16. 薬の勉強会【すっとんきょうな出来事 〜精神科に入院した私の記録〜】


※この記録は実体験をもとに書いています。登場人物はすべて仮名とし、個人が特定されないよう、一部の設定や時系列などの細部を変更しています。

おはようございます。
スットンキョウと申します。

入院5日目の午後、OTの一環で「薬の勉強会」がありました。

お薬を飲むことの大切さや、
精神科の薬にはどんな種類があるのか、
自分が飲んでいる薬の効能などを学ぶ勉強会です。

全3回で、内容はこんな感じ。

第1回:薬を飲むということ
第2回:ストレスについて
第3回:薬剤師さんによる薬の効能について

この3回を毎週ぐるぐる回していて、途中参加もOK。

私は第3回から参加しました。

参加者は6人ほど。

会議室へ移動するため、マスクを着けて待機します。

名前を呼ばれ、列になって病棟の扉が開く。

それだけでシャバの空気を感じられて、
ちょっと嬉しい。

会議室に着くと、OT白石先生が言いました。

「後ろにドリンクを用意していますので、お取りください。」

衝撃が走ります。

そこには。

スティックのカフェオレ。

歓喜。

ここで少し、院内のドリンク事情を説明します。

まず、麦茶は飲み放題。

ただし、朝6時の起床から21時の消灯までです。

一人ひとつプラスチックのコップが配られ、
ラウンジで自由に麦茶を飲めます。

麦茶は巨大なやかんに入っているので
めちゃくちゃ重く、
お年寄りは絶対に持てない重さです。

それ以外は水道水。

ほとんど飲む人はいませんが、
なぜか毎日水道水を飲む男性患者さんがいて、
「水飲みの伊藤さん」と呼ばれていました。

そして毎日15時30分には、
お楽しみのドリンクタイム。

各自で売店で購入した飲み物を、
看護助手さんが配ってくれます。

コーラ、カフェオレ、ジュース。

お菓子は禁止なので、
この甘い飲み物が一日の大きな楽しみです。

なのに。

私の飲み物は。

麦茶。

うそだろ。

病院の事情を知らない家族が、「飲み物を用意してください」と言われ、麦茶のペットボトルを準備したのです。

シャバではジュースはほとんど飲まない私。

でも病院では違います。

甘い飲み物は、もはや快楽。

「スットンキョウさんはこちらです。」

そう言われて麦茶を受け取った私に、
周りの患者さんも困惑していました。

さて、話を戻します。

そんな甘味に飢えた私の前に現れたカフェオレ。

シュバババッと
光の速さで確保しました。

「先生、おかわり自由ですか?」

白石先生は少し考えてから、

「…二杯までです。」

と答えてくれました。

この勉強会、毎回来よう。

そんなテンションMAXで始まった
勉強会でしたが。

眠い。

白石先生は低くて落ち着いた、声優さんのような良い声。

しかも、ゆっくり話すのでまるで催眠術士。

昼食後。

甘いカフェオレ。

催眠術をかけられる私。

眠い。

しかし私は、

「ラジオ体操」と「OT」が退院への近道。

そう信じていたので、寝るわけにはいきません。

気合いで目をカッピラきながら講義を聞きます。

先生から見たら、

「やたら目がキマっている患者」

だったことでしょう。

元気な女性薬剤師さんも加わり、質問も飛び交い、講義は盛り上がっていきます。

そのときでした。

プワーン。

バッドスメル。

臭い。

どうやら隣の患者さんがゲップをしたようです。

オエッ。

私はコの字型の席の最前列。

先生の方を見ると、

先生もサッと顔をそむけています。

どうやら臭いが届いたようです。

その後、「普段どのように薬を飲んでいますか」という発表タイムになりました。

隣の方は、

「ダイエットコーラで薬を飲んでいます。」

と発表。

今日もダイエットコーラ飲んでないか。

そんな疑問を胸に、
合計3回のゲップ攻撃を受けながら
勉強会は終了しました。

でも内容は、とても勉強になりました。

ジェネリック医薬品と先発医薬品は、
どちらを選べばいいのか質問すると、

薬剤師さんは、

「国はジェネリックを推奨しています。ただ、添加物などが異なるので、人によって合う・合わないがあります。両方試せる環境なら、自分に合う方を選ぶのがよいと思います。」

と教えてくれました。

さらに私が、

「飲み忘れて余った薬って、メルカリで売っていいですか?」

とボケると、

「絶対にやめてください。」

と、優しくツッコんでくれました。

余った薬は調剤薬局へ持っていけば、現在の処方と調整して、必要以上にもらわないように対応してくれるそうです。

あと、水じゃなくてお茶で飲んでもいいですか?
という質問には
「一部、水でないとダメな薬があるので
薬剤師さんに聞くと良い」とのことでした。

突然のゲップ攻撃に耐え、

カフェオレで回復し、

薬の知識を手に入れ、

この日も無事、レベルアップに成功したのでした。

あー辛かった。

AI生成画像 ところどころ変なのですがまぁ無料プランだからね
実際はみんなパジャマでゲップマンは隣の席でした。


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スットンキョウ わぉ、こんなスットンキョウな私にチップを贈りたいと思ってくれたんですね。その気持ちだけで十分です。すみませんカッコつけました、チップぜひお願いします(土下座)