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【選挙とは?】#10 参議院の選挙制度は妥協の産物!

⭐️半分ずつ定期的に入れ替える

参議院議員の任期は6年です。衆議院の4年より長いですね。しかも、参議院には「解散」がありません。政策や法律についてじっくり考えるにはよいのかもしれませんが、時代の変化が激しい今の時代、マイナスにはたらくことがあるという欠点にも目を向けておきましょう。

参議院では3年ごとに議員の「半分」を入れ替える選挙をしています。参議院議員の数は248人なので、半分は124人です。

選挙が行われる年が決まっているためか、「通常選挙」と呼ばれています。1度に全員が入れ替わる衆議院の「総選挙」と呼び名を変えて、特徴を表しているようです。

⭐️都道府県ごとだと無理なのに・・

衆議院選挙と同じで、参議院選挙でも投票所に行くと投票用紙を2枚わたされます。

1枚目は「選挙区選挙」です。基本的には都道府県ごとに代表を選びます。ここでは「候補者の名前」を書きます。人口が多い都道府県では選ばれる人数が多いです(東京は毎回6人)が、人口が少ない県では毎回1人しか選ばれません。

すでに勉強したように、1人を選ぶのは「小選挙区制」です。でも、人口が多い都道府県では複数を選ぶので「大選挙区制」になっています。制度が混じっているんです。

ここで問題になるのが、衆議院と同じ「1票の格差」です。あまりに格差が大きくなってしまったので、現在は「合区(ごうく)」といって、隣り合う2つの県(鳥取と島根、徳島と高知)を1つの選挙区にまとめて調整しています。地元の人からすると「自分たちの県の代表がいなくなる!」ことになるので、反発をおさえる工夫が必要になります。後で説明する「特定枠」です。

合区:2県で1つ

⭐️名前を書いても、政党を書いてもOK!

2枚目は「比例代表」選挙です。こちらは全国どこに住んでいても同じ候補者や政党に投票できます。全国が1つの選挙区というのが、衆議院の「地域ブロック制」と違うところです。思いっきり少数代表になりますね。

しかも、参議院の比例代表には「非拘束名簿式」という独特なルールがあります。投票用紙には「候補者の個人名」を書いてもいいし、「政党の名前」を書いてもいいんです。

各政党が獲得できる議席数は、「政党名での票」と「その政党の候補者の個人票」を全部合計して決まります。そして、その政党の中で誰が当選するかは、個人名を書かれた数が多い順に決まっていきます。つまり、政党が勝手に順位を決めるのではなく、有権者が直接「この人を当選させたい!」と順位をつけられる仕組みなのです。でも、有名人や組織代表の影響が大きく出ることにもなりますよね。

しかも、「特定枠」という例外があります。これは、政党が「この人は優先的に当選させる」とあらかじめ決めておける特別枠です。合区で候補者を出せなくなった県の代表を救済するためなどに使われます。

⭐️ゾンビはいないけれど…

衆議院と違って、参議院には「重複立候補」が認められていません。つまり、選挙区で落選した人が比例代表で復活当選する、いわゆる「ゾンビ復活」は参議院には存在しません。

でも、参議院の選挙制度はいま見てきたように、ずいぶんとややこしくなってます。原理に基づいて「筋が通っている」という感じがしなくて、場当たり的に直してきた雰囲気がただよっています。1度どこかのタイミングでスッキリさせたほうがいいように思うのですが、そのためには、国会が二院制であるべきかどうかや、日本の地方自治体が今の都道府県の枠組みでよいのか、なども含めて、たくさん議論をしないといけないように思います。

⭐️まとめ

・参議院選挙は3年ごとに「半分ずつ」が入れ替わる。
・選挙区は基本「都道府県単位」だが、一部に「合区」がある。
・比例代表は「個人名」でも「政党名」でも投票でき、個人名の多い順に当選が決まる(非拘束名簿式)。

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