テレワークゆり物語 (41)ネットオフィス
たとえテレワークでも、みんなで一緒に仕事をすべきだ。
テレワークの語源は、「テレ(離れて)」「ワーク(仕事)」をすること。離れて仕事をするのだけから、仕事も切り分けなくてはいけない。皆がそう考えている時に、私は違う方向を向いていた。
その理由は、自分のシャープ時代の経験にある。
社員ひとりひとりがそれぞれのスキルを磨き、協力しあって、1つの製品を作り上げていたあの頃。「会社ってなんて素晴らしいんだ」と思っていた。
しかし、結婚、妊娠、夫の転勤という状況の中、私は会社を辞めることになった。上司は私に「会社を辞めるな」と言ってくれた。私も「会社を辞めたくない」と思った。両想いだった。でも、家族と暮らすには、退職するしか選択肢がなかった。その理由は、つきつめると簡単なことだった。
毎日、会社へ通えなくなったから、辞めなくてはいけないんだ。
だったら、会社に行かなくても、働けるといいのに。
シャープ退職後、フリーライターになった私は、在宅ワーカーとなった。仕事は順調だったが、ひとりで仕事をするのが寂しかった。
一方、私と同じように、結婚やパートナーの転勤等で退職した優秀な女性たちが、身近にも、世間にも、増えてきた。
彼女たちと一緒なら、もっと大きな仕事ができるかもしれない。
たとえ離れていても、インターネットがあれば、シャープで働いていたときのように、チームで働くことができるはず。当初は「チームSOHO」という言葉を使って、在宅ワーカーと共にチームで働くことを目指し始めた。
そして行きついたのが「ネットオフィス」というコンセプトだった。
インターネット上に会社(オフィス)を作れば、そこで働く人たちは、どこに住み、どこで仕事をしていても、一緒に働くことができる。
1998年、(有)ワイズスタッフを設立する頃には、自分の中では「ネットオフィス」のイメージとカタチができていた。
2007年、内閣府の「テレワーク人口倍増アクションプラン」の資料に、「ネットオフィス」という言葉が記載される10年ほど前の話である。
なお、2007年の日経デジタルコア「ネット時評」には、以下のようなコラムも書いていた。とても長いので、お時間のある時に、どうぞ。
ちなみに、特許マニアの私は、「ネットオフィス」の商標登録を試みたが、「一般的な言葉の組み合わせなのでNG」という結果だった。爆
※冒頭の図は、当初「ネットオフィス」の説明に使っていた資料からの抜粋
