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ズレの“密度”で読みやすさは変わる

先日、Xでこんなポストをした。

三十作品ほど読んだ。

その中に、
「悪くないのに刺さらない」作品があった。

その多くが、冒頭で設定を作者が説明したり、キャラが自分の内面を自分で話してしまっていて、くどくなってしまっていた。

必要な情報のはずなのに、その説明自体が私にはノイズに感じられたのだ。

最初は書き方の問題かと思ったが、たぶんそうではない。
説明しても成立している場合もあったからだ。

だからこれは、書き方ではなく“構造”の問題だと思った。


なぜ、同じように説明しているのに  
「読めるキャラ」と「くどく感じるキャラ」がいるのか。  

これは、単に文章量の問題ではなく  
そのキャラが持っている“ズレの密度”に依存している。  

ズレが強いキャラは、思考や説明をそのまま出しても成立する。  
なぜなら、読む側がそのズレを追うことで興味が維持されるからだ。

一方で、ズレが弱いキャラは  
同じように思考を出すと「ただの説明」になり、  
読みづらさに直結する。  

つまり問題は  
「どれだけ説明しているか」ではない。
説明の価値は「ズレを運んでいるか」で決まる。

思考を削るべきか残すべきかは、  
この“ズレの密度”で判断できる。  

同じ構造でも、成立するかどうかが分かれるのはここだ。


たとえば、自分の作品で言うと「ハルモン」は、
ズレが強いため思考をそのまま出しても成立するタイプだ。

こうしたキャラは、説明そのものが「ズレの提示」になるため、
読者の興味が途切れにくい構造になる。

※実例として、ズレが強いキャラの場面はこちら↓
(読むと「説明がズレとして機能している」感覚が掴める)

逆にズレが弱いタイプは、
「状況をそのまま説明するだけのキャラ」
「感情と行動が一致しすぎているキャラ」
などである。

このようなキャラは、そのまま書くとノイズになりやすいので、極力削った方が良いと考える。


ここまで読んで、

「自分の作品はどっちなんだろう」と思った方へ。  

ズレの密度は、書いている本人ほど判断が難しい部分だ。  

同じ“説明が多い”でも、  
成立しているケースと、削った方がいいケースは明確に分かれる。  

構造と関係性の視点から整理すると、  
どこが原因で読みづらさが出ているのか言語化できる。  


ズレの密度は、書いている本人ほど判断が難しい。

だからこそ、実際の作品をどう整理するのかを見ると、
自分の状態も見えやすくなる。

▼実際に分析すると、こんな感じで整理される

※匿名・役割ベースで整理している


「悪くないのに刺さらない」は、説明の量ではなく構造の問題。
その正体は、“ズレの密度”だ。

そして判断基準はシンプルで、
その説明がズレを運んでいるかどうか。

これが見えると、「削るべき説明」と「残すべき説明」が分かれる。

だから、書き手は迷わなくなる。

何を削り、何を残すかは、
“ズレが運ばれているか”で判断できるからだ。




▼このnote全体の読み方はこちら

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冬槻ぱきら ※もし内容が参考になったり、面白いと思ってもらえたら、チップで応援していただけると励みになります。