繰上返済を10回くり返して、やっと肩の力が抜けた話
住宅ローンを組んでから、気づけば繰上返済を10回していました。
一度に大きく返したわけではありません。
少し余裕ができるたびに、こまめに、少しずつ。
気づいたら10回になっていた、という方が正確です。
正直に言うと、最初のうちはうまくいきませんでした。
借りた額の大きさを思うたびに気持ちだけが重くなって、
何から手をつければいいのか分からない。
返してもゴールは遠いまま、という感覚で、
しばらく足踏みしていた時期があります。
いま思えば、あれは私なりのスランプでした。
その足踏みから抜け出せたのは、
ちょっとした決めごとを作ってからでした。
それは、返済期間がちょうど1か月分、縮む金額をAIに計算してもらって、
その分だけを返す、というものです。
まとまったお金を一気に投じるのではなく、
「これだけ返せば、ゴールが1か月手前に来る」という金額をねらって返す。すると、返すたびに終わりが1か月、また1か月と近づいていきます。
この「1か月ずつ縮める」やり方が、自分にはとても合っていました。
金額の大きさよりも、「ゴールがまた少し近づいた」という手応えの方が、
ずっと励みになるのです。
小さな達成感を、何度も味わえる。
だから10回も続けられたんだと思います。
遠くにある大きなゴールは、見ているだけで足がすくみます。
でも「次の1か月」だけを見れば、不思議と手が動きました。
最初の動機は、たぶん「早く身軽になりたい」でした。
借りた額の大きさに、ずっと漠然とした重さを感じていて、
その重さを少しでも軽くしたかったんだと思います。
でも10回もやってみて、本当に効いていたのは、
利息がいくら減ったかという損得ではなかったな、と最近思います。
減っていたのは、借金よりも、心のざわつきの方でした。
「自分の手で、少しずつでも前に進められている」。
その感覚の方が、私にとってはずっと大きかったのです。
繰上返済を10回くり返して、一番変わったのは、
残高の数字ではありませんでした。
動けなかった足踏みが、いつのまにかほどけていた。
お金との向き合い方そのものが、少しだけ穏やかになった。
それが、10回分のいちばんの収穫だった気がします。
そういえば先日、同じ話をSNSでぽろっとつぶやいたら、
思った以上に
「うちもやってます」
「あえてやらない派です」
という声が集まって、少し驚きました。
noteの中にも、繰上返済を「あえてしない」と決めた方の記事があります。それぞれの計算と、それぞれの暮らしの事情があって、
考え方の違いごと参考になりました。
あなたは、繰上返済する派ですか。それとも、しない派ですか。
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