ライターじゃなくても役立つ「インタビュー」のテクニック:準備編
インタビューは、あらゆる仕事の基本。
意外かもしれませんが、インタビュー技術はライターやレポーターだけのものではありません。
仕事は需要と供給で成り立っていて、その「需要」をより正確に把握するためにはインタビュー技術が欠かせません。具体的にはクライアントがどのような仕事を求めているのか、それを知るためにも「インタビュー力」が役立ちます。
もちろん、ビデオポッドキャストやYouTubeコンテンツを作るのにも、note記事を作るのにもインタビュー力は不可欠です。
この連続記事シリーズでは、編集者・ライターとして数多くのミュージシャンや漫画家などのクリエイター、ビジネスパーソンたちの取材をしてきた僕の経験から、すぐに真似できるインタビューのテクニックを「インタビュー前」「インタビュー中」「インタビュー後」の3フェーズごとに紹介したいと思います。
今回は「インタビュー前」。実はここがとんでもなく重要です。
照沼健太
編集者・ライター・YouTuber。テレビ東京やNetflixのメディア運営、レディオヘッドら数々のアーティストのCD封入解説文、HIKAKIN、米津玄師、押井守、藤本タツキなどのクリエイターや多くのビジネスパーソンの取材を担当。2023年末からはYouTubeチャンネル「てけしゅん音楽情報」を運営(2025年2月末時点でチャンネル登録者数約5万人)。
ちなみに以下の押井守インタビュー解説記事の続編という側面もありますので、よかったらこちらもどうぞ!
準備なしのインタビューはありえない

インタビューはインタビュー前から始まっています。むしろ準備が50%と言っても過言ではありません。
事前に何も準備せずインタビューに臨むのは絶対NG。インタビュー対象にとっても、自分にとっても時間の無駄となる可能性が圧倒的に高まります。インタビューとは「こちらが話を伺う」ものですから、準備は相手への礼儀でもあります。
では、準備は何をするべきか。
確認:「誰のためのインタビューか?」
リサーチ:「聞かなくてもいい質問は?」
用意:「どんなことを聞きたいか」
基本はこの3つ。それぞれ解説していきます。
1.確認:「誰のためのインタビューか?」

基本中の基本ですが、これが抜けている人・記事が多い印象があります。
例えばアウトプットの形式が記事になるのだとしたら「その記事を誰に読んで欲しいのか/誰が読むのか」「どこに掲載されるのか」などを把握するのが第一歩。
これを大前提としてリサーチも準備も、インタビュー中の振る舞いも、インタビュー後のまとめ方も、何もかもが変わってきます。

「インタビュー記事」にまとめるようなメディア仕事ではなく、市場調査やクライアント要望のヒアリングだとしても同様です。
取材時に向き合うのは取材対象者=インタビュイーですが、アウトプットを通して向き合うのは読者です。
そしてもちろん「インタビュイーと読者の関係」についても想いを巡らせる必要があります。インタビュアー/ライターは、両者をつなぐ媒体/メディアです。
2.リサーチ:「聞かなくてもいい質問は?」

インタビューには「聞く必要がないけど、聞かないといけない質問」がつきもの。これをどう扱うかでインタビューの質は大きく変わってきます。
その扱いを判断するためには、まずリサーチが不可欠。具体的に何をするのかというと……
過去の発言の把握です。
インタビュー対象者がこれまでの取材やSNSでどのような発言をしているのか、今回の取材で聞きたいことを先に答えていないかを確認するのは、マスト中のマスト。
その上で「聞く必要がないけど、聞かないといけない質問」を割り出します。
これは「本当に聞きたいことを質問するためのステップ」として、あるいは「読者の予備知識とするため」に、インタビュイーがこれまで何度もしてきた話をあえてしてもらうための質問です。
そんな「無駄とも言い切れないけれども、やっぱり無駄な質問」を割り出した上で、僕はこうします。
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