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『シビル・ウォー アメリカ最後の日』⑨ver.3:監督が伝えたかったリーの深層と、サミーが代弁するジャーナリストへの賛辞と命題

前回、4人の旅が始まり
二人のカメラマンがお互いの距離を縮め、リーは何かを伝えようと
そして、ジェシーはその思いを汲み取ろうとするシーンが描かれていた

駐車場での二人のシーンというか、会話
凄く良かったですよね

そして、場面は夜
戦場から距離をおき。戦闘行為を、風景 のように 客観的 に見せながら
リーがサミーにある思いを打ち明け
ジョエルもまた、戦場への素直な気持ちを話すという
二人の人物像が深掘りされ、人間的な厚みを持たせる場面

リーとジョエル。二人はそれなりのキャリアがあり
いろんな戦場に関わり、伝えてきた
今回は目的地が同じで。それぞれが伝えたい事、為すべき事を理解している
ところが、その行動の原動力というか根底にあるモノはかなり違っていて
その違いが、視点の違い でもあり
二人の ”行動や発言” の違いに繋がっている事が解る

今までも重要なシーンはいくつもあったけど
個人的には、最も重要で。かつ、この映画の根幹とも言える大切なシーン
ですが、少し残念に思えてしまう一面も

リーとサミーがソファーに掛け
遠方で行われている 戦闘行為 が、物理的な遠さという距離感よりも
何処か、映画館や ホームシアター で見ているかのような写し方で
夜空を飛び交う 砲弾 が、まるで 花火 か何かのショーのように映し出され

表現方法として少し意味合いが違うけど
高畑勲 さんが監督した映画『火垂るの墓』のポスター
清太と節子が蛍を見て喜んでいるように見えるシーンが
実は 蛍 と思われていた光の一部が、爆撃機から降り注ぐ 焼夷弾 だった
そのような描き方がされた事もあり

現場では命懸けの殺し合いが行われているにも関わらず
ソファーで寛ぎながら 景色(内戦) を眺める二人からは
何処か、精神的にも 距離感 が出ていて
この国で行われている内戦を、今一度冷静に
そして、客観的(達観的) に捉えながら語り合っている

その中で、リーの戦場カメラマンとしての行動原理というのか
大切な思い(願い)とも言える
戦場カメラマン をしている ”根幹” のような部分であり
監督や、過去に作られてきた多くの 戦争(反戦)映画 が伝えたかった事に触れている訳だけど

これまでの彼女の 言葉、そして 行動 で気付く事を
あえて言葉にしてというか
言語化して視聴者に伝えてしまった のは少し残念に思えた

本当に大切な思いや、心の底からの願いのようなモノは
言葉に出してしまった事で、うまくは言えないけど
少し軽くなってしまったというか、重みが伝わりにくくなったというか…

例えとして、適切かどうかは解らないけど
試行錯誤しながら、本当に苦労してようやく完成させた料理
それを、とても重要な方に食べて貰い、感想を聞こうするが
何も言わず、表情も変えない
でも、ある ”仕草” や他愛のない ”行動” で、結果が ”想像” できる
そのような流れが個人的には好きで
とても大切な事こそ、そこにワンクッションある事で深みが増すというか…

あくまで個人的な好みなんでネ
ただ、リーの深層に触れ、サミーが気遣うという流れには
少しだけ救われたような気も

そして、リーがジェシーにどんな感情を抱いているのか
リーとの長い付き合いがあり、リー以外にもいろんな戦場カメラマンと接してきたサミーだからこそ、掛けられる心の籠った言葉
そんな言葉を掛けられる人というは本当に少なく。そもそも
そのような言葉を掛けられるシチュエーション になる事が、まず難しい

