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【ニュース解説】介護の「保険外サービス」に、ついに“お墨付き”が。元介護職員が新制度「100年人生サポート認証」を分かりやすく解説します。

「介護保険のサービスだけじゃ、どうしても時間が足りない…」
「通院の付き添いを頼んだけど、病院の中の長い待ち時間は、ルール上そばにいられないと言われてしまった…」

そんな風に、公的なルールと、現実の生活とのギャップに、悩んでいませんか?

こんにちは、元介護職員のたくみです。

その、介護保険では手の届かない「かゆいところ」を補ってくれるのが、「介護保険外サービス(自費サービス)」と呼ばれるものです。 とても便利な選択肢なのですが、これまでは「料金もバラバラだし、どれを信頼していいか分かりにくい」という、大きな問題がありました。

私自身、10年以上の現場経験で、ご家族から「たくみさん、保険じゃできない、ちょっとした用事を頼める、どこか良い事業者さん知らない?」と聞かれることが、本当に多くありました。 でも、その品質を客観的に測る「共通のものさし」がなかったため、自信を持って「ここが安心ですよ」とお勧めするのが、実はとても難しかったのです。

そんな中、ついにこの「保険外サービス」の品質を評価する、民間の新しい「認証制度」が始まった、という嬉しいニュースが飛び込んできました。

この記事では、その新しい制度が私たちにとってどんな意味を持つのか、そして今後、安心してサービスを選んでいくために、どう活用していけば良いのかを、分かりやすくお話しします。


第1章:まずは基本のキ。「保険サービス」と「保険外サービス」その決定的な違いとは?

「介護保険のヘルパーさんにお願いしたのに、『それはルールでできないんです』と断られてしまった…」

介護に関わり始めたばかりのご家族から、こうした戸惑いの声をうかがうことは、本当に多くあります。 例えば、「父の通院の付き添いはしてもらえるけど、病院の待合室での待機はできないと言われた」とか、「父の部屋の掃除はOKだけど、家族が使うリビングの掃除はダメだと言われた」とか。

なんだか冷たく聞こえるかもしれませんが、これはヘルパーさんが意地悪をしているわけでは、決してありません。 その理由は、介護のサービスには大きく分けて2種類あり、私たちが主に使っている公的なサービスには、厳密な「ルール」があるからなのです。

この違いを理解しておくことは、今後の介護生活をスムーズに進める上で、とても大切な「基本のキ」になります。


1.公的な「介護保険サービス」

まず、私たちが「介護サービス」と聞いて、一般的にイメージするのがこちらです。
ケアマネジャーさんが作るケアプランに基づいて、介護保険証を使って、1〜3割の自己負担で利用できるサービスのことですね。

【メリット】 最大のメリットは、やはり「費用の安さ」です。税金や私たちが納めた保険料によって、手厚くサポートされています。

【デメリット(=ルール)】 その代わり、公的な制度である以上、「やってもらえること」と「やってもらえないこと」が、法律(介護保険法)によって、全国一律で厳密に決められています。 もし、ヘルパーさんのAさんが「特別にリビングも掃除しますよ」とやってしまうと、全国のBさん、Cさんも「やってほしい」となってしまい、制度そのものが成り立たなくなってしまうからです。

ここはヘルパーとしても難しいところです。
特別にやってしまうと、ルール通りにしているヘルパーが割を食ってしまうのです。
「あのヘルパーさんはやってくれたんだけどね・・・」
こう言われて辛いお思いをしたり、段々と「特別」が増えていってしまったり。
皆できることならしたいのですが、ある程度の制限をしなければならないところが、利用者、ヘルパー共に厳しいところですね。

  • OK(できること):

    • 「身体介護」:ご本人の体に直接触れるお手伝い(食事、入浴、トイレの介助など)

    • 「生活援助」:ご本人の日常生活に必要不可欠なお手伝い(ご本人の部屋の掃除、ご本人の分の食事作り、ご本人のための日用品の買い物など)

  • NG(できないこと):

    • ご家族のための家事(家族全員分の食事作り、家族のリビングの掃除、洗濯など)

    • ペットの世話や、庭の手入れ窓拭きといった、日常の範囲を超える家事

    • 趣味の外出(デパートへの買い物、カラオケへの付き添いなど)

    • 病院の待ち時間の見守り入院中のお世話 など

そう、まさにこの「NG(できないこと)」の部分が、冒頭でお話しした、ご家族が「本当はやってほしいのに…」と感じるギャップなのです。


2.民間の「介護保険外サービス(自費サービス)」

では、その「NG(できないこと)」は、全部あきらめないといけないのでしょうか? いえ、そんなことはありません。 そのギャップを埋めるために存在するのが、この「介護保険外サービス(自費サービス)」です。

【メリット】 こちらは民間の事業者が独自に提供しているサービスなので、公的なルールは一切ありません。事業者との契約さえ合えば、「オーダーメイドで、何でも自由にお願いできる」のが最大の強みです。 例えば、

