第2章 2.4 雑草・虫・微生物との共生 / 【自然農マニュアル】
こんにちは、自然農法家のてっちゃんです!
自然農法をたくさんの方が実践しやすくなるよう、情報発信をしています☀️
今回は、自然農マニュアル 第2章「2.4 雑草・虫・微生物との共生」です。
最初からご覧になりたい方は↓のマガジンをご覧ください🙇
1. 自然農法における共生の考え方
自然農法は「雑草や虫はその環境に必要だから発生するものであり、作物を育てる仲間」と考えます。
やみくもにすべて排除するのではなく、バランスを取って共存することで、土や作物の健全な循環を支えます。
2. 雑草との共生

自然農法では、雑草の利点などを以下のように考えています。
雑草の役割
土壌の表面を覆い、雨や風による浸食を防いでくれる。
根が土をほぐし、微生物のすみかを増やしてくれる。
研究例
農研機構の研究によると、被覆植物や雑草の存在は土壌有機炭素を増加させる効果が確認されています。土壌有機物は作物の収穫量に影響する重要な指標です(茨城大学 小松崎氏の研究より)。

青線の「裸地」とは、むき出しの土です。ライ麦等で被覆されている方が、土壌炭素量が高いことがわかります。
また、プラウ耕(トラクターで耕すこと)よりも不耕起のほうが土壌炭素が高くなっています。
3. 虫との共生
虫についても、雑草と同じようにその性質を理解し利点を活かすことで栽培の強い味方になります。
虫の役割
受粉を助けてくれる(ミツバチ、ハナアブなど)。
害虫を食べる天敵昆虫(テントウムシ、クモ、カマキリなど)を活かして生態系を支える。
研究例
九州大学の研究では、殺虫剤を減らした圃場で天敵昆虫の種類と数が増加し、結果的に害虫密度が安定したことが報告されています。研究例
ネオニコチノイド農薬が制限された地域では、ミツバチ群の減少率が20〜30%抑制された例が報告されています。
4. 微生物との共生
最も重要なのが、見えない仲間である「微生物」との共生です。
人も作物の土という土台の上で育ちます。スプーン一杯の土には数十億以上の微生物が詰まっていると言われます。
微生物の役割
土壌微生物は有機物を分解し、窒素・リンなどを植物が吸収できる形に変える。
根圏微生物は病原菌を抑制し、作物の免疫を高める。
研究例
東京大学の研究チームによると、不耕起+無肥料の土壌では、菌類の多様性が有意に高いことが確認されました(H. Sugiyama et al., Applied Soil Ecology, 2014)。数字で見る
リゾスフィア(根圏)における微生物多様性は、耕起区より20〜40%多いというデータもあります。
5. 大切なのはバランスをどう取るか

雑草は「全除去」より「抑制」
→ 作物の周りだけ除草するなどして、光や養分を奪われすぎないように管理する。害虫と天敵をセットで見る
→ 「虫がいる=悪」ではなく、天敵がいるかを観察する。「よく見る」だけでも学びが多い。天敵がいるなら放置も選択肢。微生物を味方につける
→ 草マルチや枯草の堆積により、微生物が豊かになり、病害が減る。また、土を耕しすぎないことで、微生物が安定する。
まとめ
自然農法は「雑草=味方」「虫=味方」「微生物=味方」であり、それぞれの役割を理解してそれを活かす農法です。
昨今では、様々な研究が進んでおり科学的にも「共生による土壌環境の向上」が裏付けられつつあります。
最後までお読みいただきありがとうございました😊✨️
👉 次回は、第2章「2.5 種の選び方と自家採種」です。お楽しみに!
