蘭 10話 ハロー目玉焼き
蘭は結局クッキーをきれいに食べきり、僕らは教室をでた。一階まで話して下りて、そこで別れた。教室に戻ろうと階段を上っている途中で美術部の展示の宣伝ポスターを見かけ、教室へ戻る前にそこへ行ってみることにした。
教室の扉を横に開くと、中は黒いカーテンで覆われていて、オブジェや彫刻が並んでいた。僕はそれをひとつずつ注意深く見て、作品以外のことは考えていなかった。自分の心がこの空気になじんでとてもリラックスしていることに気がついて、新鮮な気分だった。教室をぐるりと回って、カーテンの隙間から光がもれている場所を出口だと思い開いた。
しかしそのドアは開かれていて、そこはつながったもう一つの展示場になっていた。窓が通常の教室よりも少し大きくて、太陽の光が気ままに、存分に教室に満ちていた。こんな空間があったのか、と驚きながら順番に見て回っていくと、光を描く繊細な色使いとタッチの水彩や、黒い炭のようなもので描かれたシンプルでユーモアのある絵があった。とにかくそこには光が満ちていて、窓の枠の作る影や窓の外の木が作る影なんかが、どれもあたたかく家具や床を照らしていて、そこで日向ぼっこをしているみたいだった。
ゆっくりと時間をかけてちょうど半分回ったところで、次の作品に目を移そうとした時、目の端できらっと光が、金平糖がはずむようになにかが光った気がした。
なんだろうと不思議な気持ちでその作品の方へ歩くと、それが一本の木が描かれている作品であることが分かった。その作品は僕の目のほんの少し下にあって、とても薄いグリーンに剥げて味のでた金色の模様があるシンプルな額縁に入れられている。葉の部分が一枚一枚色に彩られていて、感情のグラデーションみたいだった。
それは不思議な色使いだった。僕の心の中に穏やかで、あたたかい、南国の海の波を浮かび上がらせるようなものだった。
その波は僕の心の中にずっとあったのだけど、突然その波はその存在を僕にみせるのだ。波がたつきらりと光る石のまぎれた砂浜のもとにぼくは連れていかれて、まるで小さな宝物をみつけた幼い子供みたいな気持ちになる。そこでは波が気持ちよさそうに、笑うように音を立てて水しぶきを上げている。そんな光景が心に、頭に瞬時に浮かぶのだった。もしくは体全体にその光景が彩られるような。これは僕の心の中にあって、サラマンダーのように見え隠れする景色なのだ。金平糖のような光は上の方にあるステンドグラスの窓からこぼれる光だった。
でも、もし太陽が雲に隠れていて、光がこの作品にかかっていなかったとしても、僕は金平糖のようにはじける光を見たのだろうなと思った。僕はその作品を穏やかでぷるんとした、たしかな幸福な気持ちで見ていた。そしてほかの残り半分の作品を時計の半周をその部屋に描くように周った。
そうして最後から二番目の水彩画の作品を見ている時に、「ねえ。」と誰かから声をかけられた。僕が振り向くと、話したことのない生徒がまぶしそうに眼を細めて立っていた。
「なんだろう。」
「聞きたいことがあるんだけど、」とその生徒が言ったが、僕はどうしても絵を最後まで見たかったから、まだ見てる作品があるから少し待っていてほしいといった。その名前も知らない生徒はわかったと言って、その部屋にある木の椅子に腰かける。ぼくは残りの二つの作品もゆっくりと心ゆくまで見て、後ろを振り返った。
その子は椅子の背に肘をついて、外を見ていた。僕が近寄ると、その子は僕に目を向けて
「君、絵が好きなの。」と聞く。
「んーどうなのかな。ここにいる間すごく楽しんでいたな。心がここの空気と調和してるみたいで、すごくリラックスしてるのを感じた。」ぼくは笑いながら言った。
