【初心者向け】初めての地中海クルーズ|船とルート選びで迷った私の決め方
地中海クルーズに行きたい。
でも、何から決めればいいのか全く分からない。
そんな状態から、私はこの旅を選び切りました。
ただ当時の私は、具体的なイメージをほとんど持っていませんでした。
どの国に行くのか、どの船に乗るのか、そもそもクルーズという旅がどういうものなのかすら、正直よく分かっていませんでした。
それでも一つだけ、はっきりと決めていたことがあります。
「いつかクルーズ船の上でプロポーズをする」ということです。
まだ相手もいなかった7年ほど前から、なぜかそのイメージだけは頭の中にありました。
海に囲まれた非日常の空間で、特別な時間を過ごし、その中で人生の大きな決断をする——そんなシチュエーションに強く惹かれていたのだと思います。
だから今回の地中海クルーズは、単なる旅行ではありません。
私にとっては「どこに行くか」と同じくらい、「どのような時間を過ごすか」が重要な旅でした。
そして実際に計画を始めてみると、最初にぶつかったのは「何を基準に選べばいいのか分からない」という壁でした。
クルーズ会社は数多く存在し、それぞれに複数の船があり、さらにルートも無数にあります。
調べれば調べるほど選択肢は増え、「何が違うのか」「自分にとっての最適解はどれなのか」が分からなくなっていきました。
前提として、この地中海クルーズは私にとって
「一生に一度になる旅行」です。
費用も時間もそれなりにかかるからこそ、中途半端な選択はしたくありませんでした。
この記事では、そんな状態からスタートして、最終的にどのようにクルーズ船・寄港地・乗船地を選んでいったのか、その思考プロセスをすべて書き残していきます。
これから地中海クルーズに行こうとしている方にとって、少しでも判断のヒントになれば嬉しいです。
① 最大の壁:船が多すぎて選べない
実際にクルーズを調べ始めて、最初に驚いたのは「クルーズ会社の多さ」でした。
正直なところ、それまで私が知っていたのは飛鳥とMSCくらいで、調べてみると世界中にさまざまなクルーズ会社が存在していることを初めて知りました。
例えば、MSC Cruises、Royal Caribbean、Costa Cruises など、有名な会社だけでもいくつもあります。
しかし、本当に難しかったのはそこから先でした。
1つのクルーズ会社の中にも複数の船があり、それぞれにコンセプトや設備、雰囲気の違いがあります。
さらに、それぞれの船が異なるルートを持っているため、組み合わせは膨大になります。
つまり、
どの会社を選ぶのか
どの船を選ぶのか
どのルートを選ぶのか
という3つの選択を同時に考えなければならない状況でした。
しかも当時の私は、「船によって何が違うのか」がほとんど分かっていませんでした。
写真を見てもどれも豪華に見えますし、設備の違いもいまいちピンときません。
調べれば調べるほど選択肢が増え、「比較しているつもりなのに、むしろ分からなくなる」という状態に陥っていきました。
今振り返ると、クルーズ初心者の多くはこの段階で一度立ち止まってしまうのではないかと思います。
少なくとも私は、ここが最初の大きな壁でした。
② 寄港地と乗船地の考え方を分けた
クルーズのルートを考える中で、もう一つ大きな気づきがありました。
それは、「寄港地」と「乗船地・下船地」を同じ基準で考えてはいけないということです。
最初は単純に「行きたい場所が含まれているルートを選べばいい」と思っていました。
行きたいところを全て書き出していくと、今思えば到底実現不可能な航路になりました。
2023年5月に本格的に計画から行動しようと動き始めた時に、地中海クルーズでは実際にはどこに行けることが多いのか知りたくて、書き出した地図です。

書き出してみると、意外と選択肢が限られていることがわかりました。
■ 寄港地の選び方
寄港地については、「単体では行きにくい場所」を優先することにしました。
例えば、アクセスが少し不便だったり、わざわざそこだけを目的に訪れるにはハードルが高い場所でも、クルーズであれば効率よく立ち寄ることができます。
さらに、そういった場所は景色が美しかったり、独特の魅力を持っていることが多いと感じました。
だからこそ寄港地は、
「いつか行きたい」ではなく、
「クルーズだからこそ行ける場所」を重視して選ぶことにしました。
■ 乗船地・下船地の選び方
一方で、乗船地と下船地はまったく逆の考え方をしました。
こちらは、「見たい場所が多い都市」「行きたいホテルがある都市」を選ぶことにしました。
クルーズは基本的に前泊・後泊を組み合わせることになるため、乗船前後の滞在も含めて旅全体の満足度に大きく影響します。
そのため、都市としての魅力が高く、観光や滞在そのものを楽しめる場所を選ぶことが重要だと考えました。
例えば、バルセロナやローマのように、見どころが多く、滞在するだけでも価値のある都市が候補に上がりました。
