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経営理念って本当に必要?パーパス、ミッション、ビジョン、バリューとは?(第2回)

企業のホームページを開くと、必ずと言っていいほど「経営理念」が記載されています。しかし、経営理念は実際の経営にどの程度影響を与えているのでしょうか?中には、「それって意味があるのだろうか?」と思う人もいれば、「経営理念は企業経営にとって必須だ」という人もいます。
単に経営理念、といわれても実はよくわからない、パーパス、ミッションとどう違うのか、経営方針やフィロソフィーとは違うのか?などいろんな疑問が湧いてきます。
本記事では、経営理念とは何であり、どのように理解し、浸透を図っていくべきかを考えていきます。

1. 経営理念とは何か?

経営理念とは、企業の存在意義や価値観、使命を明文化したものです。企業がどのような方向を目指し、どのような価値を提供するのかを明確にすることで、社員の意識統一やステークホルダーとの信頼構築につながります。
企業事例からも重要性を知ることができます。例えば、ソニーは、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」、ソフトバンクは、情報革命で人々を幸せに」、ファーストリテイリングは、「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」など、これらは企業の経営姿勢が反映された好事例と言えるでしょう。

2. 経営理念にはどんなものがあるのか

経営理念に類する表現として皆さんはどの様な言葉を思いつくでしょうか。
フィロソフィー、ウェイ、クレド、スローガン、ステートメント、コーポレートメッセージ、社是、社訓、信条、信念、経営方針、企業理念、創業(者)の精神・志・経営哲学・・・
経営理念を上位概念に位置付け、その下位概念にミッション、ビジョン、バリューを置く企業もあれば、別の位置付けとする企業もあります。また、その優先順位も結構バラバラです。
さらに、最近では、パーパス経営という言葉もあるくらいですから、パーパスを企業経営のある種の拠り所にしようとする企業も見受けられます。

3.経営理念を理解するには


今回の記事では、バラバラとも思えるほど様々な表現で使われる「経営理念」を理解できるように整理することをおすすめします。なぜならば、言葉が先行して多数走っている上に、各社各様の使い方、運用をしているため、多くのビジネスパーソンにとっては、いざ理解しようとしてもなかなか頭の中が整理できないからです。混乱しているということは納得がいかないでしょうし、腹落ちしにくいでしょう。ということは
せっかく企業として、経営者として、大切だと考える「言葉」が最も大事な
実践者である従業員(社員)に浸透しないからです。
例えば、これから経営理念を策定しようという企業やこれまでの理念を見直そうという企業においては以下の考え方をヒントにしてはどうでしょうか。
ミッション(Mission)、ビジョン(Vision)、バリュー(Value)はそのアルファベットの頭文字から、MVVと呼ばれることがあります。それに先ほどのパーパス(Purpose)と合わせて、PMVVと呼ぶことにしましょう。
まずは、このPMVV、つまり、パーパス、ミッション、ビジョン、バリュー全体を括って経営理念と考えてはどうでしょうか。
次に、<経営理念アプローチ>と<時間軸アプローチ>で経営理念を捉えていきます。

<経営理念アプローチ>では、パーパス→ミッション→ビジョン→バリューと抽象的概念から徐々に明確化し、バリューでは具体的な内容にしましょう。パーパスはミッションよりも社会的な関係性を強く意識しますが、ミッションにおいて社会的な関係性を込めた内容を設定している企業の場合には、敢えてパーパスは設けず、ミッション→ビジョン→バリューとシンプルにしてもよいでしょう。それぞれの意味合いもしっかりと押さえることが大事です。
また、<時間軸アプローチ>では、逆にパーパス→バリュー→ビジョン→ミッション→(パーパス)というように、過去、現在、未来と時間軸で捉えていきます。パーパスは、過去=創業時という意味合いと未来の理想という両方の意味と位置付けます。こう考えることによって、企業としての歴史や発展のストーリーを投影することができるでしょう。なお、<経営理念アプローチ>で述べたように、社会的な観点を含めてミッションを設定している場合は、ミッションがパーパスの代替となると思います。

3. 企業にとって大切なことは

ここで大切なのは、「経営理念」というものを、役職員をはじめとするステークホルダーが理解できるように整理することと、理解を図ることで浸透・実践・実装することです。肝心なことは、社会との関係性や従業員を含むマルチステークホルダーと価値観の共有ができるかどうか(共感が得られるのか)です。
近年、多くの企業で自社の事業を原点から見つめ、現代にフィットするPMVV(あるいはMVV)を新たに策定する動きがあります。共有・共感につながる素晴らしい経営理念とともに、企業が成長していくことを期待しています。

次回は「パーパス経営の成功例と失敗例」を取り上げ、経営理念をどのように実践に落とし込むべきかを考えます。

参考情報(興味のある方へ)
ソニー公式サイト:企業理念・経営方針
ファーストリテイリング「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
経済産業省「パーパス経営の推進に向けた研究会報告書」
イノベーション・マネジメント「通信社と広告会社の一体経営」
ハーバード・ビジネス・レビュー「パーパス経営」


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