【短編小説(短編連作)】春崎夜道の『夜散歩』なXmas 9 だんだん近づくクリスマス 1000字
[HL:そういえばクリスマスの始まりはお歳暮の時期と被りますね]
「にゃーむー、ご飯ですよ~」
シャクシャクと美味しそうにご飯を食べてから、にゃーむーは2人掛けのテカテカした革のソファに飛び乗って寝そべった。応接室を兼ねたこの部屋のソファでにゃーむーが寝転ぶのは所長がいないときだけだ。怒られちゃうからね。
一通り皿を片づけてにゃーむーの隣に座ると、少しだけ眠くなってきた。この席は日当たりがよくてぽかぽかして、冬でもなんだか眠たくなってしまう。バイト代が確定なら、お掃除とか資料の整理とかをしようか。その前に少しだけ仕事をしよう。そう思ってタブレットとキーボードを広げて、取材内容を軽くまとめることにした。
毎月25日発売のタウン情報神津では定期的に地域のイベントを紹介していて、クリスマス特集は先月号ですでに発売済みなんだ。今取材しているのはクリスマスに発売のお正月特集だけれど、タウン情報神津では紙面に乗り切れなかった街のリアルタイムなクリスマス情報をSNSで発信してる。
さっきノルゲンさんで取材したのは今月に入ってから始まった店内のクリスマスな装いの動画と、北野さんのご実家のあるドイツのクリスマスのお話。ドイツではクリスマスに向かう4週間のアドヴェント、つまり待降節で子供たちは数字のついたアドヴェントカレンダーの窓を1つずつ開いてその奥に隠れたチョコを食べたり絵を眺めて、食卓にはアドヴェンツクランツと呼ばれる4本の蠟燭を並べて1週ごとに1本火を灯すんだそうな。
うーん、日本とは段違いの家族単位の盛り上げ感。
北野さんはそれがない日本がつまらないと言っていた。公園通りの街並みの飾り付けの進展も似たようなものだと思ったけれど、きっとドイツでは街の飾りも大がかりなのかもしれない。
そんな記事を一通り書いてアップして、それじゃぁ片付けでも始めるかと所長のいつもの散らかりかけたデスクの周りを整えて、足元のゴミ箱を片づけようとして手を止める。そこにはガサガサと丸められた包み紙が押し込められていた。
お歳暮なら今絶賛届き中で、冷蔵や冷凍以外は奥の棚に置いてあり、中身を確認して私がお礼状を書いている。冷蔵や冷凍でもお礼状のために送り状は保管されていて、さっき見てもそれっぽいものはなかった。
じゃぁ所長に直接プレゼントか何か?
そんなこと、初めてかもしれない。少しワクワクしながらゴミ箱から包み紙を引っ張り出してみた。
to be Continued….

★次の話
そろそろテーマを何かいれようと無理やり謎を作ってみたものの、中身は全然考えていないんです。
#いつきちゃんのアドベントカレンダー
#プレゼントの包み
おじゃましますー。なるべく毎日、神津を中心に夜道ちゃんが主人公の話を書いてみようかな的な。途切れたらそれまで。
★似た系列の話
これは神津の雑なサスペンス。
#小説 #短編小説 #ショートショート #私の作品紹介 #創作大賞2026 #恋愛小説部門
