ローカルLLMでのコーディングは「夢」なのか。Gemma 4(26B)の現在地と、不完全なロマンの価値
こんにちは、こんばんは。ta-taです
先日の記事では、我が家にやってきたM4 Pro MacBook Pro(48GB)を私専用の愛機へと染め上げる「12の初期設定」についてお話ししました。
広大な48GBのメモリ空間(ユニファイドメモリ)という名の「大人の秘密基地」を拡張した私が、次に挑むべきテーマは決まっていました。
「果たして、ローカルLLMは実用的なコーディング作業に耐えうるのか?」
ネットを遮断した完全な密室空間で、自分だけのAIアシスタントがサクサクとコードを紡ぎ出し、動くアプリケーションを作ってくれたとしたら…
それはガジェット好き、テクノロジー好きにとって究極のロマンです。
今回は、ローカルLLMの中では比較的高性能な巨大モデル「Gemma 4 (26B)」を召喚し、クラウドAIを相手にガチのコーディング対決を試みました!
結論から言うと、そこには「圧倒的な現実」と、
だからこそ愛おしい「過渡期のロマン」が待ち受けていたのです。
先行:クラウドAIの代表格「Gemini」の洗礼
対決のお題は、シンプルながらも描画やゲームループのロジックが必要とされる「ブラウザで動くブロック崩しゲーム」です。
最近はClaude Codeなどの台頭も著しく、クラウドAIの進化は目覚ましいものがありますが、今回は身近で強力なGoogleの「Gemini(Canvas機能)」を相手に選んでみました。
まずは小手調べとして、こんなプロンプトを投げかけます。
「ブラウザで動くブロック崩しゲームを作成して」
結果は、予想通りというべきか、あまりにも鮮やかでした。
約35秒で美しいコードが生成され、画面上では何のエラーもなく、滑らかにブロックを破壊していくパドルとボールの姿が映し出されます。

「やっぱりクラウドAIは優秀だな」
そんな安心感を胸に、いよいよ本命である「密室の知性」へとバトンを移します。
後攻:Gemma 4(26B)、密室での咆哮
MacBook ProのVRAMに260億の知性が宿るのを感じながら、LM Studio上でGemma 4(26B)に向き合います。
同じプロンプトを、期待を込めて打ち込みました。
なんと、約40秒でコード生成完了!

クラウドを介さない、手元のVRAMだけで紡ぎ出されたにしては、驚異的なスピードです。滝のように流れるコードを眺めているだけで、胸が高鳴ります。
ブラウザでゲームを動かすため、生成されたコードを「game.html」として保存します。

「よし、それっぽいものができたぞ…!」
祈るような気持ちでファイルをブラウザにドラッグ&ドロップしました。
しかし、画面に現れたのは

……うんともすんとも言わない。
画面にはブロック崩しの「ようなもの」が表示されていますが、パドルも動かなければ、ボールが弾ける気配もありません。静止した画面を前に、私は苦笑いしました。
ここで諦めるわけにはいきません。現状をそのままAIにぶつけて、修正を依頼します。
私:「ゲームを開始できません。修正して」
Gemma 4:「大変失礼いたしました。構文エラーがありました。修正した完全なコードをそのままコピーしてお使いください。」

再度保存し、リロード。
動かない。
さらに壁打ちを重ねてみましたが、画面は一向に沈黙を破りません。
「一旦、ここで打ち止めか。。」
最終兵器「思考モード(Thinking Mode)」の覚醒
しかし、ここで諦めてはモンスターマシンが泣きます。
コードを生成するには、「じっくり考える時間」が必要なのかもしれない。
そう思った私は、Gemma 4(26B)の「思考モード(Thinking Mode)」をONにして、再チャレンジしました。AIに、より深い思索の汗をかかせるのです。
約56秒でコード生成完了!
通常モードより16秒長い、沈黙の56秒。これこそが、彼が密室で「思考」を巡らせた証拠です。

今度こそは! とブラウザを開いた私の目に飛び込んできたのは…
「明らかに画面表示がおかしい、動かないブロック崩し」でした(笑)

さらに修正を依頼してみたものの、現時点ではローカル環境の26Bモデルにとって、一発で整合性の取れたゲームロジックを組み上げるのは、少し荷が重いという現実が浮き彫りになりました。


夢の途中だからこそ、この「不完全さ」がたまらない
現時点では、ローカルLLMだけで実用的なコーディングを完結させるのは、まだ一歩「夢」に届かない状態かもしれません。
合理性やタイパ(タイムパフォーマンス)だけで見れば、「普通にブラウザでGeminiやClaudeを使えばいい」というのが正論でしょう。
しかし、かつて深夜にラジオのノイズを合わせたり、電子工作のハンダ付けで動かない回路と格闘したりした思い出を持つガジェット好きの皆さんなら、きっと分かってくれるはずです。
「手元のPCの中で、AIが56秒間も悩み抜いて、そして盛大に間違ったコードを出してきた」
この、どこか憎めない未完成なプロセスそのものが、たまらなく面白いのです。完璧な優等生であるクラウドAIにはない、「一緒に技術の過渡期を生きている」というライブ感がそこにはあります。
実用性にはまだ遠くても、この密室での試行錯誤は私の知的好奇心を大いに刺激してくれました。
大人の秘密基地の拡張工事は、失敗の数だけ深みを増していくのです。
皆さんは、ローカルAIにどんな夢を託してみたいですか?
いつか、手元のPCだけで完璧なゲームが誕生するその日まで、私はこの愛おしい沼のほとりで、彼らとの対話を続けていこうと思います。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
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