37. YMSからSkilled Worker visaに!
イギリスでYMS(ユース・モビリティ・スキーム)ビザを使い、現地企業で働き始めた皆さん。生活に慣れてくると次に考えるのが、「このまま2年の期限が切れた後も、イギリスに残って働き続けたい!」ということですよね。
結論から言うと、YMSビザからSkilled Worker visa(就労ビザ)への「英国内での切り替え(Switching)」は法的に可能です。日本に一度帰国する必要はありません。
しかし、近年のイギリスの就労ビザ制度は、基準年収の跳ね上がりやスキルレベルの厳格化など、歴史的な大改定の真っ最中にあります。2年のリミットが来る前に、社内でビザをもぎ取るための「必須条件」と「成功のコツ」を、最新ルールに基づいてガチ解説します!
ちなみに、学生ビザから、Graduateピザをとって、就労ビザを取りたいと言う方は、こちらの記事をご覧ください。
1. 英国内での切り替えを成立させる「3つの絶対条件」
まずは、今の仕事と会社が、就労ビザの対象になっているかをシビアにチェックする必要があります。
① 職種が「RQF Level 6(大学卒業レベル)」以上であること
ここが以前と比べて最も厳しくなったポイントです。2025年後半以降の最新ルールにより、就労ビザの対象となる職種は原則として「RQF Level 6(学士号・大学卒業レベル)」の高度専門職・管理職に限定されています。
一般事務、受付、飲食店のフロアスタッフ、通常の販売員やアシスタント職(RQF Level 3〜5)のままでは、どれだけ会社に愛されていてもビザは発給されません。マーケター、エンジニア、デザイナー、財務アナリスト、アカウントマネージャーなど、職務内容が「高度な専門性」を持っている必要があります。
② 会社が「スポンサーライセンス」を持っていること
当然ですが、働いている会社が政府から「外国人を雇って良い」というライセンス(Sponsor Licence)を持っていなければ、あなたにビザ(CoS:スポンサー証明書)を出せません。
💡 今すぐできるチェック:政府が一般公開している「Register of licensed sponsors: workers(公認スポンサー企業リスト)」のページで、自分の会社名があるか検索してみましょう。もしなければ、会社に新規でライセンスを取得してもらう必要があるため、さらに時間がかかります。
③ 2026年最新の「給与基準」をクリアしていること
就労ビザを申請するには、政府が定める最低年収を超えている必要があります。
通常の新規就労ビザの足切りラインは 年収 £41,700(約830万円) と非常に高額ですが、YMSからの切り替え組には「New Entrant(新規参入者枠)」という強力な割引措置が使えます!
2. YMS切り替え組の武器「New Entrant」の給与ルール
YMSから英国内で就労ビザへ切り替える際、以下の条件のいずれかを満たしていれば「New Entrant」としての優遇を受けられます。このルールは、残念ながらワーホリ組には当てはまらないことが多いかと思いますが、一応。。。
申請時の年齢が「26歳以下」であること、または
直近(過去2年以内)にイギリスの学生ビザ(Student visa / 旧Tier 4)を保持していたこと
この優遇枠に入ると、給与のハードルが以下のように下がります。
一般基準(最低年収): 一律 £41,700 ➔ £33,400(約660万円)に減額!
職種別基準(Going Rate): 各職種の平均年収の100% ➔ 70%に減額!
