見出し画像

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』⓪ver.5:フィルム現像経験者で、全国をバイクで野宿しながら撮影旅行した人の感想※話が脱線しまくりなので先に謝っておきます

2024年、最後の月に見てとても素晴らしい映画だと思い
個人的には、今年見た映画の中で最高の1本。
と言っても、コロナ禍になってからの数年は飲み会やキャンプを全くしなくなった影響もあり
アマプラで見る時間が増えたとはいえ、2日に1本(読書の日と交互)と週に1日シリーズモノや関連作品を2~3本まとめて見ているので、週5~6本見る程度。ちなみに本も月4~5冊程度。
特別映画に詳しい訳でもなく ”マニア” でもない、ただの映画好きの感想として
とにかく素晴らしいと思えた映画。また、考えさせられる映画でした。

そして、フィルムカメラ好きには
『えっ!?この時代に、映画の重要なアイテムとして ”フィルムカメラ” が使われるなんて!』
と、驚きと嬉しさ。そして、懐かしさも感じ。今まで味わった事のない、独特な映画体験になりました。
あ、カメラも特別マニアという事もなく、専門的な知識は殆ど無いし
というか、フィルムカメラは全て手放してしまい
学生時代に覚えた現像も含め、当時の記憶はかなり薄れ
ほぼ毎月カメラ屋へ通い、フィルムや現像に掛かるお金を捻出する為、頑張ってバイトを続け。とにかくお金が無かったという、そんな感情が思い出されるぐらい

その後は、バイクに積み、各地でテント泊をしながら景色を撮影し

戦場と比べれば全く大した事はありませんが、カメラ&フィルムの管理。悪天候や機材の故障に悩まされたりと。バイクと同じく、愛車&愛機と呼べるような距離感で楽しんでいましたので
初めての土地、慣れない土地・環境・状態での、カメラの取り扱いというか苦労みたいな事が映画を見て思い出されました。

また、映画そのものの良さはもちろんですが、”考えさせられる” というのが個人的に凄く良く。これは監督の意図的なメッセージでもあり、正確に言えば、視聴者に対して ”問いかけ” をしているのだと思い
だからこそ、映画の中では明確な表現と説明(内紛の原因・敵と味方・正義と悪…)を避け、あえて曖昧にしているはず
ただ、テーマというか映画の中心になるモノははっきりしていて

まず、”分断”
これは、いろんな媒体で書かれているので説明不要

次に、”対比””比喩”
オープニングとエンディングの映像が一番解り易かったのですが
 映画に限らず、小説や音楽でも少し似たような手法として ”ダブルミーニング”【double meaning】 という言葉がありますが
一つの事象や言葉にいろんな意味を持たせ。そこからの行動や発言に、より多くの情報を持たせ、映像からの情報量を増やし厚みを増す。そんな効果があり
また、映像に対し雰囲気の異なる音楽を流す事で、映像に独特の印象を与え
より深く感情に変化を与えるという ”音と画の 対位法” も様々なシーンで使われ
さらっと見ただけでは見落としてしまうような 仕掛け や 情報 が沢山あり
そこに気付けるかどうかで、この映画の楽しみ方が大きく変わってしまいます

そして、 ”継承”
これは、登場人物の持ち物・行動・発言を見てそう感じました

で、最後が ”問い” ”疑い”

これらを解りやすくというか、より理解し易くする為の ”効果・道具” として
注意すべき箇所があり

全編に対しては ”音(音楽)”
道具としては ”カメラと銃”
仕草としては ”指”

この3つを特に注目し
細かい所は、その都度本編を時系列で語りながら。個人的な考察と共に説明していきたいと思いますが、その前に

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

戦場カメラマンの映画と言いましたが。個人的に似たジャンルで好きな映画があり、少しその話しを

1本目は 『地雷を踏んだらサヨウナラ』
この映画も、舞台は内戦。1972年のカンボジア
そこでカメラを抱え戦場を走り回るフリージャーナリスト ”一ノ瀬泰造” さんという、実在の人物を主人公にした映画
彼もまた、ニコンのカメラが愛機で。個人的にはニコンといえばすぐにこの方が思い浮かぶ程です
演じるのは浅野忠信さん。この映画では、物凄く演技が上手いという印象は受けないけれど。何処か朴訥とした、真面目な感じがとても魅力的に描かれ、とてもいい映画です。今回、改めて見直してみました
似た所が多いので、所々で本作との比較もしていきたいと思います

2本目は 『FLAG』
アニメです。こちらもまた、架空の国ではありますが舞台は内戦。
掛け出しの女性カメラマン、白州冴子が主人公
純粋な戦場ドキュメンタリーアニメではなく、原作が高橋良輔さん
名前でピンとくる方なら解ると思いますが、リアルロボットアニメです
で、ただのロボット&カメラマンのアニメかと言うと、そうではなく
とても面白い試みをしていて、映し出される映像が、カメラのファインダーや、PCのモニター越しの視点だったりと。場面ごとに映像表現が切り替わる独特の映像になっています。放送当時、斬新すぎる事と
主人公の声をあてていた方の演技に対し、一部の方がかなり酷評をしていて、話題になったアニメ