  • 病院の待ち時間に、そばにいて話し相手になってほしい

  • 退院したばかりで不安だから、夜間も泊まり込みでそばにいてほしい

  • 家中の大掃除や、庭の草むしりをしてほしい

  • 趣味だった観劇や、孫の結婚式に、一緒に付き添ってほしい

といった、介護保険では絶対にできない要望に応えてくれます。

【デメリット】 当然ですが、介護保険を使わないため、費用は「10割全額自己負担」となり、高額になります。


これまでの大きな課題

賢い介護サービスの使い方は、この2種類をうまく組み合わせることです。 「身体介護」や「ご本人の最低限の家事」は、安価な「介護保険サービス」でしっかり土台を固める。 そして、「それだけでは足りない部分」や「ご家族の負担を減らしたい部分」を、「介護保険外サービス」で補う。

これが理想です。 しかし、これまでは、この「介護保険外サービス」に、一つ大きな問題がありました。 それは、「サービスの品質が、事業者によってバラバラだった」ということです。

公的な「介護保険サービス」は、法律で基準が決められているので、どの事業者を使っても一定の質が保たれています。 一方で、「介護保険外サービス」は、極端な話、誰でも「今日から始めます」と看板を掲げることができてしまいました。 そのため、料金体系も、スタッフの研修体制も、万が一の事故への対応も、本当にバラバラで、私たち利用者が「何を基準に、どこを信頼して選べばいいのか」が、非常に分かりにくかったのです。

ご家族から「良い自費ヘルパーさんいない?」と聞かれても、私たち現場の職員も、自信を持って「ここが絶対安心ですよ」とは言い切れない、もどかしさがありました。

だからこそ、次の章でお話しする、この「保険外サービス」の世界に、ついに共通の“お墨付き”(=認証制度)ができたというニュースは、私たち利用者にとって、とても大きな一歩となるのです。


第2章:【今回のニュース】ついに誕生した“お墨付き”、「100年人生サポート認証」を分かりやすく解説

さて、第1章では、便利だけれども品質を見分けるのが難しかった「介護保険外サービス」についてお話ししました。 そのもどかしい状況を、大きく変えてくれるかもしれない、一つの嬉しいニュースが飛び込んできました。

それが、こちらです。

介護関連サービス事業者団体が、今月9日、介護保険外サービスで初となる事業者の認証制度「100年人生サポート認証」の申請受け付けを、公式サイトの専用フォームで開始した。 

JOINT介護記事 https://www.joint-kaigo.com/articles/41150/


結局、何が始まったの?

ものすごく簡単に言ってしまうと、こうなります。

「これまで基準がなかった自費サービスの世界に、専門家の団体が作った、一つの“お墨付き”が誕生した」

ということです。

これまで、自費サービスを選ぶときの基準は、ケアマネジャーさんの個人的な経験や、ご近所の口コミといった、少し曖昧な情報に頼らざるを得ませんでした。 しかし、この「100年人生サポート認証」という制度ができたことで、その事業者が「ちゃんとしたサービスを提供しているか」を、外部のプロの目でチェックしてもらえるようになったのです。


どんなことをチェックしてくれるの?

では、この認証制度は、具体的に事業者のどんなところを見てくれるのでしょうか。 公表されている情報によると、主に以下のような、私たち利用者がまさに「知りたい!」と思っているポイントを、厳しく審査してくれるようです。

  • サービスの安全性は大丈夫?

    • 万が一の事故が起きた時のための、保険(損害賠償保険)にちゃんと入っているか。

  • スタッフの質は信頼できる?

    • スタッフに対して、必要な研修をきちんと行っているか。

  • 料金は分かりやすい?

    • 事前に、明確な料金が書かれた契約書や見積書を、ちゃんと渡してくれるか。

  • 困ったときに相談できる?

    • サービスに対する苦情や相談を受け付ける窓口が、ちゃんと用意されているか。

どうでしょうか。 これらは、私たちが自費サービスをお願いするときに、「ここはどうなっているんだろう…」と不安に思う点、そのものですよね。 こうした項目を、専門家たちが客観的に審査し、「この事業者は、基準をクリアしていますよ」と認めてくれる。それが、この認証制度の役割です。


私たちにとっての「本当の意味」

このニュースは、単に「新しいマークができました」というだけの話ではありません。 私たち利用者にとって、これは非常に心強い動きです。

なぜなら、これまではケアマネジャーさんや私たち自身が、手探りで「ここは大丈夫だろうか…」と探していた世界に、「外部の目で客観的に評価された」という、新しい判断基準ができたからです。

もちろん、この認証制度はまだ始まったばかりです。 ですから、このマークが付いている事業者が、すぐに街中にあふれるわけではないでしょう。

しかし、この動きは、保険外サービスを提供する事業者全体に対して、「これからは、サービスの質がきちんと評価される時代ですよ」という、強いメッセージになります。 それは結果的に、業界全体の質の向上に繋がり、私たち利用者が、より安心して自費サービスを選べる未来に繋がっていくはずです。

これまでのように「カンや口コミ」だけに頼るのではなく、「認証」という新しいものさしを手にすることができた。 これが、今回のニュースの、私たちにとっての「本当の意味」なのです。


第3章:では、私たちは「保険外サービス」とどう向き合えばいいのか?