人生で、自分の気持ちを理解し、心配してくれる人が果たしてどれだけ居るのか?
そのような事も、少し考えてしまう場面

そんな、ちょっとシンミリした所に。興奮したジョエルが現れ
彼ならではの、独特な表現で戦争への思いを語る訳なんだけど
ジョエルは本当に感情表現が豊かでストレート
言葉遣いは決してキレイとは言えず、思った事を口にしてしまうデリカシーの無さもあり
ある意味で、凄く解り易い人。リーとは本当に 対照的 で面白いし 
この映画での彼の”立ち位置”として
この二人が居る事で、視聴者に 多面的な視点 を与える効果がある

それにしても、同じ景色を見ながらここまで感じ方が違うとはね
そして、ジョエルがジェシーに話し掛け
その会話から、ジェシーの今の心境が解り
ジェシーからの問いに対するジョエルの 答え。ここも凄く重要なポイントで
ジョエルは根本的な解決策を提案せず、薬や他の行動によって
一時的な回避問題の先送り のようなアドバイスをしている
恐らく、同じ質問をリーにした場合
このような状態に対し、自分の経験から導き出す
もっと具体的で根本的な解決策を話せたはずで
改めて、4人それぞれの性格や心境の違いを伝える貴重な場面

そして、ジェシーは車のラゲッジスペースで
サミーは運転席へ
ジョエルは地面にシートを敷き、その上で明日へ備える

ここで、サミーとジョエルがすぐ目を閉じるも
ジェシーとリーの視線の先には、夜空に飛び交う無数の砲弾
ここで、二人は何を思いながらこの景色を見ているのか

出身、年齢、性別、職業 、立場 の違う4人それぞれの行動
今回の争いに関し、中立的な存在であるジャーナリスト
そして、目指す場所も同じ
そんな4人でも、この争いに対しての思いや
自分が伝えたい事、表現したい事は同じではないという事
いろんな思いを口にした後なので、この 行動の違い
ちょっと気になりますよね

あと、この4人の中で自分が誰の考えに近いのか
誰の行動に共感できるのか
その答えによって、ここからの様々な場面がまた違って見えるはずで
そこも、監督からの 意図的なメッセージ が込められているのかも

平和な日本に居ると、戦争というモノに対し、何処か遠い存在のようで
本当に実感が無い
逆に、アニメや映画・小説などでは凄く身近な題材で
子供の頃から膨大な数の戦争モノを見ているし、読んでいる
近年は、ニュース映像やネット配信でもリアルな動画が流れ
距離感で言えば、確実に近くなったはずだし
戦争に関する情報量も桁違いに増えた
でも、やっぱり現実味は無く
”画面の向こうで起こっている事” という感じ

大好きな映画で、何度も出して申し訳ないけど
押井守監督の作品『機動警察パトレイバー2 the Movie』での
荒川と後藤隊長の会話で

『戦争はいつだって非現実的なもんさ。戦争が現実的であった事など、ただの一度もありゃしないよ』

って言葉。いろいろと考えちゃいますよね。あと

『戦争が平和を生むように、平和もまた戦争を生む』

このセリフも

恐らく、日本もいつかは戦争の当事者になる時が来るはずで
そして、その時は確実に近づいている
でも多くの日本人は ”見ないふり” ”考えないふり” をしていて
この話題すら、避けようとしている
だから、戦争が非現実的に感じてしまうのか?
で、そんな事を考えてしまう自分も
少し時間が経てば戦争の事は全く考えず、平和な日常を普通に過ごす訳で
何とも言えない不思議な感覚。一体何だろうね?

今回は全く解説にも考察にもなっていない、駄文になってしまいましたが
現在の自分の状況が微妙なので、そこが文章に現れてしまったのかも
本当に申し訳ございません。では、また。


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移動販売25年。自由な野良人・たこハシロウ 社会的弱者、特に両親を亡くした子供達を移動販売を通して支援できる仕組みを作ろうと日々学び行動をしていました 過去には、児童養護施設でたこ焼きを食べて貰ったり、施設出身の子供達へ起業のアドバイス・支援等をしていたので、その為の活動資金の足しにできればと思っています

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