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🇧🇭バハレーン編5-1| エデンの園【教科書に載っていない世界一周】



(この記事はこれまで110ヶ国を訪問した筆者が、2001年からの13ヶ月にわたる世界一周🌏を、現在の目線で振り返ったものです)

🌴豊かな中東湾岸諸国

中近東という言葉は、思いのほか幅が広い。
広義には、東はパキスタンから、西はアフリカ大陸のモロッコまでを含むというから、そのスケールは日本人の感覚を超えている。

ありがたいことに、僕はこれまでその中近東諸国の7割ほどを実際に訪れる機会に恵まれた。そして旅を重ねるうち、はっきりと気づいたことがある。

それは「産油国」かそうでないかで、空気は驚くほど変わるということ。街の清潔感、人々がまとう服の光沢、空港の照明。同じ中近東でありながら、(石油を)持つ国と持たない国では、まるで別世界のような差がある。その「豊かさの象徴」とも言える存在が、インドの次に向かったペルシャ湾岸諸国だ。

ペルシャ湾岸には王国が6つある。クウェート、サウジアラビア、バハレーン、カタール、UAE、そしてオマーンだ。これらを英語ではGCC、日本では通称「湾岸諸国」と呼ぶ。

当時、サウジアラビアは巡礼かビジネス以外での入国が許されていなかったため未訪問だが、残りの5つの国々を歩いてみて、肌で感じた「リッチさ」を、あえて正直に並べるなら、以下の順になる。

リッチさ実感: UAE → クウェート → カタール → バハレーン → オマーン

今回はその中から、バハレーン、オマーン、UAEの順に旅することになった。(本当はバハレーンからオマーンへ飛び、そこから船でアフリカへ渡る予定だったが、その辺りの話はオマーン編で触れる。)

いずれも約5年ぶりの再訪だったが、その変化のスピードには正直驚かされた。穏やかな時間が流れるオマーンを除き、UAEとバハレーンは未来都市のように変貌を遂げていた。あの静かな湾岸が、ここまで速いスピードで未来へ進んでいるとは。

⛲️エデンの園の舞台はバハレーン

サウジアラビアとイラン。中東でも屈指の大国に挟まれたペルシャ湾に、ひっそりと浮かぶ島がある。バハレーンだ。大きさは日本の対馬ほど。隣のサウジアラビアとは25kmの橋でつながっている。地図で見れば、うっかり見落としてしまいそうな小国である。

ぼくが初めてこの島の土を踏んだのは、今から6年前のことだった。
当時の日本では、「中東=危険」というイメージがあまりに強く、勤めていた会社でも、バハレーン赴任の内示が出た瞬間、辞表を提出する社員が毎年いた。社内では、ここは“誰も行きたがらない海外拠点”として知られていたのだ。

だが、その半年前にエジプトらかギリシャまで陸路を縦断し、中東がいかに安全な場所かを知っていたぼくは、それが事実ではないことを知っていた。
海外で働こうとするなら、誰も手を挙げない場所を希望すればすぐに赴任できるはず。そう考えたぼくは、迷わずこの国への転勤願いを出し、入社2年目にして海外勤務を実現することになった。

着任してすぐに実感したのは、日本で刷り込まれていた「中東=危険」というイメージが、いかに雑で乱暴なものだったものだったかということだ。

バハレーンは、拍子抜けするほど穏やかな国だった。一年を通して温暖な気候。椰子の木が風に揺れ、近代的なビルが点在する街並み。日本にたとえるなら、「宮崎県」の海沿いの地域ようなイメージだ。

仕事は決して楽ではなかったが、生活はまさに天国だった。食事やショッピングセンターは先進国とさほど変わらず、マンションにはプールもあり、真っ青な海で週末は水上スキーを楽しむなど、日本では体験できないような毎日を楽しめた。実際、旧約聖書に登場する「エデンの園」は、このバハレーン周辺に存在していたのではないか、という説も根強い。それほどまでに、この島には人を"緩めて"しまう不思議な余白があった。

地政学的には緊張の只中にありながら、日常は驚くほど静かで平和
そんな事実を、感じさせてくれた場所だった。

💰久しぶりの近代国家

今回、インドからアブダビを経由した飛行機は、マナマ国際空港に静かに降り立った。タラップを降りた瞬間、カラッとした中近東の空気に包まれる。

視界に飛び込んでくるのは、鮮やかに生い茂るヤシの木。オレンジ色に傾く太陽。そして、真っ青な海に沿って伸びる、よく整備されたハイウェー。

この国は、やはり南国。しばらく見ない間に、宮崎からマイアミにグレードアップした感じだ。南国特有の開放感をまといながらも、街は驚くほど近代的に整っている。高層ビルが空に伸び、道路は広く、信号もきちんと機能している。

何より衝撃的なのは、「便利さ」。クレジットカードはほぼどこでも使え、24時間営業のスーパーがあり、マクドナルド、KFC、ピザハットといったおなじみの看板も普通に並んでいる。

中国、ネパール、インド。それまで訪れてきた「現金が支配する国々」とは、文明の質がまるで違う。手持ちの外貨をいちいち気にせず、好きなタイミングで買い物もできる。この安心感は、想像以上に身体をゆるませる。

ただし、その分、代償もある。物価は一気に跳ね上がる。ホテルはどこも中級以上で、これまで滞在してきた一泊数百円の安宿というものはほとんど存在しない。最も安い宿でも一泊3000円。インドの10倍だ。

バハレーンは、南国の顔をした、極めて洗練された“産油国の玄関口”ともいえる。

首都マナマの高層ビル


湾岸3ヶ国を周遊した

【行程】

  • 12/5 54マナマ:  インドより飛行機8時間

  • 12/10  55マスカット:飛行機3時間

  • 12/12  56アブダビ:    飛行機1時間
              57ドバイ:        乗合タクシー2時間

  • 12/20 ナイロビ(ケニア)へ


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