このように、「寄港地」と「乗船地・下船地」で役割を分けて考えることで、クルーズ単体ではなく、旅全体としての満足度を最大化できるようになりました。
③ 船選び:何を基準に比較したか
乗船地と寄港地を絞ることによって、その条件で絞って検索できるようになります。
それまでは、無数にあった選択肢がかなり減ります。
それでもまだまだ多いのですが、旅行の時期が決まっているのであればさらに絞ることはできます。
私が主に比較したのは、以下の4つです。
価格(2人で60万円)
日程(GWかお盆休み+有休で行ける範囲で7日間)
船(ロマンチックな内装と古さを感じない施設)
客層(ファミリーが多いのか、大人向けなのか)
■ 価格と日程は前提条件
まず、価格と日程は現実的な制約として外せない要素でした。
どれだけ魅力的な船でも、予算を大きく超えてしまったり、日程が合わなければ選択肢から外さざるを得ません。
そのため、最初にある程度候補を絞るフィルターとして使いました。
■ 最も重要だったのは「船の雰囲気」
その上で、最終的な決め手になったのは「船の雰囲気」でした。
同じクルーズでも、船によって空間の作りや体験の方向性が大きく異なります。
カジュアルで賑やかな船もあれば、落ち着いたラグジュアリーな雰囲気の船もあります。
古き良きという考え方もあるとは思うが、私の場合はこのクルーズに求めるのは、最新の清潔な設備だったので、2020年以降に造船された船だけを候補に入れました。
今回の旅では、船内で過ごす時間そのものを重視していたため、
「どのような空間で時間を過ごしたいか」を強く意識しました。
■ 客層も重要な判断材料
もう一つ意識したのが客層です。
ファミリー層が多く、にぎやかな雰囲気の船も魅力的ですが、今回は落ち着いた時間を過ごしたいという思いがありました。
特にプロポーズというイベントを考えると、
静かで雰囲気の良い空間が確保できるかどうかは重要なポイントでした。
④ 候補に上がった船と絞り込み
判断軸が定まったことで、いくつか具体的な候補の船が見えてきました。
予約した1ヶ月前にあった候補は3つ
MSC World Europa
キャビン:Grand Suite with Terrace(Aurea)
乗船地:バルセロナ
下船地:バルセロナ
寄港地:マルセイユ、ジェノヴァ、ナポリ、メッシーナ、ヴァレッタOceania Allura
キャビン:Veranda Stateroom
乗船地:チビタベッキア
下船地:アテネ
寄港地:アマルフィ、カターニア、カタコロン、サントリーニ、ミロス、ミコノスCosta Smeralda
キャビン:Grand Suite with Balcony
乗船地:マルセイユ
下船地:マルセイユ
寄港地:バルセロナ、ラ・グレット、チュニス、パレルモ、チビタベッキア、サヴォア
3番目のコスタ・スメラルダは内装がカジュアルすぎるように感じて、子供が無料で推している会社であることもあり、理想とは一番遠いと判断してすぐに候補から外しました。
マルセイユに魅力的なホテルがなかったことも大きいです。
2番目のオーシャニア・アリューラは本当に悩み散らかしました。
というのも、元々はこれを予約する気満々で乗船地ローマと下船地アテネのホテルと行きたい観光スポットまでは全て目星をつけていました。
それほどにこの船の魅力が大きすぎました。
でも私の格付けピラミッドでも示しているようにこちらはラグジュアリー船です。
全てのレストランがオールインクルーシブであり、まさに「豪華客船」です。
それ故に少し違和感もありました。
最初に乗る船としてイメージしていたのは、屋上にスライダー付きのプールがあり、エンターテイメントが充実してるメガシップです。
それを通り越した、洗練されすぎた船を最初に味わってしまうと、その後に経験するカジュアル船は楽しめないし、もっと経験と年齢を重ねてから経験するべき船なのかな、といった思いです。
そうやって迷っているうちに、アリューラで予約可能な価格帯の部屋が全て埋まってしまい、選択肢として消滅しました。
そして、ワールド・エウローパのグランドスイートが最後の1部屋だったので、急いで予約しました。それが2025年2月です。
スイートなどの少ない部屋、人気の客室は一年以上前でも満室なのです。
⑤ 予約方法の分岐:代理店か個人手配か
クルーズの内容がある程度固まってきた段階で、最後に悩んだのが「どこで予約するか」という問題でした。
大きく分けると、選択肢は2つあります。
「旅行代理店を利用するか」か、「すべて個人で手配するか」です。
それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが正解というものではありません。
自分のスタイルに合う方を選ぶ必要があります。
■ 代理店を利用する場合
まずは代理店を利用する方法です。
最大のメリットは、やはり安心感と手軽さにあります。
クルーズの予約だけでなく、航空券やホテル、送迎などをまとめて手配してもらえるため、全体の流れを任せることができます。
