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【リハビリ×ChatGPT】構造化プロンプト7要素⑦:実行シナリオ

前回は、構造化プロンプトの7要素のうち『参照知識・例』について説明した。
その中で、生成にあたりはじめに参照知識(RAG)を与えるか、出力に際して模範例(Few-shot)を与えるかして、生成の質を上げる営みの効果を見た。
今回見ていくのは、構造化プロンプト7要素の最後となる、『実行シナリオ』である。
この実行シナリオは、自分自身でプログラミングしている感覚というか、『おお!できた』という感覚を得られやすく、面白い領域だと思う。
ここを上手く使うことで、毎回プロンプトの全文を変えることなく、可変部分となる外部入力のみを答える効率的な生成が可能になる。
では、早速見ていこう。


■ 実行シナリオは可変項をやり取りで決める

寿司屋におけるお客と職人のやり取りを見てみよう。

①「お客さん、何にしますか?」
②「マグロ」
③(生成;指定されたネタの寿司を握る)
④「へい、お待ち!」

このやり取りにおいて、①③④は毎回同じやり取りであることに注目してもらいたい。
①お客さんの希望を聞いて、③希望に沿った寿司を握り、④生成物を提供する。
これらの項目は、毎回手続きが同じという意味で『普遍項』だ。
一方、②だけは毎回変わる
マグロが食べたい時も、サーモンが食べたい時もあるだろう。
こんな風に、物事の依頼というのは、『普遍項+可変項』で成り立っている事が多い。
そして、繰り返し使いたい依頼については、普遍項は固定した上で、可変項(外部入力)だけ変えられれば、それは効率的な依頼になりやすい。
それをChatGPTに対するプロンプトでやろう、というのが実行シナリオだ。

■ 構造化プロンプトにおける『実行シナリオ』とは?

例えば、患者さんの取り組む『塗り絵の作成』を依頼することを考えてみよう。
プロンプトの普遍項としては、設定(あなたはプロの絵本作家です)、依頼内容(塗り絵を描いて下さい)、出力条件(塗り絵は画像(カラーはモノクロ)として出力して下さい)がある。
一方、可変項としては、患者の基本情報(年齢、性別、趣味や過去の職業など)、塗り絵の難易度がある。
そこで、可変項に対しては実行シナリオを指定する。
ChatGPTからユーザに対して、患者の基本情報、塗り絵の難易度を問いかけてもらうよう、プロンプトで指示を出すのだ。
そうすることで、毎回、全文を変えなくとも、ChatGPTからの質問に対して患者さんごとに異なる情報を答えるだけで、塗り絵が作成できるようになる。

# 設定:
・あなたはプロの作業療法士です。

# 依頼内容:
・実行シナリオのStep1〜Step3を実行し、塗り絵を描いて下さい。

# 実行シナリオ:
Step1 症例の基本情報を確認
ユーザに以下の情報を、別々の質問で確認して下さい。
・年齢
・性別
・趣味や過去の職業など患者さんの特徴

Step2 塗り絵の難易度を指定
・ユーザに塗り絵の難易度を指定するように問いかけて下さい。

Step3 患者の基本情報に応じた塗り絵を作成する
・症例の基本情報、指定された難易度を反映した塗り絵を作ってください。

# 出力条件:
・塗り絵は画像(カラーはモノクロ)として出力して下さい。

このように、まるで演劇の台本をつくるように、ChatGPTとユーザのやり取りを構築する要素が実行シナリオである。

■ 『実行シナリオ』の威力(例. 塗り絵メーカー)

どうだろうか。
実行シナリオを上手く与えることで、毎回、外部入力だけを変えれば良いチャンネルが構築される。
有料版が使える方なら、これをマイGPTとして登録しておくことで、更なる効率化が図れる

さて、ここまでで構造化プロンプト7要素のすべてを終えた。
これら7要素を自在に操ることによって、自分の期待する生成をChatGPTに依頼することが可能になるだろう。
まあ、あとは個々人によるアイデア次第だ。
次回からは、具体的に臨床現場におけるChatGPTの活用アイデアを考えてみたい。

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