おでんに合うワインおすすめ7選|具材別の選び方
寒い日の晩酌にビールや日本酒ではなく、たまにはワインを開けてみたい。でも「おでんの繊細な出汁(Dashi)にワインは合うの?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
結論として、出汁の旨味を壊さない穏やかな白ワインや、具材に合わせた軽い赤ワインを選べば、おでんとワインは驚くほど好相性です。筆者はワインエキスパートの資格を持ち、自宅でもおでん×ワインの実験を何度も重ねてきました。この記事では、具材別のワイン選びのコツと、おすすめ7銘柄をご紹介します。
おでんとワインが合う理由と注意点

おでんの出汁は昆布と鰹節が主体で、グルタミン酸(Glutamic acid)とイノシン酸(Inosinic acid)の旨味が重なっています。この穏やかな旨味は、ワインの「酸味」と「ミネラル」 と相性が良く、互いの輪郭をやさしく引き立てるのです。
一方で注意したいのが、タンニンが強い赤ワインは避けるということ。渋みが出汁の繊細さを壊してしまい、苦味だけが口に残ります。おでんに合わせるなら、白ワイン・ロゼ・軽い赤ワインの3タイプから選ぶのが正解です。
もう一つ覚えておくと便利なのが、オレンジワイン(Orange Wine) の存在。白ブドウを果皮ごと漬け込んで造るオレンジワインは、出汁の旨味と和の甘味に自然と寄り添ってくれるため、近年はソムリエの間でも「和食ペアリングの新定番」として注目されています。
【具材別】おでんに合うワインの選び方

大根・卵・こんにゃく ― 淡白な具材には辛口白ワイン
おでんの主役ともいえる大根は、出汁をたっぷり吸い込んでいるものの味わい自体はとても穏やか。こうした淡白な具材には、ミネラル感がありつつ果実味が控えめな辛口白ワインがぴったりです。甲州(Koshu)やリースリング(Riesling)、ソアヴェ・クラシコ(Soave Classico)などが候補になります。
卵は黄身にコクがあるので、少しだけ厚みのある白ワインを選ぶと黄身のまろやかさと調和します。こんにゃくは味の主張が少ない分、ワインの個性を邪魔しません。どんな白ワインにも合わせやすい「つなぎ役」のような具材ですね。
牛すじ・手羽先 ― コクのある具材にはピノ・ノワールやロゼ
牛すじのゼラチン質や手羽先の脂は、白ワインだけではやや物足りなく感じることがあります。そんなときは軽めの赤ワイン、とくにピノ・ノワール(Pinot Noir)やガメイ(Gamay) がおすすめです。
赤ワインの果実味が肉の脂と溶け合い、タンニンが控えめなのでゼラチンのとろみとも喧嘩しません。ロゼワインもこの中間的な立ち位置として有効で、一本で大根から牛すじまでカバーできる万能選手です。
練り物・はんぺん ― 魚介の旨味にはアルバリーニョやオレンジワイン
ちくわ、さつま揚げ、はんぺんといった練り物は魚介由来の旨味が詰まっています。ここに合わせたいのは海辺のワイン産地で造られるミネラル豊かな白ワインです。スペインのアルバリーニョ(Albariño)やポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)は、海産物との相性で古くから親しまれてきました。
オレンジワインも練り物との相性に優れています。果皮由来のほのかな渋みが練り物の甘味を引き締め、「出汁×魚介×ワイン」という三位一体のハーモニーを生み出してくれるのです。
おでんに合うワインおすすめ7選
グレイス グリド甲州 <白・日本>
山梨県の中央葡萄酒が造る甲州(Koshu)ワインの代表格です。グレープフルーツやレモンの柑橘香に、和柑橘のようなやさしいほろ苦さがアフターに残ります。
出汁をたっぷり吸った大根との相性は「同じ日本の風土が生んだ自然な調和」 としか言いようがなく、おでんに日本ワインを合わせるなら最初の1本に推したい銘柄です。
トリンバック リースリング <白・フランス>
1626年創業、アルザスの名門トリンバックが造る辛口リースリング(Riesling)です。キリッとした酸味と白い花のアロマ、そして余韻に感じる石のようなミネラル。
おでんの昆布出汁と合わせると、ミネラル同士が呼応して旨味がじわっと広がります。 筆者は関東風の濃いめの出汁より、関西風のあっさり出汁のおでんとの組み合わせがとくに好みでした。
バルミニョール アルバリーニョ <白・スペイン>
スペイン・ガリシア地方の海辺で育つアルバリーニョ100%。シトラスとハーブの爽やかな香りに、潮の風を思わせるミネラル感があります。ちくわやさつま揚げなどの練り物と合わせると、魚介×海辺のワインという自然な組み合わせが成立します。しっかり冷やして10度前後でサーブするのがおすすめです。
タケダワイナリー サン・スフル 白 <スパークリング・日本>
山形県産デラウェア100%の無添加スパークリング。瓶内発酵由来のきめ細かい泡とフレッシュな果実香は、おでんの出汁のやさしさに寄り添うような穏やかさがあります。
はんぺんのふわふわした食感と、この泡のやわらかさは不思議なほどよく合います。 冬の食卓に日本のスパークリングを添えるという選択、なかなか粋ではないでしょうか。
ブシャール・ペール・エ・フィス ブルゴーニュ ピノ・ノワール ラ・ヴィニェ <赤・フランス>
1731年創業のブルゴーニュの名門が造るピノ・ノワール100%。ベリーの果実味は華やかですが、タンニンは穏やかで繊細。牛すじのゼラチン質やトロッとした食感に、ピノの滑らかな口当たりがぴったり寄り添います。
少しだけ冷やして14〜15度で飲むと、おでんの温かい出汁とのコントラストも心地よいですよ。
イエローテイル ピノ・ノワール <赤・オーストラリア>
オーストラリアNo.1ブランドのカジュアルなピノ・ノワールです。ラズベリーのような果実香にやわらかな飲み口で、ワインビギナーにも安心。「おでんに赤ワインなんて合うの?」という方に、まず試してほしい1本がこれ。
手羽先や牛すじに合わせても、穏やかなタンニンが出汁を邪魔しません。スーパーでも入手できる手軽さが魅力です。
イナマ ヴィン・ソアヴェ ソアヴェ・クラシコ <白・イタリア>
イタリア・ヴェネト州の火山性土壌で育つガルガネーガ100%。白い花のアロマに、火山由来のミネラルが余韻にじんわり残ります。おでん全般に合わせやすい「万能白ワイン」 で、大根にも卵にもこんにゃくにも対応できる懐の深さが頼もしい。
おでんパーティーで1本だけワインを用意するなら、この銘柄を推します。
まとめ
おでんとワインのペアリングは、「出汁の繊細さを壊さない穏やかなワインを選ぶ」 ことが最大のコツです。具材別に整理すると、淡白な大根・卵には辛口白、肉系の牛すじ・手羽先には軽い赤、練り物には海辺の白ワインかオレンジワインが合います。
冬の食卓にワイングラスが1脚加わるだけで、いつものおでんが少し特別な時間に変わりますよ。ぜひ気軽に試してみてください。
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この記事を書いた人:Tasterr
J.S.A. SAKE DIPLOMA / Wine Expert。全国でお酒のイベントを開催し、これまで7,000人以上にお酒を注いできました。旅を通して、その土地ならではのお酒との出会いやペアリングを楽しんでいます。プロフィール [EN]
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