッスンでした。
ラムゼイ・ハント症候群とはなんぞや?!(ポッドキャスト編)
こちらはラムゼイ・ハント症候群の、音声での解説です。
内容はしっかりしていますが、
気軽に聞けるポッドキャスト風になっていますので、
ぜひ聞いてみてください。
次回予告
次回、RHS 2週間目のあなたへ
診断を受け、薬を飲み始めても、
不安と痛みはすぐには消えませんでした。
むしろこの頃の私は、
症状がさらに悪化していくように見える現実の中で、
本当に笑顔は戻るのか、
この先どこまで回復できるのか、
そんな押しつぶされそうな不安を抱えていました。
体を休めたいのに、
容赦なく押し寄せる複雑なアメリカ医療制度の壁。
混乱の中で、どうやって必要な専門医にたどり着いたのか——。
止まってはいられませんでした。
専門医への紹介状、事前承認、保険ポータル、請求書の確認。
アメリカの医療制度は、痛みを抱えた、弱っている患者自身が、
次の一歩を確保するために動かなければならない場面があります。
次回は、RHS 2週間目の私がたどった、
もう一つのサバイバルの記録です。
米軍関係者向け医療保険制度TRICAREについて、
日本語ではこれまであまり語られてこなかった実務面も交えて
シェアしたいと思います。
今回も勇気を持って、症状が最悪だった
発症13日目の顔動画も一緒にお届けします。
文面では伝わりにくい、
映像で見る「現実」をシェアさせていただきます。
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リタ姐コード|Studio JMC
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