10. 退院への手がかり【すっとんきょうな出来事 〜精神科に入院した私の記録〜】


※この記録は実体験をもとに書いています。登場人物はすべて仮名とし、個人が特定されないよう、一部の設定や時系列などの細部を変更しています。

おはようございます。
スットンキョウと申します。

部屋交換を経て睡眠環境も改善し、私は病棟生活をかなり快適に過ごせるようになってきました。

患者さん同士の交流も普通に楽しく、気づけば毎日がそれなりに充実していたのです。

まずは病棟の基本スケジュールをご紹介します。

(これを把握するのに数日かかりました……。)

6:00 起床
6:25 テレビ体操(自主参加・3人くらい)
7:50 朝食
9:30 ラジオ体操(病棟公式・15人くらい参加)

10:00 午前の活動

11:50 昼食

13:00 午後の活動

15:30 ドリンクタイム

17:50 夕食

20:30 就寝前の服薬
21:00 消灯

午前・午後の活動には、お風呂やシャワー、OTなどが入ります。

(OT=Occupational Therapy。作業療法です。病棟生活最大のお楽しみイベント。こちらは別の記事で詳しく書きます。)

毎週木曜日の午後は売店へ行ける日。

ドリンクを買いに行ける、数少ないシャバの空気を吸えるチャンスです。

逆に言えば、それ以外はずっと病棟の中。

こうして書くとイベントが盛りだくさんに見えますが、スマホも使えないので基本的には暇です。

主治医の先生は病棟を歩き回りながら担当患者さんに声をかけて回るスタイルでした。

退院には先生とのコミュニケーションが欠かせません。

そのため私は毎日、

「今日は早めに来てくれないかな。」

と、犬のように先生を待っていました。

日曜日は最悪です。

OTは休み。
主治医も休み。
看護師さんも最少人数。

イベントらしいイベントが何もなく、時間だけが異様に長く感じました。

主治医の許可が出ると、外出や外泊ができるようになります。

「あと○日で外出だ!」

という目標ができるだけで、生活にメリハリが生まれました。

そんな生活を送りながら、いろいろな患者さんを見て、話を聞いて、私なりにひとつの攻略法を見つけました。

退院への最短ルート。

それは、

ラジオ体操とOT、全参加。

「いや、そんなの当たり前では?」

と思いますよね。

でも意外と、これが難しいんです。

まず忘れそうになりますが、ここは精神科病棟。

体調の悪い方がたくさんいます。

気分が乗らなければ活動を休む人も珍しくありません。

というより、無理をするくらいなら休んだほうがいい環境です。

私は入院直後こそ不安感が強く気持ちも張りつめていましたが、幸い身体は元気でした。

だからこそ、全部参加してみようと思えました。

さらに、OTは誰でも参加できるわけではありません。

主治医の許可が必要です。

その情報を聞きつけた私は、月曜日の朝、先生を待ち構えてお願いしました。

「OTの参加許可をください。」

すると、すんなり許可。

初回から参加できることになり、全参加へのロードマップが完成しました。

そしてもうひとつ大事なのが、

スカさないこと。

ラジオ体操なんて、小学校以来ほとんどやっていません。

正直、

「これ、本気でやるの?」

という気持ちも少しありました。

でも、スカさない。

むしろ最前列でやる。

楽しむ。

シャバに戻ったときにラジオ体操が上達していたら面白い。

そんな気持ちで毎回わりと真面目に取り組んでいました。

ちなみにラジオ体操のチャンスは1日2回あります。

朝6時25分のテレビ体操と、9時30分の病棟公式ラジオ体操です。

9時30分になると病棟中にABBAの「ダンシング・クイーン」が流れ、

「あ、体操の時間だ。」

と知らされます。

毎日聴いているうちにすっかり好きな曲になってしまい、退院後のカラオケでは熱唱しました。

気づけばラジオ体操第二までノーミスで踊れる身体になっていました。
履歴書に書けますかね、これ。

6時25分のテレビ体操は完全に自主参加です。

朝食まで少し時間があるので、暇つぶしも兼ねて参加していました。

実はこの習慣、退院した今でも続いています。

朝、なんとなくテレビの前で体操する。

体操して悪いことはありませんからね。

では次回、病棟生活最大のお楽しみ、OTについて書いていきます。

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スットンキョウ わぉ、こんなスットンキョウな私にチップを贈りたいと思ってくれたんですね。その気持ちだけで十分です。すみませんカッコつけました、チップぜひお願いします(土下座)