「よかった。」といって彼は柔らかく笑った。
彼の髪の毛は光に透けて、ヘーゼルナッツのような色だった。笑うとすごく魅力的だった。背のたけは僕と同じくらいで、線が細く、どことなく柔らかく不思議な雰囲気を纏う人だった。僕がそんな印象を彼から受けている間、彼は僕に質問する勇気をたくわえていたらしかった。
「ねえ、僕2年生の夏って言うんだけど」と僕に少し改まったように話しかけた。
僕は反射的に彼を真正面から見た。なぜなら下の名前だけ名乗るところがまるで蘭みたいだったから。彼の髪の毛と同じ色の目は、真剣な光を帯びていた。
「僕は1年生の惷っていうんだ。」と僕は瞬きをして丁寧にそう返した。
「そう。見たことがあると思う。」と彼は静かに頷いた。
「サッカー部じゃないかな?」
「そうだけど、なにが聞きたいんだろう。」ぼくは彼が質問を忘れかけているのかもしれないという気になって尋ねた。
「ああ、今日お昼前かな、僕は外にいたんだ。」案の定、彼は柔らかい表情から表情を変えて話始めた。
「それでこの部屋にこっちの出口から僕が戻って入ってきたとき、外部の生徒がこの部屋で作品を見てたんだ。制服じゃなかった。栗色の髪の毛と目、落ち着いているのに、笑うと目にはいろんな光をもってる人。表情、素敵だった。」と、彼は頭の中の言葉を追うようにゆっくり言った。
「僕はここの出口の扉から入ろうとして、なんか目が離せなくてそこで立って見てたんだ。それでその人、君みたいに最後の作品まで楽しそうに見終えて、出口から出ようとしたの。で、僕と一瞬目が合ってその時、思い切り僕に笑いかけたんだ。声が聞こえてくるみたいに思い切り。それで出ていったんだ。」ぼくは聞き始めてすぐに、それは蘭だと分かっていた。
でも彼の話の続きを待った。
「たまたま君の姿を見た時、君がゆっくりこの部屋を回るのを見た時、君が彼女のことを知っているんじゃないかという気がした。それで声をかけたんだ、反射的に。急だったかな。」少し困ったような顔で言った。
「いや、大丈夫だよ。そしてうん、僕はその人を知ってる。僕の大切な友達だよ。」
「そう。僕ここの部員、あの絵を描いた。」といって指さした先には、僕が惹かれたあの木の絵があった。ああ、この人が書いたのか。と僕はふっと自分の表情が緩まるのを感じた。
「僕あの絵とっても好きだ。きみすごいね。僕本当にあの絵好きだ。」と彼に言った。「ありがとう。」と彼は嬉しそうに、にっこりと笑う。でもそれ以外のこと、特別な感情は覚えないみたいだった。きっとあの絵は彼の世界ではごく自然なものなのだろう。そしてそれを彼は描いたのだ。蘭に容姿はどことなく似ているけど、中身が違うことが彼の話し方とか表情から伝わって、なんだか不思議だった。彼は僕の愉快そうに笑う様子を、頭を傾けるようにしてみてから
「その人に僕のことを伝えてくれないかな。」と言った。
「それは君が、夏は蘭に興味があるということ?特別な存在として。」
「蘭っていうんだね。花の蘭」
「うん。」と僕が言い、彼はふうん。と言った。なんだか意味ありげだったけど、ワケは聞かなかった。
「うん、もう一度会いたい。」と彼は素直で素敵な響きでそういった。ぼくはそのまっすぐでストレートな言い方が好きで、こくりと頷いた。
「分かった。伝えるよ。」と僕は言い、彼に笑いかけて部屋を出ようとした。
「いつでもここに来てね、歓迎するよ。」と彼が椅子をしまおうとしていた手を、椅子の背において笑った。
「ありがとう。」ぼくは手を振ってその部屋を出た。
