郵便受けは、待つ時間を知っていた。
朝、家を出る前。
いつものように、
郵便受けを見る。
何か届いているかな。
そんな小さな期待をしながら、
扉を開ける。
でも、
何も入っていない日もある。
少しだけ、
残念に思う日もあった。
待っていたものが届かないと、
「まだかな」
「いつ届くのかな」
そんなふうに、
心だけが先に進んでしまう。
でも、
郵便受けは、
何も言わずに、
いつも同じ場所にいた。
届く日も。
届かない日も。
変わらず、
そこにあった。
急かすこともなく。
焦らせることもなく。
ただ、
次に届くものを受け取るために。
その姿を見ていたら、
ふと思った。
待つことは、
止まっていることじゃないのかもしれない。
見えない時間の中でも、
何かが向かってきていることを、
信じる時間なのかもしれない。
私たちは、
結果が出るまで。
答えが見えるまで。
変化が訪れるまで。
つい、
「まだ足りない」と思ってしまう。
でも本当は、
何も起きていないように見える時間にも、
少しずつ進んでいるものがある。
季節も。
人の気持ちも。
自分自身の変化も。
郵便受けは、
毎日教えてくれていた。
届くまでの時間も、
ちゃんと意味があることを。
今日も、
扉を開ける。
何かが届いている日も。
何も届いていない日も。
その時間ごと、
受け取っていきたい。
郵便受けは、
待つ場所じゃなかった。
届くものを信じながら、
今日を歩くための場所だった。
🌸 関連記事
何気なく手に取ったレシートから、
その日の自分が確かに生きていたことに気づいた日。
当たり前に見えるものの中にある、小さな安心について綴ったエッセイです。
#エッセイ
#日常
#暮らし
#心を整える
#小さな気づき
#安心
#待つ時間
#自分らしく生きる
#HSP
#繊細さん
#note
いいなと思ったら応援しよう!
貴重なご支援をいただき、心から感謝申し上げます。いただいたお気持ちは、より良い情報をお届けするための活動費や、心身を整える研究のために大切に活用させていただきます。誠心誠意発信を続けてまいります。温かい応援に、深く感謝いたします🌿🙏