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【2x3SSS】新しい実験、「2ワードx3作品収集」・その1

ちょっとした実験。

まず、小説を3つ選びます。著作権が切れているものが安全。
つまり70年より前に、作者が亡くなっている小説。
具体的には、青空文庫に載っている小説。

今日の実験のサンプルとしては、内容がよく知られている掌編がいいでしょう。

まず三人の作家を選ぶ。できれば三人の個性が違っているのが望ましいと、思いましたが私の読書歴は非常に偏っているため、選べたのは芥川龍之介さんのみ!(ガビーン!

・芥川龍之介、のみ

彼の掌編から、比較的よく読まれているものを選ぶ。実験の効果を、みなさんにわかりやすくするため。あと「ワード抽出」だけは、チャットGPTにお願いしようと思っており、チャットGPTが知っている作品が望まれるため。

「蜘蛛の糸」

「トロッコ」

「羅生門」

で、これら3つの作品から、チャットGPTに2つのキーワードを抽出してもらいます。プロンプトはこんな感じにしましょう。

芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の中から、作品の特徴を最もうまく表す、2つのキーワードを抽出してください。その2つのキーワードは、作中に登場するものとしてください。固有名詞や、著作権の問題が生じるキーワードは、避けてください。

結果は、糸 × 地獄でした。なるほどねえ。

芥川龍之介の「トロッコ」の中から、作品の特徴を最もうまく表す、2つのキーワードを抽出してください。その2つのキーワードは、作中に登場するものとしてください。固有名詞や、著作権の問題が生じるキーワードは、避けてください。

結果は、トロッコ × 道でした。うーん、そのまんまやねえ。

芥川龍之介の「羅生門」の中から、作品の特徴を最もうまく表す、2つのキーワードを抽出してください。その2つのキーワードは、作中に登場するものとしてください。固有名詞や、著作権の問題が生じるキーワードは、避けてください。

結果は、門 × 死体。え、そっちかよ! 私なら「髪x着物」とかですがねえ。

まあこれで、お題が3セット集まりましたが。


(糸 × 地獄)、(トロッコ × 道)、(門 × 死体)

うーん、あくたがわ臭(笑

これをどう使えばショートショートになるのか......。というか芥川の原作の呪縛から、ぬけられるのだろうか。そもそもお題が6つになると、ショートショートでは無理そう。中編になってしまいそうですね。

まあ、やってみますか。ルールは出来るだけ、セット内のワードを関連付けて、しかも原作との近似は避けて。

いや、そもそも糸x地獄で、蜘蛛の糸を昇っている罪人たちのイメージが浮かんでしまう! だめですねえ。ちょっと脳をリセットしよう。

うーん、気づいたのですが、6つのお題を脳にセットするのがまず難しいですね。だからこその、3つのお題なんでしょうねえ。

ちょっと脳が疲れてきたのか、強烈な眠気。少し休んで、もう一度考えてみます。

追記:
たっぷり昼寝をしてからの再開です。どうなるやら。

一つ思いつきました。しかし「糸」がうまく生かされていない。また所詮これは2ワードx3作品ではなく、6ワードかも知れない。※今書いてる途中ですが、糸のいい生かし方を思い付いた!

「地獄に仏」
俺は地獄での長い長い責め苦に嫌気がさして、とうとう逃げ出した。鬼たちが死体を集めるのに使っているトロッコに飛び乗り、長い長い線路を下った。鬼たちはインターネットを使って連絡をし合い、先回りしてトロッコを止めようとしたが、すんでの所で俺は彼らの目の前をトロッコで通過した。トロッコはどんどん下り続け、周囲に明かりもなくなった。と、遠くに明るく注意の看板が見えた。「止まれ! この先地獄の底 危険!」 地獄の、底? 恐ろしい彫刻がされた巨大な門を、トロッコは通過した。脱線でもするのかと思ったが線路は途切れ、その先は深い深い穴だった。俺は叫びながら、トロッコとともに自由落下を始めた。そこで、右手首に何かが巻き付くのを感じ、引っ張られた。見ると銀色の細い糸が、手首に絡みついている。これは、蜘蛛の糸? 上を見ると、真っ暗な中にかろうじてそれが見えた。かわいい女の子の顔を持つ巨大な蜘蛛が、さっき俺が通過した門にしがみついて、糸を必死で引っ張っていた。俺を助けようとしているのか! そうだ、そう言えば俺は、生前一匹の蜘蛛を助けてやったことがある。よかった、よかった、ありがとう! 地獄に仏とはこのことだ。少女は苦労の末俺を門まで引き上げてくれた。「ありがとう、助かったよ(ぶすり)、うっ!」少女に噛まれた俺は麻痺した。周囲からちっちゃな蜘蛛たちがワラワラと出てきて、俺の身体に取りつき俺を食い始めた。蜘蛛少女が俺に顔を寄せて言った。「地獄に落とされ、蜘蛛に変えられ、散々な目に遭ってきたけれど、命からがら逃げてきて、ここに隠れ住んでいて本当によかった。子供たちがいるから寂しくないし、こうやってたまに、餌が自分から来てくれる。本当に、地獄に仏よ。ふふ、あはははは!」
(がぶり

うん、出来た! 出来た、けれども。いやあ、これはキツいですねえ。「地獄に糸」となると、「蜘蛛の糸」にならざるを得ない。いや、それは私の発想が貧困なのか。それとも「地獄と糸」という文脈を発見した、芥川龍之介の凄さなのか。

今回気づいたこと。
・1つの作品から2つのお題を抽出し、それを2つとも用いた場合、元の作品が薄っすらほんのりと見えるような、類似作・近似作になる可能性がある。(そりゃそうですね。
・3作品から、2つのお題を抽出した場合、その2つを絡めようとすると、さらに類似、近似となる可能性が高い。ので、なるべくそれらの距離を離すことを考えざるを得ない。(うん、まあそりゃそうですね。
・しかし、糸と言えば蜘蛛、鶴と言えば恩返し、人魚と言えば泡、というように、「絶対そっちにイメージが行ってしまう」という、子供の頃刷り込まれた「パワーイメージ」があり、人間の想像はついついそのパワーイメージに吸い寄せられる、気がしました。それを意識して、「糸→蜘蛛」の引力から脱する方法を、まず考えてから作品作りをした方がよかったかも。いやしかし、そうすると別のパワーワードが急に立ち上がり、にやりと笑うのかも知れない。まあ、できそうならもう少し考えてみましょうか。

ということでひとまず実験その1はここで終了。

(がぶり・笑

※さらに追記:
読んだ方の脳に、「(糸 × 地獄)、(トロッコ × 道)、(門 × 死体)」、このセットがきたらもう超プリン体の作品、という刷り込みが発生するようなら、こんなにうれしいことはない(笑

次話はこちら:

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