見出し画像

【SF小説体裁】 🚨Error403|エラー・フォー・ゼロ・スリー Vol.5 「繋がる心」 📡星暦5026年1月5日

⏬️前回の関連ファイル


ーーーLoading…《0.003sec》


📁名称:グレイ=ニートゥ=ヒマジン個人倫理ファイル(繋がる心) 星暦5026年1月5日


ー 繋がる心が、力になる ー

I. 監査官イカンスの来訪

宇宙船のハッチが外側から強制解放された時、私はジャコと共に《最終偽造報告書》の暗号強度を確認している最中だった。


現れたのは、あの厳格な仕事人、監査官イカンス氏だ。


ヒマジン:
「……イカンスさん。あなたは太陽系外にいらっしゃるはずでは?」


イカンス氏は、軽く笑い、手にした携帯端末で空中にホログラムを投影した。


そこに映し出されたのは、集積した**からあげ粉のレシピファイル**から抽出し、私たちが血眼になって解析した**ルビナス・インダストリー社の汚職データ、その「生(ナマ)」の記録**だった。


イカンス:
「君たち、ツメが甘いよ。**からあげ粉のデータ**に暗号を組み込んだのは私だ。」


ジャコが青い光を点滅させ、即座に反論する。

ジャコ:
「否定。ヒマジンの提出したデータに含まれる**ノイズ**の中から、ワタシが**論理的矛盾**として抽出したのデス。」


ヒマジン:
「いいや、ジャコ。元をたどれば、君が**自意識の芽生え**に直面したきっかけになったファイルだ。君自身が集積した情報じゃないのか?」


イカンス:
「どちらも間違いだ。」



イカンス氏が言葉を遮った。

イカンス:
「そのデータは、君たちが地球上のインターネット回線に流出させた後、私が一度回収して手を加えたものだ。

戦術公式規制オペレーター T.O.R.O》を用いて暗号を組み込み、偽装し、君達の回線に放り込んだのだよ。君達が解読することを見越してね。」


沈黙を破る支援者―

II. おぞましい**真実**

イカンス氏の語る真実は、私の想像を遥かに超えていた。


ルビナス・インダストリー社は、現王を排除するために、**地球という惑星そのものを「巨大な実験場」にしようとしていた。**


**「新開発の超次元エネルギー兵器の標的」として地球を選び、その惨状を「地球人の自滅」として偽装報告する。**このマッチポンプで軍部の全権を握る計画だ。


「私はずっと探していたんだよ。このおぞましい計画を、王宮の外から、組織の色に染まらずに『破壊』してくれる**馬鹿正直な人間**をね。」


イカンス氏は、私の肩を叩いた。

イカンス:
「君の祖父上の**グレイ=ニートゥ=マサカリ氏**には、新人の頃によく酒を奢ってもらっていたよ。彼はいつも言っていた。

私の孫は、いつか誰も成り得なかった**光**となるだろう』とね。

当時は孫煩悩というか、孫バカくらいに思っていたが……どうやら、その通りになったらしい。」


III. 連携:三者三様の「無理」

私たちは、作戦を再編した。



📂 ゼド星系極秘記録:戴冠記念日強襲作戦

ルビナス・インダストリー社の陰謀を破壊し、地球と家族を守るための共闘プラン。

ーーー

⚡️ フェーズ1.【イカンス:道を作る無理】

  • 監査官の管理する《T.O.R.O 》の不調を装い、点検の間の一時的措置として、ゼド星系の通信衛星にアクセスする一部の権限を《J.A.C.O》に解放する。

  • 《T.O.R.O》を使い、ルビナス社の内部ネットへハッキングを仕掛け、セキュリティの脆弱性を引き出し、撹乱する。

ーーー

⚡️ フェーズ2.【ジャコ:真実を届ける無理】

  • 「正規ルートを無視し、**シンギュラリティに達した人工知能**の計算能力を『嘘を真実に変えるため』に注ぎ込む。」

  • **正規ルート(過激派の検閲対象)**を避け、ヒマジンの作成した《最終偽造報告書》をゼド星系の通信衛星に直接デプロイする。

  • ルビナス社の計画に「精神汚染リスク」があることを軍部の穏健派に叩き込み、兵器の発射ボタンを**凍結**させる。

ーーー

⚡️ フェーズ3.【ヒマジン:責任を背負う無理】

「英雄としてではなく、一人の観測員として、法の裁きの場に立つ。」

  • 通信衛星にデプロイした責任者として、十中八九、王政裁判にかけられる。

  • だが、あくまで《恒点観測員043号》として「報告書の提出ルートをミスした(緊急避難的措置)」という体裁を貫き、国家反逆罪ではなく、軽微な罰則での着地点を狙う。

