白鷺城と静かな時間
姫路セントラルパークで野生の生命力に触れ、心地よい疲れを感じながら次に向かったのは、姫路の象徴・姫路城と、その傍らに佇む好古園。
……その前に、まずは腹ごしらえ。
気づけばお腹はぺこぺこで、足は自然と「いつものお店」へ向かっていた。
「またここに来てるな」
行列に並び、待つこと40分。ようやく店内に漂う香ばしい匂いに包まれたとき、苦笑いしながらも、結局この味を求めて戻ってきてしまう自分に気づく。


しっかり食べて、心もお腹も満たされた。さあ、目の前に広がる白亜の世界遺産へと繰り出そう。
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白鷺城に会いにいく
何度訪れても、その姿には圧倒される。
一点の曇りもない真っ白な姿が、突き抜けるような青空に映える。白鷺城、こと姫路城。
実は、年に3回は足を運んでいる。
ひとりでふらっと考え事をする日もあれば、友人や家族と賑やかに歩く日もある。
けれど今日は、私にとって特別な一日。
隣を歩く彼女は、病み上がりだった。
無理をさせてはいけないから、今日は急な階段が続く天守閣へは入らず、周囲の石垣や広場をゆっくりと散歩するだけにした。

姫路城は、外から眺めて歩くだけでも意外と体力を使う。
けれど、時を重ねた白い城壁をなぞるように眺めていると、不思議と何度でもここへ帰りたくなってしまうのだ。
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初めての好古園、止まった時間
城の余韻を引き連れてすぐ隣にある「好古園」へ。
実はここ、私にとっての「初めまして」だった。
いつもすぐ横を通り過ぎていたのになぜか今まで足を踏み入れる機会がなかった場所。

門をくぐった瞬間、私は小さく息を呑んだ。
ここだけ流れている時間の濃度が違う。
耳に届くのは、さらさらと揺れる木の葉の音と、涼やかな水の音。




遠くの観光客のざわめきさえ、この庭園の静寂に溶け込んで、柔らかく響く。
私たちは、そこにあった椅子に腰をかけた。
庭園を彩る緑を、ただぼんやりと眺める。

そこには、言葉なんて必要なかった。
ただ同じ景色を見つめ、同じ澄んだ空気を吸って、静かに流れる時間を共有する。
それだけで、言葉以上に心が通い合っているような、そんな気がした。
気づけば思ったよりもずっと長く、二人で座っていた。
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最後は少し急ぎ足になってしまったけれど、それもまた今日という日の愛おしい記憶。
「春先に来るのも、きっといいよね」
「秋の紅葉も、きっと綺麗だよ」
次の季節の約束を交わしながら、私たちの小さな旅は、静かに、そして温かく幕を閉じた。
