🇰🇪ケニア編8-4| 過ごしやすい危険都市ナイロビ【教科書に載っていない世界一周】
ナイロビは危険なだけの街ではなかった。多くの人々がナイロビに集まる3つの理由と、筆者が現地で過ごした大晦日の様子をお伝えします。
(この記事は110ヶ国を訪問した筆者が、なかでも最も刺激的だった2001年からの13ヶ月にわたる世界一周を、現在の目線で振り返ったものです)
🌍 危険なだけではない、ナイロビのもう一つの顔
これまで書いてきたように、ナイロビは治安の面では気を抜けない都市だった。到着直後から強い緊張を強いられたし、盗難未遂も経験した。
ただ、数日滞在してみて感じたのは、もう一つの側面だ。それは、意外なほど「過ごしやすい都市」であるということだ。
危険と快適さ。この二つが同時に存在している。
それがナイロビという街の実態だった。
🌤️ 赤道直下なのに涼しい街
ナイロビは赤道直下。だが、夜はむしろ肌寒いくらいで、長袖が必要になることもある。日中も、日差しこそ強いが、湿気が少なく日陰に入ると涼しい。体感としては夏の軽井沢に近い。
理由は標高だ。ナイロビの標高は約1800m。実はアフリカは東部から南部にかけては、海岸沿いを除くと多くの街が高原に位置している。
東アフリカ一帯は「大地溝帯」と呼ばれる地形の影響で、高原が広がっている。つまり、赤道付近でありながら高地が多く、過ごしやすい地域なのだ。その象徴がケニア山。標高は5200mにも達し、アフリカでは2番目に高い。赤道直下でありながら山頂には氷河が残っている。

🗣️ 英語が通じる背景
次に、ナイロビでは英語が広く通じる点だ。国民の2/3程度は話せると言われ、旧イギリス領の中ではかなり高い。というのは、インドやパキスタンではだいたい1/3、タンザニアでは2割以下の人々しか英語を話せないのが現実だからだ。
ケニアではスワヒリ語をはじめ40以上の民族の言葉が使われている。だが、行政や教育の仕組みは英語をベースに整えられており、英語は現在でも公用語として機能しているのだ。
実際に街で会話してみると、発音もクリアでとても聞き取りやすい。(以前訪れた)西アフリカの🇳🇬ナイジェリアなどは、なまりが強く、正直英語とは思えないような強いアクセントが多かった。ここではそのような苦労をすることはない。
この「英語が普通に通じる」という環境は、旅行者にとっては大きなメリットになる。ナイロビは、アフリカの中でも"入りやすい"都市なのかもしれない。
🚚 内陸にありながら物流が集まる理由
ナイロビのもう一つの特徴は、モノが比較的豊富であることだ。
スーパーに行けば食料や日用品は一通り揃うし、レストランも多い。東アフリカ一帯でケニアは物流の最も盛んな国だ。これは「都会だから」というだけではなく、この街の成り立ちも関係している。
というのは、ナイロビはもともとイギリスが建設した植民都市で、インド洋沿岸の港モンバサから内陸へ物資を運ぶための拠点だった。鉄道が敷かれ、その中継地点としてナイロビが整備されたのだ。その結果、この街は東アフリカの物流ハブとして機能するようになる。
現在でもその役割は続いており、ケニア国内だけでなく、内陸国である🇺🇬ウガンダや🇷🇼ルワンダ、🇸🇸南スーダンなどに向かう物資もここを経由する。
人についても、海外企業や国連本部機能、NGOなどはナイロビを拠点としているようで、他の国ではあまり見かけない日本人も、毎日のように見かけた。

🌇 ナイロビで迎えた年越し
ここでは日本人に囲まれて年末を迎えることになった。宿の旅人たちと連れ立って、日本食レストランへ向かう。そこには同じように年越しを過ごそうとする日本人が何人も集まっていた。
注文したのはカツ丼やしょうが焼き定食。
アフリカに来てまで、なぜかそんなものを食べるのか。滅多に食べれないからだ。ネパール以来の日本食は絶品で、ぐっとくるほど美味しかった。
📺 異国から見る日本
店内のテレビには衛星放送でのNHK紅白歌合戦が映っていた。
日本を出てまだ4か月。それなのに、画面に映る俳優がやけに懐かしく見えた。出国前まで、当たり前に見ていたはずの光景だ。それが今は、日本人同士、わざわざ集まって観るものになっている。
店の外に出れば、そこはナイロビの街。気を抜けば何が起きるかわからない。だがそこだけは、日本と変わらないような時間が流れていた。
ナイロビと日本には6時間の時差。そのせいで、紅白はまだ明るいうちに終わった。外は昼間なのに、テレビの中では年末の空気が流れている。変な感覚だ。
🎆 アフリカの空に上がる花火
宿に戻ると、スーパーで買ってきた材料を使って、皆で年越し蕎麦を作った。年が変わる瞬間、みんなで屋上に上がってみると花火が上がっていた。
ナイロビの夜空には、新しい年が始まっていた。
続く
(もしこの記事のどこか一行でも「なるほど」「考えさせられた」と感じたら「いいね❤️」を押してもらえると励みになります)
★ケニアをもっと知りたくなったら⬇️
