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オーガニック野菜にも農薬が? そもそも農薬をなぜ使うのか 《食卓の安全 study-2》

オーガニック・有機野菜といえば、無農薬でヘルシーなイメージではないだろうか。ところが有機JAS規格では、一定基準の農薬は使っても良いとされている。え? 無農薬じゃないの?
私はそれを知り、軽いショックを受けてしまった。
それどころか、自分の中で農薬を毛嫌いする理由さえ曖昧だと気づいてしまった。
そこで今回は、農薬について基本的なことから見ていきたいと思う。

■労働力を助け、品質向上、大量生産を可能にする農薬

スーパーや小売店では、四季を問わず色とりどりの野菜が毎日毎日並んでいる。見てるだけでもウキウキ楽しい。実はこの豊富な品揃えこそ、農薬のおかげなのだ。

農薬とは、動植物やウイルスの防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤のことだ。そして作物がより良く育つための成長促進剤や、発芽抑制剤なども農薬である。
早い話し、病害虫を駆除し、作物が大量・安定的かつ適正な大きさに育つ手助けをする薬剤のことである。

もし農薬がなければ、病害虫駆除には相当な手間と人手がかかるだろう。品質を保ち適正な大きさに育てるには、かなり熟練しないと無理だろう。
農薬は、それらのマンパワーを補う重要な技術革新と言えるのだ。

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■農薬は適正に使われているのか

そうは言ってもやはり薬剤。私たちの体に入れても大丈夫だろうか?

農薬の適正使用を指導推進する[公益法人 緑の安全推進協会]のHPによると、農薬が人体に被害を及ぼすのは一定量を超えたときと記されている。それ以下なら無害だそうだ。これは化学合成物であろうが天然由来だろうが関係ない。人体に安全な範囲で正しく使用することが重要だということだ。

■登録制度により、使用農薬を監視規制

では実際に使われている農薬は、どのように定められているのか。

[農林水産省]のHP「農薬コーナー」によると、すべての農薬は「*農薬取締法」により、製造、輸入、販売、使用に至る全過程において厳しく規制されていることがわかる。

例えば新たな農薬を使用するときの流れはこんなふうだ。
農薬の製造者や輸入者は、使用したい農薬の病害虫への効果、作物への害、人への毒性、作物への残留性などに関するさまざまな試験成績表を整え、FAMIC(独立行政法人農林水産消費安全技術センター)を経由して農林水産大臣に申請する。
申請を受けた後、FAMICでさらに総合的な検査が行われ、農林水産省がその農薬を登録するかどうかを最終判断する。

ここで登録された農薬だけが、製造、輸入、販売できるという仕組みだ。これを登録制度という。
また使用に際して作物ごとに使用時期、量等の基準が設けられており、この基準が「安全」ラインとなっている。

*農薬取締法・・・粗悪な農薬追放、農薬の品質保持向上、食糧増進を目的に制定された法律のこと

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■有機野菜は無農薬ではない

さて、冒頭で述べた「有機野菜には農薬使用が認められている」ということに戻ってみよう。

有機JAS規格が認証するオーガニック・有機野菜の定義は、自然環境にできるだけ負荷をかけないやさしい農法でつくられたものだ。だから化学合成物の農薬と肥料の使用は厳禁である。
ただし病害虫駆除に対応できず重大な被害に及ぶのを防いだり、市場に出せるクオリティ維持のため、規定枠の農薬のみ使用が許されている
例えば除虫菊から抽出した天然の殺虫剤や生石灰など、[農薬工業会]のHPには許可農薬が列挙されている。

ちなみに無農薬という正式な認定はない。これは暫定的な呼び名だ。有機の他には特別栽培、減農薬、自然農法など他にも栽培法があり、これらに関しては今後の《食卓の安全 study》で詳しく見ていこうと思う。

■農薬の危険性

さて、農薬に対する悪いイメージがだんだん薄れてきたのではないだろうか。

それでも危険視する声がやまないのは、世界に比べて日本の農薬安全基準が低いということ、健康被害の実態、洗っても落ちない野菜の内部に浸潤する薬品使用、大量生産によるフードロス問題など、さまざまな要因をはらんでいるからだ。

私は農薬の恩恵を知った上で、リスク面を見ていく必要があると思う。イメージに流されないためにも、最低限の知識を知っておいて損はない。自分自身、そして家族が口にするものだから。

次回「農薬を危険視するさまざまな声《食卓の安全 study-3》」へ続く


*この記事は、下のサイトの情報も参考にしています

https://www.jcpa.or.jp/qa/a6_25.html
(農薬工業会HP)


*トップ写真はphotosforyouによるPixabayからの画像を使用