「勉強じゃなくて、”勉強のやり方”を教えたかった」|第三章 間違った勉強法 息子が覚えていたのは『エ』だった話
息子が中学校入学を控えた春休み、入学式の翌日に実施されるという「実力テスト」の過去問を、軽い気持ちで解かせてみたところ、社会49点、、その他も軒並み50点台。。
危機感を感じた父が個別指導に乗り出し、「お父さん塾」がスタートするも、そもそも息子の学力がわからない、、
過去問の結果だけを頼りに、最弱科目の社会から手を付けてみたものの、都道府県が覚えられていないことが発覚。
嫌がる息子を「15分だけ」と頼み込んで、都道府県の覚え直しから開始したところまでが前回の話。
今回は、その続きの話です。
解答欄を暗記していた!?
なんだかんだで都道府県の暗記はすぐにクリアし、勢いそのまま、県庁所在地や山・川・平野といった、基本知識の詰め込み作業は続いていました。
最初は15分だけといって不満げだった息子も、少しずつ時間を延ばして、数日後には何とか30分くらいは「付き合って」くれるようになっていたと思います。
ある時、覚えたかどうかの確認テストをしていて、父は違和感を覚えました。
父「ここ、間違えてるよ。正解は『ウ』の飛騨山脈だね。」
息子「え!?でもさっき、そこは『エ』だったよ。」
父「・・??」
何かがおかしい。
何かが著しく噛み合っていない気がする。。
父「いやいや、ここ(地図を指さす)は飛騨山脈だよね。」
息子「いや、ここ(解答用紙の解答欄を指さす)はさっきは『エ』だった!」
父「・・・・(何言ってんだ?この子)」
本当に、息子が何を言っているのか、すぐには理解できませんでした。
絶対に間違っていない、という謎の自信に満ちた息子の目を見ながら、この違和感の正体を突き止めるべく、父の頭はフル回転していきました。
息子は間違っていないと言っている。
でも、間違っている。
息子は解答のほうが間違っている、と言わんばかりの自信を見せている。
いや待てよ、
さっき息子は何と言った?
「ここ(解答用紙を指さして)はさっきは『エ』だった」と言った。
「ここは『エ』だった?」
・・・もしかして、、、
この子は、地図上の山脈の位置ではなく、解答欄の記号を暗記していたのでは??
恐る恐る息子に聞いてみる。
問題用紙を見せずに、解答用紙だけを見せて、
父「じゃあ、ここ(解答用紙の空欄を指さす)は?」
息子「『イ』でしょ?合ってるよね?」
父「・・・(確かに、『イ』だ、、間違いない。この子は解答欄を暗記している)」
都道府県の暗記の時は、白地図を机の上において、父が指さしながら
「ここは?」
という聞き方をしていました。
順調に覚えていったので、次は市販の教材やネットから無料でダウンロードできる教材などを使って、問題用紙+解答用紙で解かせていました。
ここに、父の落ち度がありました。
よくよく息子から話を聞いてみると、急いでいるときや、早く終わらせたいときは、問題用紙は見ずに、解答欄の解答を上から順に呪文のように唱えて覚えていくことがあるそうです。
よく、答えだけ覚えても意味がない、と言いますが、そもそも問題用紙すら見ずに、解答欄を暗記すると言う、「解法暗記」ならぬ「解答暗記」という手法は、想像のはるか斜め上過ぎて、父には予想すらできませんでした。。
解答暗記に自信をもっている息子からすると
「さっき解答用紙のその場所は『エ』だった。」
なのです。
山地・山脈を覚えるフェーズ、という意識はありません。
やり方は間違っている。
でも、これは今の息子なりの「一生懸命」
「そんなやり方は意味がない!」
と一蹴してしまっては、息子の「がんばり」を否定してしまうことになる。
お父さん塾では、
「なんでこれができないの?」
を説明するのは、お父さんの仕事です。
なんで、このやり方ではいけないのか。
この後も次々と出てくる「なんで」を、一つ一つ、息子が納得できるように説明していくのですが、一番大変だったのは、「そもそもどこで躓いているのか」を探ることでした。
実際には、探るというより、一緒に躓きながら気づいていくことが多かったと思います(笑)
終わりの条件を明確にする!
都道府県の暗記の時は、「15分だけ」という明確な終了条件がありました。
しかし、地理だけでもかなりの量をインプットしないといけないので、ついつい父には焦りがあったのだと思います。
山・川・平野が終わったら、次は湾・海流と、次々と課題を増やそうとしていました。
どうもこの日、息子は友達とオンラインでゲームをする約束をしていたらしく、「早く終わらせたい」という理由での解答暗記モードだったようです。
この出来事をきっかけに、お父さん塾では、
「終わりの条件を明確にする」
というルールが、徐々にできていきました。
ただし、条件は時間ではなく、
「マスターしたら終わり」
が基本です。
目安の時間は定めますが、終わりの条件は時間ではなく、マスターしたら終わり。
例えば、山脈からランダムに10題出題し、9問以上正解したら終わり、のような条件が多かったと思います。
これだと、早く覚えたらその分早く終わり、早くゲームができます。
息子は、ゲームの時間を増やすため、そして、「勉強しなさい!」という外乱なくゲームの時間を満喫するため、集中して早く覚えようとします(笑)
こうなると難しいのが、その日の勉強量の調整。
理想は、頑張れば予定より少し早く終われる、ちょうどいい分量なのですが、この「ちょうどいい分量」というのが難しい。。
このあたりから、息子に教える内容を先に父が予習をするようになったのですが、わかりやすく教えるため、というよりは、「がんばれば少し早く終われる、ちょうどいい分量を決めるため」という意図の方が、この頃は強かったと思います。
少しずつ、「やる気スイッチ」とまでは言わないまでも、「言われた分はきっちりやろう」という傾向になってきた息子。
ただ、この後も、予想外のいろんなことに親子で「躓き」ながら、お父さん塾は続いていきます。
次回は、「東西南北がわからない!? 勉強以前に方角で迷子になっていた!?」あたりを書いていければと思います。
執筆後記
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
また、第一章、第二章を読んでいただいた方、「スキ」を押していただいた方、ありがとうございます。
ちょっとでもリアクションがあると、本当に励みになります。
息子にも協力してもらって、思い出しながら、確認しながら書いていますので、今回も一週間ほどかかりましたが、何となくペースをつかんできました。
次回も、一週間ほどで投稿できるように頑張ります。
次回は、息子に「東西南北」を教える話です。
「今、どっち向きに座ってる?」
”お父さん塾”の一カ月の記録を、マガジンにまとめました。
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