さて、この「100年人生サポート認証」という、新しい“お墨付き”ができたニュース。 これは私たちにとって、とても心強い追い風になることは間違いありません。

では、この新しい情報を、私たちは明日からどう活用していけばよいのでしょうか? ここで焦ってはいけません。大切なのは、この新しい制度とも賢く、冷静に向き合っていくことです。 私から、3つの具体的なヒントをお伝えします。


ヒント①:まず、「認証=絶対」ではないと心得る

まず、一番大切なお話です。 それは、「この認証マークがある=100%完璧な事業者」、そして「このマークがない=悪い事業者」と、短絡的に決めつけないことです。

なぜなら、この制度はまだ始まったばかりだからです。

これまで何十年も、地域で真面目に、誠実なサービスを続けてこられた、素晴らしい自費サービスの事業者さんもたくさんいらっしゃいます。 そうした事業者さんが、この新しい制度に気づいて、申請し、審査を受け、認証されるまでには、どうしても時間がかかります。

ですから、今あなたのケアマネジャーさんが「ここなら信頼できますよ」と紹介してくれた事業者に、このマークがなかったとしても、それだけで「ここはダメだ」と判断しないでください。 あくまで、判断材料の一つとして、冷静に受け止めることが大切です。


ヒント②:「判断材料の一つ」として活用する

では、どう活用すればいいのか。 それは、これから新しく「保険外サービス」を探そうとする時に、「私たちの不安を解消してくれる、一つの大きな判断材料」として活用することです。

例えば、いくつかの事業者を比較検討している場面で、

  • その事業者のホームページに、この認証マークがあるか確認してみる。

  • 認証マークがなくても、ケアマネジャーさんや窓口の人に、「『100年人生サポート認証』のような、サービスの質を高める取り組みは何かされていますか?」と、質問してみる。

特に、この「質問してみる」というのは、とても有効です。 その質問に対して、誠実に「私たちはこういう研修をしています」と答えてくれるか、それとも「?」という顔をされるかで、その事業者の「サービス品質に対する姿勢」が見えてくるからです。

この認証制度は、私たち利用者が、事業者の「やる気」や「誠実さ」を見極めるための、分かりやすい「ものさし」になってくれるはずです。


ヒント③:最後は、やっぱり「人」で選ぶ

そして、これは私が10年以上の現場で、何よりも強く感じてきたことです。 認証制度も、立派なパンフレットも、もちろん大切です。 しかし、介護サービスは、結局は「人」対「人」です。

どれだけ素晴らしい認証を受けている会社でも、実際にあなたの家に来てくれるヘルパーさんと、ご本人やご家族との相性(あいしょう)が合わなければ、うまくいきません。 逆に、小さな事業者でも、担当してくれる方の人柄(ひとがら)が素晴らしく、親身になってくれれば、それは最高のサービスになります。

ですから、契約を決める前に、必ず「担当者(もしくは実際に来てくれる方)と、事前面談(じぜんめんだん)をさせてほしい」とお願いしてください。

  • その人は、こちらの話を親身になって聞いてくれるか?

  • 言葉遣いや態度は、信頼できるか?

  • なにより、ご本人がその人の前で、緊張しすぎていないか?

あなたの目と耳、そして「なんとなく、この人なら安心できそう」というあなたの直感を、どうか大切にしてください。 もちろん、一番の味方であるケアマネジャーさんの意見も、しっかり聞きましょう。


この新しい「認証制度」は、私たちにとって強力な「味方」です。 でも、その味方に全てを任せるのではなく、私たち自身が「選ぶ目」を養い、最後は自分の目で「人」を見極める。 その二つの車輪で、あなたとご家族にとって、本当に最適なサービスを選んでいきましょうね。


【さいごに】

少し専門的なお話になりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

公的な「介護保険サービス」は、日々の生活を守る「土台」です。 そして、今回お話ししてきた「介護保険外サービス」は、その土台だけでは足りない部分を補い、ご本人やご家族の生活に、さらなる安心感や彩りを加えてくれる、大切な選択肢です。

これまでは、「どれを信頼すればいいのか」が分かりにくかった、その保険外サービスの世界に、「100年人生サポート認証」という、新しい“お墨付き”が生まれました。 これは、私たち利用者が、これからもっと安心してサービスを選べるようになるための、とても大きな、そして良い流れだと私は感じています。

介護をしていると、本当にたくさんの情報を集め、判断していかなければならず、頭がパンクしそうになることもあるかと思います。

でも、どうか焦らないでください。 こうした新しい知識も、あなたとご家族を守るための、心強い「味方」の一つです。 一つひとつ、あなたのペースで情報を整理しながら、あなたとご家族にとって、本当に納得のいく最適なサービスを選んでいってくださいね。

あなたのことを、心から応援しています。


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