すこし不思議な気持ちのまま教室への道を戻っていく。廊下には夕日が作る大きな影が落ちていて、僕はそれをなぞるように目で追いながら歩いた。もうすっかり時間がたっていることに気がつく。教室に近づくとにぎやかな声が聞こえてきて、ドアの窓から片づけをしているみんなが見えた。僕は自分がひどく疲れていることに気がついて、そのままUターンして帰ることにした。
次の日も盛況で、昨日早く帰ってしまった僕は休む暇があるわけもなく仕事に追われていた。なんとか一日を終えてみんなで教室の片づけをしている時、たけるが僕のもとへきて、作業に手を貸した。
「しゅん大丈夫か?」
「うん。大丈夫だよ。」ぼくは顔を腕で拭って言う。
「そう、なんか今日たまに静かになにか考えているように見えたから。」
「ああ、そうかもしれない。」ぼくは内心少し驚いて、その言葉がしっくりくるのを感じた。
「でも何がなんだかよく分からないんだ。何を考えてたのか自分でも覚えてないよ。」下に視線を落として少し笑った。
そんな僕の横顔を見てから、
「作業終えたらどうする?」とたけるが尋ねた。
「んー帰ろうか。いやどうしようかな。」少し考えて、分からないと言った。
「どうして?」とたけるに尋ね返す。
「いや、うーん。いや、そうだな。しゅんが行くか聞いて欲しいって聞いてきた子がいてさ。まあ、なんなら、連れてこいってことだったんだろうな、あれ。だけどしゅんいつもよりもクールだし、無理させたくないなって思って。」
「それ言っちゃって大丈夫なわけ?」ぼくはくくっと笑って言う。
「名前は言わないぜ?」
「おーけい、それならセーフだろうな。」
「うん。まあ行きたかったら行けばいんだからさ。声かけて。」たけるはそういって作業に戻る。
「うん。行こうかな。」ぼくはしゃがんだ両足に腕をだらんと乗せて言う。
「ふーん?」とたけるがぼうっとする僕を見てどうせ来ないだろうという感じで言うから、ぼくはたけるを軽く小突く。
そうやって僕らは笑い、話しながらその地道な作業を終えた。そのうちクラスの全員が教室に集合して、ハルや委員だった小坂くんたち委員が前へならんで全体に声を呼び掛けていた。その横にはたけるが立っていて、僕と目が合いウインクを飛ばした。本当に愉快なやつだと思って、僕は口を腕で押さえて笑っていた。
顔をそむけ向いた窓の外には、とても綺麗でまんまるな夕焼けがあった。彼らは打ち上げの説明をし、お疲れと言い、クラス皆が夕日が目玉焼きの黄身みたいにかかる、開けた昇降口へぞろぞろとあふれんばかりの笑顔で歩いていった。お腹すいたーだの、頑張ったーだの言ってそこから外へ、一人また一人と出ていった。
夕焼けは本当に見事ででっかく、黄身をゆっくりたっぷりと垂らしていた。僕らの影を長く長く作っていた。僕は誰かからの視線を感じた気がして周りを見てみたけど、誰かは分からなかった。僕らの作る長く雄大な影は、僕を不思議な気持ちにする。何かを求めているような、僕になにか問いかけてるような。
委員の女の子と話していたたけるのところへ行って、僕は帰ると伝えた。
「わかった。大丈夫?いつでも話そうな。」とたけるは真剣な顔で言った。たけるの顔はオレンジと茶に彩られていた。僕は微笑んでありがとうと言い別れた。
電車はすいていて、空は広かった。夕焼けは立ってドアに寄り掛かる僕の体を照らし、僕の目に映る光景の影をまるまる僕のシャツに描いている。斜め前の座席に座り本を読むサラリーマンの眼鏡には、建物がそのまま映っていた。その少し離れたところにいる女の人を、夕日はただ温かくオレンジに照らしていた。音をたてて。