⚠️ 注意:あなたの給与は「£33,400」と「その職種の Going Rate の70%」の、どちらか高い方をクリアしなければなりません。
※もし申請時に27歳以上で、過去にイギリスの大学なども出ていない場合は、割引なしの通常枠(年収 £41,700〜、または Going Rate 100%)をクリアする必要があります。
3. YMSから就労ビザへ切り替えるための「成功のコツ(社内戦略)」
条件が分かったところで、一番大切なのは「どうやって会社にビザのスポンサーになってもらうか」という社内交渉と戦略です。企業側はビザを出すために高額な税金や手数料(ISCなど)を支払う必要があるため、ただ待っているだけではビザは降りてきません。
コツ①:入社後「最初の6ヶ月〜1年」で圧倒的な成果を出す
会社に「この人を手放したら、ビジネスにとって大損失だ」「ビザの費用を払ってでも引き留めたい」と思わせることが大前提です。YMSの最大の強みは「最初からフルタイムで働けること」。学生ビザやインターンとは違い、即戦力としてガッツリ成果を出せる時間があるため、前半戦で自分の価値を全力で証明してください。
コツ②:残り「6ヶ月」になる前に、早めに人事や上司と面談する
イギリスのビザ手続きは、会社のライセンスの有無やCoSの発行手続きを含め、想像以上に時間がかかります。YMSの期限の「半年前(6ヶ月前)」には、上司や人事に「今のビザの期限が〇月〇日に切れること」「その後もこの会社で長期的にキャリアを築きたいため、Skilled Worker visaのサポートをお願いしたいこと」を明確に伝えましょう。ギリギリに伝えると、会社側が「手続きが間に合わないから」と諦めてしまうリスクがあります。
コツ③:自分の職種コード(SOC)と給与の着地点をあらかじめ調べておく
交渉の際、ただ「ビザをください」と言うのではなく、自分で政府のルールを予習して提案すると、話が劇的にスムーズに進みます。
「私の職務内容は政府のコードで言うと SOC 2134 (Programmers) に該当します」
「私はNew Entrant(若手枠)に該当するため、年収は一般の £41,700 ではなく £33,400 以上であればビザが出ます」
「現在の私の給与をベースにすると、あと £〇,〇〇〇 昇給、またはプロモーション(役職変更)をしていただければクリアできます」
このように、会社側にかかる負担や必要な条件をロジカルに提示できるようにしておきましょう。
4. 申請に必要な手続きの順番(Sequence)
会社がスポンサーになることを承諾してくれたら、以下の手順で英国内から切り替え申請を行います。
1.会社から「CoS(スポンサー証明書)」を発行してもらう:ビザ失効の2〜3ヶ月前.
会社のビザ担当者、または会社が提携しているイミグレーション弁護士が、内務省のシステム上であなたに11桁の「CoS(Certificate of Sponsorship)番号」を割り当てます。
2.GOV.UKからオンライン申請&各種費用の支払い:CoS入手後すぐ.
イギリス政府公式サイト(GOV.UK)の「Switch to a Skilled Worker visa」ページからオンライン申請を行います。ここで、ビザ申請料(約£943)とイミグレーション・ヘルス・サージ(IHS:医療費、年間£1,035)をカードで一括決済します。
3.アプリで本人確認 & 必要書類のアップロード:支払い後.
スマホアプリ「UK Immigration: ID Check」を使い、パスポートやBRPカードをスキャンして顔認証を行います。
また、就労ビザに必要な「英語力証明(※日本の大学卒の場合は、Ecctisという公的機関を通じて学位がイギリスの学士相当であり、英語で授業が行われたという証明書を取得する必要があります。またはIELTS for UKVIのB1テスト等を受講)」をアップロードします。
4.審査結果の受領と「eVisa」の切り替え完了:通常8週間以内.
英国内からの切り替え申請の場合、通常8週間以内に結果のメールが届きます。無事に承認されれば、あなたのビザステータスは自動的に「Skilled Worker」へとアップデートされ、そこから永住権(ILR)への5年間のカウントダウンがスタートします!
⚠️ 重要(3C leave):YMSビザが切れる「前」にオンラインで就労ビザの申請ボタンを押し、費用を支払ってさえいれば、結果待ちの8週間の間にYMSの期限が切れてしまっても、イギリス国内に合法的に滞在し、そのまま同じ会社で働き続けることができます(3C leaveという法律で守られます)。ですので、期限が迫っていても、とにかく「有効期限内のオンライン申請完了」を目指してください!
いかがだったでしょうか?
正直、簡単にビザが取れるとは言いません。
かなり狭き門だと思います。
それでも、直接就労ビザを取るよりは、Student visa, Graduate visa そして今回のYMSビザから、就労ビザ、Skilled Worker visa を取る方が、よりスムーズに行くと思います。
大企業の場合、既にスポンサーの証明をとっていることがほとんどなので、ビザを発行してくれる確率が上がります。
今回の記事が、皆さんの現地でのキャリアの一助になれば幸いです。参考になった方は、ぜひ「スキ(いいね)」とフォローをお願いいたします。
皆さんのイギリスでの挑戦、就労ビザ獲得を心から応援しています。
何か質問があったら是非お気軽にコメントでお尋ねください!
