読書で見つけた言葉で「ジェンダーの平等」について考えよう!
「僕の髪が 肩までのびて 君と同じになったら 約束どおり 町の教会で 結婚しようよ」
吉田拓郎さんの「結婚しようよ」(1972)の歌詞です。
子どもの頃、「結婚」とは、明るくポップなこの歌のようなものではないかとイメージしていました。
ただ、昔堅気の父が母に対して「女だてらに!」なんてセリフを連発していた我が家の日常です。僕は、拓郎さんが歌う「結婚」は、遠いどこかの世界の話なんだろうなあと感じていました。
ということで、今回は中学入試問題頻出作家さんの作品から見つけた「未婚・既婚に関することば」を紹介しますね。
世の中は「ジェンダーをなくし平等な社会を目指していこう」という流れが広がっています。
でもそんな中、「出戻り」「行き遅れ」「売れ残り」などなど、どうも「女性というものは適齢期には結婚しているべきである」という社会的観念が反映されている言葉がたくさんありますね。
そういう言葉を「男社会の負の遺産だ」と表現する方も。
これから大人になる小学生からすると、本当に「何それ?」ってなるであろう言葉だと思います。
小説の中には、時代設定上やキャラクターの設定上で、放送の世界では自主規制されるような言葉や「死語」と言われる言葉も出てきます。
読書を通して、子どもたちが様々な言葉を見つけ、感じ、「発問のきっかけ」になれば良いと思います。
ではまず「カーテンコール(加納朋子)」より
私が半ば冗談で口にしたそんな構想に、思いの外、食いついてくる連中がいましてね、段々現実味を帯びてきたような次第で。ま、男やもめだの独身貴族だの、そういう連中ですよ。
「男やもめ」と「独身貴族」です。
どちらも独身である状況は同じです。「独身貴族」は、その人をうらやましく思う既婚者が用いる場合が多いようです。「男やもめ」は、「妻を亡くし再婚していない男性」のことですが、「夫を亡くして、再婚していない女性」は「女やもめ」と言います。
「独身貴族」の対義語は、正式に定められていませんが、「妻帯奴隷」とのこと。
奴隷って……。
続きまして「ともしびマーケット(朝倉かすみ)」より
ここでいったん息をつぎ、「まして、おねえちゃん、いかず後家なんだし」と失礼をかさねてくる。
「行かず後家」です。「後家」はそもそもは未亡人の女性を意味しました(上記の「女やもめ」の状態です)。それが「結婚をせずに歳を重ねた女性」を意味するようになり、「何歳になっても嫁に行かない」ということで、女性に対する嫌味を含んだ言葉になったようです。
それではその他【小学生が「何それ?」って思うことば】第29回「未婚・既婚に関することば」を紹介させてください。
コブ付き
女性が再婚の際、前夫の子どもを連れていること。現在は男性が前妻の子どもを連れていることも指す。子どもは厄介者という意味で用いられる。
箱入り娘
あまり外出や交際をさせないようにして、家庭の中で大切に育てられた娘。転じて、世間知らずの娘のことも指す。現代では裕福な家庭で生まれ育ったお嬢様をそう呼ぶようにもなった。

おしどり夫婦
仲むつまじい夫婦のこと。雄と雌がいつも寄り添っている「オシドリ」の姿からそう言われるようになった。

フーテン
家も定職も持たずに放浪生活をする人。ヒッピー・プータロー・風来坊が類語。

若い身空
身空は身の上、境遇のこと。「若い身空」は十分に年を重ねていなくて、生活がまだ不安定であることを指す。
永久就職
結婚して主婦になること。結婚相手の男性に生活を保障してもらえるという意味でそう言うようになった。
今回取り上げた言葉の他に「〇〇婚」と「〇活」みたいな言葉もどんどん増えていて興味があります。「保活」に「ラン活」など子育てに関する言葉もあります。今後、中学入試問題頻出作家さんの作品から見つけたら紹介しますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
子供たちの読書量が豊かになり、家族の会話が増えますように。
次回は「悪口の決めゼリフに関することば」を書こうと思います。「くるくるぱあ」「しょんべんカーブ」などなど…。
よろしければ前回の記事です。「放課後に関することば」をどうぞ!
