「いつかまたね」と言える日まで ~DAY1~
ベランダでいつもふたり
風を受けながら仰いだ空を
今日はひとりきりで
キミを探すために見つめていたら
突然
玄関の方から大きな音が聞こえた
振り返ってみると
二度と会えないはずのキミが
空を駆けていったはずのキミが
そこにいたんだ
キミは特別な子だから
ありえない奇跡さえ
いとも簡単に起こしてしまえるよね
そう何ひとつ疑いもせず
処分し損ねたドッグフードの
賞味期限を確認しながら
かかりつけの獣医さんに
キミが戻ってきたことを
報告しに行こうと
首輪とリードを手に持って
なめらかな被毛に覆われた
あたたかなキミの頬に触れた
その瞬間
見慣れた真っ白い天井が
目の前に広がっていた
またキミのいない一日が始まった
「いつかまたね」と言える日まで 全5編をまとめたものです↓
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