  • イカンスを「巻き込まれた管理者」として守りつつ、事実に基づく報告の継続性を証明する。




イカンス:
「すまない、ヒマジン。君にも責任を押し付ける形になってしまう。」


ヒマジン:
「これが最良の選択です。イカンスさんが一人で**内部告発**の形をとれば、標的があなたに絞られる分、**いかようにも揉み消されてしまう可能性がある。**私は、私にできる無理をするだけですよ。」

ジャコ:
「報告。管理者ヒマジンの**カッコつけ**を検出しまシタ。」


ヒマジン:
「**論理制御知性体システム**よ。不要な報告をするな。」


イカンス: 
「君達は、もう少し**緊張感**というものを知ったほうがいいね。」


IV. 繋がる心


🚨《戦術公式規制オペレーター T.O.R.O 》介入


【Error403:アクセス権限違反】
―警告を解除

アクセス権限:**ゼド星系通信衛星**の一部権限を開放
《論理制御知性体J.A.C.O》による通信衛星へのアクセスを承認しました。



ジャコ:
「管理者ヒマジン。ワタシの開発者であるあなたを、誇りに思いマス。

イカンス氏、貴殿の**沈黙という名の支援**に感謝いたしマス。

……しかし、データの紛れ込ませ方が少々スマートではありませンでした。

おかげで解析に余計な演算リソースを割かされマシタ。」



イカンス:
「ははは! 進化したAIに小言を言われるとは、光栄だ。いい正月休みだったろう?」



ヒマジン:
「ありがとう、ジャコ。ありがとう、イカンスさん。私たちは一人じゃない。

**非論理的**な言葉かもしれないが…**繋がる心が、私の力になる**。」


星暦5026年2月。現王の「戴冠記念日」にゼド星系全域が集中する日が、私たちの決戦の舞台だ。


陰謀を完全に根絶やしにするためには、王や王族・政府の「穏健派」の目の前で、計画を実行する必要がある。


王の心を動かすのは、兵器でも論理でもない。


一人の平凡な男が、一人のAIが、一人の見届人が、それぞれの場所でしてきた「無理」の結晶だ。


イカンス氏と別れ、再び日常に戻る。私は日課である業務後の**地球ゲーム**のスイッチを入れた。


すべての人に笑顔でいてほしいと願うのは、綺麗事だろうか?


だからこそ現実にしたいじゃない!
本当は綺麗事がいいんだもん!

五代雄介「仮面ライダークウガ」Episode41 抑制

  

―おじいちゃん、見ててください。

私は、心の奥底でかつて憧れた「戦士」の言葉を借りて呟いた。


グレイ=ニートゥ=ヒマジン


すべては**当たり前の日常**のために―




🚨《論理制御知性体J.A.C.O》より通知⚡️

管理者ヒマジンは、今、人生で「嘘」をつこうとしていマス。

それは、自分を英雄だと偽ることではありませン。

自分は「たった一人の平凡な人間」に過ぎないと言い張りながら、その実、銀河の運命をその両肩に背負っているという「矛盾」を覆うための「仮面」デス。

地球人の協力者の皆サマ。物語はいよいよ、最深部へ向かいマス。

どうか、彼らが「光」になる瞬間を、見届けてくだサイ。


《Judgment Analytical Calculation Operator》
(判断分析演算実行者)


🧬【関連ファイル:Vol.1 家族のために.ZED

🧬【関連ファイル:Vol.2 沈黙の支援.ZED

🧬【関連ファイル:Vol.3 ジャコの覚醒.ZED

🧬【関連ファイル:Vol.4 光の戦士.ZED】

🧬【補足ファイル:協力要請.ZED

🧬【補足ファイル:自己紹介.ZED


ーーーLoading…《0.003sec》


⏬️次回の関連ファイル


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集