海外の映画作品でも似たような作品は沢山あり、元ネタというか引用作品も含め、多くの方が紹介しているので。自分はこの二つの作品だけ紹介させて貰いました
監督や出演者の詳細についても、語っているメディアが沢山あり、わざわざ自分が語る事もないかなって感じです
検索で簡単に出てくるような文字情報を強調して語る意味は少なく。語るとしても補足程度に止め。ここでの主題は"自分の解釈"であり"読み取り方"。そここそが、他とは違う自分独自の映画の見方というか楽しみ方。そして、伝えたい事なんです。関連作品に関しては自身で検索してみて下さい。
ただ収集しただけの情報が欲しいのならWikipediaで充分、凄く便利で効率的だと思います。しかし、自分でいろいろと探し周る(発掘する)事も、映画の楽しみ方の一つ
お店で古本や中古のCD(レコード)を探す感覚で、人もそうですが予期せぬ出逢いは嬉しいものなので。あえて言えば、情報を"与えすぎる"事は逆効果

最近の映画やドラマ・アニメは情報過多でセリフが説明的になりやすく、CMなんかは特に典型的で、短い時間に商品の良さを伝えようとするあまり似たようなCMが増え、言葉数だけが多く内容の無い、結果記憶にも殆ど残らない。そんな事例が多いにもかかわらず、未だに量産されています

なぜこのような事が増えたのかと言うと
まず、視聴者・観客の読み取る能力が低下している、もしくはタイパを重視する為、読み取る事を放棄している方が増え
作品に込められた意図を汲み取れず『何が言いたかったのか解らない』『説明不足だ』と文句を言う人が増えてしまった(今回の作品も似た傾向がある)見る側の問題
それと、作る側にも”自信”もしくは”能力”が無い為に、保険を掛けるような意味合いで、無難な道を選んでしまう制作側の問題

これは、飲食店にも少し似た所があり。
※ココから話がめちゃくちゃ脱線するので、次の※まで飛ばして大丈夫

素材をシンプルにしてしまうと、そのモノの良し悪しがストレートに出てしまう。逆に、いろんなモノを混ぜてしまうと味が複雑になり、悪く言えばごまかす事にもなる
料理というのは、いろんな調味料を入れる事で深みが増すという ”足し算” 的な考え方があり。
あと、高級食材の〇〇と△△、□□も使っています!と言う事で、(実際の味とは関係なく)お客さんが美味しいと ”感じやすくなる” という ”効果” を狙った宣伝方法をしているお店もあり
逆に、素材の良さシンプルさを求め ”引き算” 的な考え方を優先するお店もあり。この考え方を実践する事はかなり勇気が要る

自分のお店でいえば、たこ焼きの ”生地” がそうで
業務用の粉はいろんなモノが入り過ぎている為、使っていません。自分で作っています。しかし、業務用より味が劣ってしまうのであれば意味がない。
自分は開業前、地元スーパーや100円ショップ、専門業者、ネット通販。そして、大阪まで行き現地のスーパーと専門業を周り、様々なたこ焼き粉を購入。その全ての生地でたこ焼きを作り、どの粉がいいか味比べをして、ある程度絞ったら。次にいろんな年齢の知り合いに食べて貰い、一番評価の高かった粉を選ぶ。と、同時に粉の成分を一つ一つ調べ、解らなければ製造業者に直接聞き。評価が高い粉とそうでない粉の違いを探し、ナニが必要でナニが要らないのかを選別。そのデータを参考に、極力化学調味料を排除したシンプルな粉を自作(当初は化学調味料に限らず人工的な調味料を全て排除できないかと考えていましたが。その後、様々な専門書・論文を読んだ結果、全く口にしない事が逆効果になると解った)
そして、一番評価の高い業務用の粉と自作の粉をいろんな人に食べ比べて貰い、自作の粉が勝てるまで何度も作り直した
その後も、シンプルにする(引き算の)作業は続け、変更をする度に試食をして貰い。約10年掛け、3種類にまで減らす事ができた。そして、研究はまだ継続中。
味の好みは千差万別。だとしても、シンプルで雑味がなく、それでいて深みのある ”生地” というのは、多くの人に響くはずで。
実際、大手の食品会社や専門業者の参加する料理コンテストに唯一個人で参加した時の事ですが。このコンテストは、来場した一般のお客さんが試食し、その投票で順位が決まるシステムで。自分以外は、かなりの宣伝要員と組織票を投入していたにも関わらず、当店のたこ焼きは3位に入る事が出来ました。
※長々とすいませんでした

”シンプルにする” もしくは ”情報を削る” という事は、単純なようで実は意外と難しく、簡単にできる事ではありません
だからと言って、安易にいろんなモノも足してしまう事がいい事とも言えず
”正解” というのは人によって違います。