ポケットに突っ込んでいた手を出し腕を組む。椅子の横にある銀枠にもたれかかってドアの外を見た。外は本当にきれいで、頭が少しぼんやりしてきて、それがおかしくて少し笑った。
家に近づく畑に則した道を歩いていると、「しゅん」と蘭が僕を頭上から呼んだ。僕はゆっくりと顔を上げる。ベランダにいる蘭が僕を見ていた。横を向くと、夕日はいまや僕の顔よりやや下で、でも変わらずすごくオレンジだった。
「目玉焼きだ。」ぼくは言う。
「うん、黄身が溶けていた。」蘭が横を向き夕日を見て言う。
「ラン、来週僕の学校においで」彼女を見てから息をつき言った。
「どうしてだ?」蘭が僕の方を向いて尋ねる。
「どうしてだろう。」一呼吸おいてぼくはそう呟いて、蘭が大きな声で笑った。
「しゅん疲れてるの?楽しかった?」
初夏みたいに温かいから、彼女は水色とライトグリーンのマーブル模様のキャミソールを一枚着ていた。腕を手すりに伸ばしてつかんだまま、思いきり笑っている。
「うん。とっても。」と言い僕は笑う。
「いつ学校に行けばいいの?」
蘭がうなずいてからそう聞き、僕は月曜の4時と言った。
「分かった。」と蘭は言い、歯を見せ笑って、手を振りながら部屋に入った。
僕はそこを少し見て、家に入った。
土曜日と日曜日僕は部活で、蘭はバイトで、僕らはあまり話をしなかった。本を読んで泣いた蘭に頼まれ、窓からティッシュを箱ごと渡したくらいだ。
校舎には温かい光が満ちていて、時計の針は三時を指していた。クラスの三人の女の子が絵の具や画材をもって教室を出ていこうとするのとすれ違って、僕は声をかけた。
「ねえ、どこ行くの?」
「え、ホームルーム終わったら部活だから今のうちに置いてこようかなと思って。」画材をぼくに見せるように上げ、三人のうち一人、席順が近くの子が言う。
「もしかして美術部?」
「そうだよ。このクラス、私たちとあと怜、川瀬さんのことね。四人。」とその三つ編みの子が言った。
「そう。」
「興味あるの?男子部員も2人いるよ。そのうち一人部長。伝えておこうか?」
「その人知ってる気がする。そうなんだ、ごめん急に。でも大丈夫。ありがとう。」と僕は言い、たけるとハルのところへと戻った。その子たちは顔を見合わせてから、道具を抱え教室を出ていった。
ホームルームが終わり、僕は部活のメンバーに遅れると顔だけだして言ってから、昇降口で蘭を待っていた。昇降口に淡い影が出来て、僕は蘭が来たのを知った。
「蘭、忘れてたんだけど普通に学校の時間だったよね?」
「うんそうだね。でも、抜け出すのなんて簡単だから。」蘭はそういい僕の横に座った。
ティシャツにデニム生地のカットソーの入ったスカートというラフな格好をしている。リュックに制服が入ってるんだろう。蘭を立ち上がらして「こっち。」そういって美術室の方へと連れて行った。
廊下を歩いている間、蘭は特に何も考えていないみたいで、簡素だけど温かい校舎から窓の外を見て、僕の後ろを歩いていた。僕は美術室のドアから夏を呼んだ。そこには川瀬さんやさっきの同じクラスの子たちもいて、みんなで何かを囲ってキャンパスへデッサンしているようだった。
「邪魔してごめん。でも来たから。」と僕は言い、それで彼には伝わったみたいだった。夏は部員になにも言わず、うなずいてこっちへ来た。僕は夏と入れ変わるようにして美術室へ入り、夏が蘭と向き合うのが横に見えた。美術室へ入ると、そこはやっぱり光に満ちていて、僕は窓の近くの椅子に腰かけた。このまえ夏が座っていたのと同じ木の椅子。
サッカー部をぼうっと見てると、誰かが横に来るのが分かった。
「村上君、」
