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優秀な人財|創作大賞感想

アルロンさんの小説『公務員の加賀美』を読んだ。最後まで読むと、登場人物の名前からキャラクターまで、しっかり作り込まれていると感じた。それぞれの登場人物の履歴書が書けるんじゃないかってぐらい人物描写がしっかりしている。だから、安心して最後まで読めた。

主人公の加賀美静夜が、本当にいい性格だと思った。「いい人」の典型といっても良いぐらい、いい人である。優しくて真面目で、周りとちゃんとコミュニケーションも取れる。信頼できる人だと感じたからか、気づいたら途中から静夜を応援していた。こう言う人ほど報われて欲しい。自分を卑下するところが気になるけど、自身が思うほど弱い人ではない。

なのに、断れない性格もあるから、業務がどんどん増えていってしまう。同期はやる気がイマイチの人たちばかりで、真面目な静夜だけが損をしてしまうような気がした。実際、損をしているように思える場面もあった。

さらに、双子の兄・朝翔の存在が、静夜の自己肯定感を低めていたことを知った時、「静夜にだっていいところいっぱいあるよ」と心の中で話しかけていた。完全に世話好きなおばちゃんである。私の世話好きの血が騒ぐほど、静夜が必要以上に落ち込むので、心が痛んだ。

でも、職場の人たちや静夜と関わった人たちは、ちゃんと静夜のいいところを見抜いていた。美紀子から陽のエピソードの真実が明かされた時、静夜や沙雪と同じようにおいおい泣いてしまった。ここで、静夜の趣味の銀河戦隊スターレンジャーがいい仕事をしている。ただの趣味じゃなく、スパイスになっているところに感心した。

癖のある人もいるし人員不足だけど、町役場の福祉課には静夜の理解者がいっぱいいる。それがわかるラストで、心が温かくなった。仲間として受け入れてもらえている環境で、静夜がのびのびと輝けるといいなと思う。

静夜に勇気をもらった気がした。

公務員の加賀美 | アルロン @rlongki3 #TALES

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