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マガジン特別編「あなたが東京のメシで『ハズレ』を引きやすい本当の理由」

 先日書いた記事「東京の食文化が乏しい(ように見えてしまう)本当の理由」は、思いのほか反響が大きかったので、それに気をよくしたわけではないのですが、調子に乗って二匹目のどじょうを狙ったわけではけっしてないのですが(信じてほしい)、今日も今日とて少し関連する話題を。

( https://x.com/rennie_m_soft/status/2049089592696209919 より引用 )

 すこし前に話題になっていた ↑ のポスト。

 たしかに東京には、東京をよく知らない人間を容赦なく罰するようなところがあります。とりあえず人が多そうな繁華街に出て、とりあえず雰囲気のよさそうな店に入ってみたら、なんか妙にスカスカの料理と、紙パックから注いだようなシャバいワインが出てきた。そんな店のくせに5000円~1万円かかった――みたいなそういうことは普通によくあります。シンプルに最悪な食事体験ですね。

 東京は人口も店の数も圧倒的なので、ちゃんと探せばいくらでもあります。ただし問題は、その「ちゃんと探せば」の部分でしょう。

 東京でただ漫然と歩いているだけでそういう店に偶然出会える確率は、地方都市や近畿圏のローカルな街のそれに比べるとかなり低い。なぜなら東京の街々は軒並み地価も家賃も高く、また人通りも多く、観光客も出張客も若者もお上りさんも集まるので、「一見客からカネを取り続けておけば成り立つ」というビジネスモデルの店が持続可能だからです。客を舐めきったクソみたいな酒や料理を出して、その客に閉口されたとしても別にどうでもいいわけです。次の一見客が無限に供給されるので。

 もっともこれは飲食店のモラルの問題というより都市構造の問題です。家賃が高い。人件費も高い。食材費も上がっている。円安とインフレで原価も上がっている。それでも駅近で、内装をそれっぽくして、SNS映えする名前をつけて、なんとなく雰囲気のよい照明にしておけば、初回客は入ってくる。こういう条件が揃ってしまうと、店は「通う人にこそ愛される店」ではなく、「知らない人を初見殺しする店」として回すのが最適解になります。そのような最適解の集積が、人びとに「刑罰」を味わわせているわけです。

 東京ってマジでこんな感じの店がそこかしこに蟻地獄のように待ち受けているので本当にロクでもないなあと思うし、これを「刑罰」というのは言い得て妙だなあと感心しきりなのですが、しかしながら私に言わせてもらうと、もっぱら東京で「罰」を受けているのは「文化資本がない人」ではなく、それとは別の資本に欠く人であるように思いました。

 東京で「刑罰」を食らいやすい人が欠いている別の資本というのはすなわち――

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