セリフの多いCMの例でも、『解りやすい!』と言う方も沢山居ますし
制作する側も、より多くの人に解りやすく伝えたいと思えば、当然説明的になり(ますます読み取れない人を増やし、悪循環に)
読み取る力のある方の満足度や楽しみを重視したい、もしくは監督の作りたい作品をそのまま届けたいと思えば、少し解りにくい作品になってしまう

見る人の楽しみ方はそれぞれで、誰をターゲットにしているのか。そこも監督(細かく言えばプロデューサーですが)の意志や思考の現れですよね。作家性を重視すれば大衆向け作品になり難い訳ですからね

そもそも、与え過ぎる事は良くないし、正解を決めてしまう事はもっと良くない。数学的なモノの正解はハッキリとしいているけど、物事の多くはとても曖昧で、受け取る側や時代でも変化し。戦争の捉え方だって、勝った方が明らかな正義ではなく。勝った側が後付けでそう思わせている事が多く、”歴史は勝者の物語” という事。”正義は勝つ” ではなく ”勝った方が正義” 

政治や経済でも、当時はベストな選択と賞賛された事も、数年後には間違った選択と酷評される事はとても多く、またその逆もあり後年真逆の評価を受ける事も。アメリカでいえば政治ならウィリアム・スワード(アラスカをロシアから購入する事に尽力した人)、経済ではジャック・ウェルチ(ビジネス誌にて”20世紀最高の経営者”に選ばれ”ジャック・ウェルチわが経営”はビジネスの教科書と言われ自分も購入)。
近年では植物工場やEVに関しては明らかにそうだし、将来的には半導体関連の投資がそう。もう少し長いスパンで見ると、環境問題や発電施設や電力供給施設の選択は後で必ず問題になる
浅はかな知識や感情論で、すぐに答えや正解・結果を求めようするメディアや大衆もかなり問題なんですけどね。
かなり話しが逸れてしまいましたが、今回の作品は作家性が強く多くを語らない(視聴者に委ねる)作品にあたると思われ、説明的な言葉や映像表現を減らし、物語のスピーディさとリズム感を重視し。逆に、ある場面では比喩的表現や様々な手法で情報量の厚みを増すという、緻密なレイヤー構造になっている。恐らく、日本だったらプロデューサーから『解りにくい!』と、取り直しになる可能性も。ハリウッドでは低予算にあたるとはいえ、スタジオ的には社運を賭けるぐらいの資金を投入しているのにも関わらず、見る人を選ぶ作品を作り出せた事は賞賛されるべきでしょうし、監督への信頼の現れですよね。

では個人的な事として、監督のアレックス・ガーランドさんの関わった作品。それ程多く見ていません、ごめんなさい。今回凄く良かったので、後でいろいろ見てみます。
過去、見ていた作品は『ザ・ビーチ』(原作)『エクス・マキナ』(監督)

『ザ・ビーチ』は、レオナルド・ディカプリオが出てて。タイタニックの次の映画だったんだけど、期待されていたハリウッド大作って感じの映画ではなく。
公開前は『ビーチ??ナニその映画』『これは当たらない』『失敗じゃない?』みたいな声が一部で出てたけど、公開後は結構凄い反響で
幻想的な映像と一緒に流れる音楽も良く、サントラも有名に
All Saints の ”Pure Shores” は今でもたまに聞いてて
Sugar Rayは ”Spinning Away” が使われていたけど、”When It's Over” ”Every Morning” ”Someday” ”Fly” ”Falls Apart” が結構好きで、今でも定期的に聞いてる
そういえば、この映画にもカメラが出てた。星空を撮影していて、結構印象的な場面。あと、ゲームボーイやラストにはスケルトンモデルのiMacなんかが出てた。懐かしい

『エクス・マキナ』も、映像はとても綺麗だった。写真機としてのカメラは出て来なかったけど、モノクロ写真は少し映ってて。たまたまだけど、PCのカメラや監視カメラの映像が出てくる所は『FLAG』との共通点で、偶然とはいえ不思議な繋がりを感じた

『ザ・ビーチ』『エクス・マキナ』『シビル・ウォー』この3つの共通点をあげるとしたら、ちょっと強引だけど
新天地での、外部からの訪問者(第3者・他人)を受け入れるとどうなるのか、みたいな映画

まだ本編に入ってないけど、長くなってしまったので今回はココまで
全く内容の無い文を延々と読んで頂き、ありがとうございました。次回はちゃんと映画本編について書きたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

移動販売25年。自由な野良人・たこハシロウ 社会的弱者、特に両親を亡くした子供達を移動販売を通して支援できる仕組みを作ろうと日々学び行動をしていました 過去には、児童養護施設でたこ焼きを食べて貰ったり、施設出身の子供達へ起業のアドバイス・支援等をしていたので、その為の活動資金の足しにできればと思っています

この記事が参加している募集