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板前時代の思い出〜初めての味作り〜


こんばんは。
前回の板前時代の思い出の投稿はこちら


赤坂の三河家に入社し、初めての持ち場が魚を捌く「下洗い」、その次につく持ち場が、「先付け」、お客様がご来店されて初めに食べる食事です。

三河家ではコースにより品数は違いましたが、大体3品〜7品くらいだったと…

この先付けの持ち場から、味付けの仕事が任されるのですが、初めてその味付けの仕事をしたのが【蟹酢】でした。

蟹を食べる時に、ついてくる、あのお酢のやつです。

その時の先付けでは、ズワイガニのほぐし身と、三つ葉を和えたものを、作る時に、蟹酢で和えたものを作るのですが、その蟹酢を作ることが、黒木が初めて自分1人で味作りをする仕事でした。

和食は色々な割合があり、
天つゆだったら
出汁5
味醂1
濃口醤油1

基本的な鍋の地の割合は
出汁12もしくは13
味醂1
薄口醤油1

などがあるのですが、当時の三河家では、その割合は教えてくれず、自分の舌で味わって、親方に味見をしていただくスタイルでした。

その時に使う【蟹酢】は1000ccあれば良かったのですが、作り始めて、親父さんに見てもらい…

「辛い…」

「甘い…」

「淡い…」

の繰り返しで、親父さんから承認されるまでに、その蟹酢は2000cc位にまで膨れ上がってしまい…(T . T)

その日の営業の終わりに、残った蟹酢を捨てた記憶が、鮮明に覚えていて、今でも蟹を食べに行った時、黒木は蟹酢で蟹を食べるのが苦手で…

蟹酢で食べる蟹は、美味しく感じられなく、トラウマになってしまっていて…

今思うと、当時は出汁の味、味醂の味、醤油の味、調味料など、それぞれの味を、脳に焼き付けなく、ただ、出汁を感じる水、甘い水、醤油?みたいな、ざっくりとした、曖昧な味のインプットで、それぞれが合わさった時の、味が想像できていなかったのだという事が、今は如実に分かりますねf^_^;

料理とは想像の出来事であり、その出来事が、個人個人違うので、同じジャンルでも、様々な料理が出来上がり、それぞれにファンが付くという…

今は調味料(醤油、塩、砂糖、酒、味醂など…)全ての味を見る事は当たり前で、製麺する時は、小麦粉をそのまま味見して、全て脳にインプットさせ、その後の作る物への想像力を膨らませています。

インプットしないと、アウトプットが出来ないのは当然ですよねf^_^;

当時は板前になったから料理が出来る!と、何故か勝手に思い込んでいた自分が恥ずかしいし、ちょっと可愛い部分でもあるのかなと…

理想とする環境に身を置けば、理想とする自分が出来上がるのだと、勝手に思い込んでいた自分が恥ずかしいですね…

全ては自分が努力しないと、行き着けない場所なのだと気づくのに、板前になって、3年目に気づきましたf^_^;

その環境にいても、自分を昇華させるのは、自分の努力なんだと…

ラーメン屋になって、その事を本当に身をもって体験している黒木でした…

それではまた…

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