「ん?ああ、ごめん、活動邪魔しちゃったよね。僕出た方がいいか。」ぼくは川瀬さんの顔をみて、ハッと自分がここになじみ過ぎていることに気が付いた。
「いや気にしないで、みんなすごくのんびりやってるの。」といって川瀬さんが笑う。
「美術部だったんだね。」
「うん。一年生からやってる。誰か来てるの?」
「僕の友達がね。夏の知り合いでもあるんだ。」と僕は本当なのか本当じゃないのかよく分からないことを言った。
「そっか。そういえば、美術部に興味を持ってるらしいって聞いたけど。」と川瀬さんが言った。
「えっうーん今のところ入るつもりはないんだけど。」
「そうなの?同じクラスの葉月が言ってて。」葉月という名前はあの三つ編みの人だろうか。名前があの人にぴったりだった。
「そっか、でも違うんだ。聞いてしまっただけ。」
「そうなんだね。いつもクールな村上君が話しかけてきたからびっくりしたって言ってたよ。」
「クールじゃないよ。」ぼくは頭を振って笑う。
「うーん。でもみんな思ってるんじゃないかな。」
「打ち上げとか、そういうのあまり来ないし、よく外見てる。たけるやハルといる時もたまに静かになってなんか考えてるしさ。」
「すごく感じ悪い?もしかして?」
「違う違う。そういうことじゃなかった。それにみんな村上君のこと好きなのがすごく伝わるんだよ。」と川瀬さんは少し焦ったみたいに言って、僕は声をたてて笑った。
「ほんとうに。感じ悪いということじゃなかった。」
「わかった。ありがとう。」と僕は言い、川瀬さんがうなずいた。
サッカー部は汗を流して走ってプレーしていて、ハルが大きな声を上げているのが聞こえた。それを見て笑っていると、ドアが開いて、蘭がドアのところから僕を呼んだ。
「しゅん、私帰るよ。ありがとう。」と蘭が言い、夏が蘭の顔を横から見ていた。
「え、ちょっと待って」と僕は言い、ドアまで行った。
「途中まで行こう。」そう蘭へ言い、夏と目を合わして僕は廊下へと出た。夏は目が合った時、柔らかく僕に微笑んだ。
「しゅん何していたの?窓見て笑ってたじゃない。」
「ああ、サッカー部を見てた。ハルが叫んでたんだ。」
「楽しそーー」と蘭が言った。僕は笑って、
「なかなか愉快な仲間になるだろうね、君ら。」と言った。
「美術部すごく素敵だね。光が、人が空間が。」蘭がいい笑顔で言った。
「うん。光が満ち満ちているね。」
「そうだね。満ち満ちているね。」蘭がおかしそうに笑って言った。
ドアの開く音がした気がして、蘭から目を離して振り返ったけどだれもいなかった。
「しゅん?」
「ん?」
「夏と付き合うの。」ぼくは一瞬声が出なくて黙っていた。
「あの人最初、私の名前をなにか重要なことを確かめるみたいに聞いてきて、それで私が答えた時になんて言ったと思う?」蘭が僕を見る。
「なんか切ない響きがするよって言ったの。それで私、しばらく一緒にいてみることにしたの。」蘭が困ったようなおかしそうな顔で言った。
僕たちは昇降口の近くまで来ていた。日は少しずつ落ちてきているのに、光はまだ十分に明るかった。夏みたいに。
「チャオ」と僕は言い、
「チャオ」と蘭が手を頭に敬礼するみたいに当てて、離した。その手は光に当たってきらりと透けるようにひかり、蘭はその光が満ち満ちている方へと向き、そのまま進んでいった。空を見上げていた。
部室へ行き着替えていると、そのぼうっとしてひたひたとした温かい光はどこまでも僕を包んでる感じがして少しうっとうしかった。着替え終えて、みんなのもとへ行く。ちょうど試合を始めようとしていたところで、そのままゼッケンを着てポジションへ入り、オーーというみんなの声と共に練習試合が始まった。