また、トラブルが発生した場合でもサポートを受けられる点は大きな安心材料です。
一方でデメリットとしては、どうしても費用が高くなりやすいこと、そして自由度が制限される点が挙げられます。
旅程やホテルの選択肢がパッケージ化されていることも多く、自分のこだわりを細かく反映させるのは難しくなります。
■ 個人手配をする場合
もう一つは、すべてを自分で手配する方法です。
この場合の最大のメリットは、価格を抑えられることと自由度の高さです。
クルーズ、航空券、ホテルをそれぞれ個別に比較して選べるため、自分の理想に近い旅程を組むことができます。
特に、乗船前後のホテルにこだわりたい場合や、細かいスケジュールを自分で調整したい場合には大きなメリットがあります。
ただし当然ながら、すべて自己責任になります。
トラブルが起きた際の対応も自分で行う必要があり、一定の手間とリスクは伴います。
■ 私が個人手配を選んだ理由
最終的に私は、個人手配を選びました。
理由はシンプルで、「旅全体を自分の理想に合わせて設計したかったから」です。
今回の旅では、クルーズそのものだけでなく、乗船前後の滞在も含めて体験を作り込みたいと考えていました。
行きたいホテルや、過ごしたい時間のイメージが明確にあったため、パッケージではなく自由に組める個人手配の方が合っていると判断しました。
代理店で行った人は、前泊で観光を楽しめなかったらしく、私のプランを羨ましがっていました。
もちろん、不安がないわけではありません。
ただ、それ以上に「自分で作る旅の価値」の方が大きいと感じ、この選択をしました。
日本からMSCの個人手配はできないので、IMA(国内唯一のMSC正規特約店)から行います。
個人手配は、公式HPから予約するフローの中で、国を入れると適当なところにリダイレクトや案内されることがほとんどなので、公式サイトから予約することをお勧めします。
⑥ 情報収集のリアル
ここまでで予約までは至るものの、予約前の情報収集、そして予約してからの情報収集をする際に何度も感じるのは「情報の少なさ」でした。
特に海外クルーズに関しては、日本語の情報がかなり限られており、船ごとの違いや実際の雰囲気が分かりにくいと感じました。
公式サイトや写真だけでは、どの船も魅力的に見えてしまい、「結局何が違うのか」がなかなか判断できませんでした。
そもそも公式サイトも英語が基本なので、Googleで日本語検索しても代理店しか出ないところに最初は詰まってたレベルです。
そこで私が頼ったのが、YouTubeにある海外YoutTuberの船内ツアー動画です。
実際に乗船した人が撮影した動画を見ることで、
・船内の広さや混雑感
・レストランやラウンジの雰囲気
・客層の空気感
など、写真では分からないリアルな情報を得ることができました。
特に印象的だったのは、「同じクルーズでも船によってここまで雰囲気が違うのか」という気づきでした。
英語が聞き取れなくても、映像だけで十分に把握できるので、2倍速にしていろんな動画を見ていました。
ある船はにぎやかでアクティビティが充実している一方で、別の船は落ち着いた空間が広がっており、過ごし方そのものが大きく変わると感じました。
こうした情報を動画で確認していく中で、「自分がどの空間で時間を過ごしたいのか」がより具体的にイメージできるようになりました。
最終的には、この段階で一気に判断が進んだ感覚があります。
それまでぼんやりしていたイメージが、現実の体験として想像できるようになったことが大きかったと思います。
⑦ 結論:自分なりのクルーズの選び方
ここまでの流れを振り返ると、私なりのクルーズの選び方は以下のステップに整理できます。
まず、「この旅の目的を決めること」です。
観光を重視するのか、船内での体験を楽しみたいのかによって、その後のすべての選択が変わります。
次に、クルーズ全体の選択肢をざっくり把握します。
どんな会社があり、どんな船があり、どんなルートがあるのかを広く知ることで、自分の中の基準が見えてきます。
その上で、「乗船地・下船地」と「寄港地」を分けて考えます。
乗船地は滞在を楽しむ都市、寄港地はクルーズだからこそ行ける場所として役割を分けることで、旅全体の満足度が大きく変わります。
次に、日程・価格・乗船地といった現実的な条件で選択肢を絞り込みます。
ここである程度候補を減らすことで、比較がしやすくなります。
そして最後に、「船の雰囲気」や「客層」といった要素で最終判断を行います。
自分がどんな空間で、どんな時間を過ごしたいのか。この視点が最も重要でした。
予約方法については、代理店か個人手配かを自分のスタイルに合わせて選びます。
安心や手軽さを取るのか、自由度やコストを重視するのかで、最適な選択は変わります。
この順番で考えることで、膨大に見えた選択肢も、一つずつ整理して決めていくことができました。
3年前から悩みながら選んだ時間も含めて、このクルーズは自分にとって大切な体験になったと感じています。
