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第2章 2.2 不耕起/最小限の耕起 / 【自然農マニュアル】

こんにちは、自然農法家のてっちゃんです。
自然農法をたくさんの方が実践しやすくなるよう、情報発信をしています👨‍🌾🍀

今回は、自然農マニュアル 第2章 「2.2 不耕起/最小限の耕起」についてです。

最初からご覧になりたい方は↓のマガジンをご覧ください🙇



1. 耕すとは何か、そしてなぜ控えるのか

「耕す」とは、土を掘り返したり混ぜたりして、畝をつくったり土壌をほぐしたりする作業です。
これを「不耕起」にしたり、「最小限だけ耕す」方法にするという考え方があります。
不耕起にすることで、畑の生態系や土の微生物を壊さず、自然の力を自然のままに最大限発揮させる方法です。
一方で、その分、土が良くなるまでにはかなりの時間を要する場合もあります。
そのため、自然農法でも『不耕起/最小限の耕起』を採用してない方も多くいます。
あくまで、"自然農法の手法の一つ"と捉えておきましょう。


2. 不耕起による科学的・実証的な効果

不耕起栽培の効果について調べると様々な研究結果が見つかります。主な効果は、『土壌保全』『有機分の増加』『水はけ改善』です。

  • 不耕起を採用することで、前作の残渣(茎や葉っぱ等)が残って土の表面を保護するため、土健壌侵食(風や雨で土が流れ出ること)を80%以上削減できるという研究結果があります。侵食を防げば、土壌環境が安定し収穫量の安定などにつながります(eesi.org)

  • 耕さないことで土の表面に残った作物の残渣(わら・株など)は有機物になり、土の健康状態を向上させます。(Nature)

  • 長期間続けると、収穫量が慣行耕起と同等か、場合によってはそれを上回ることがあるという研究結果があります。例えば1996〜2019年の長期データでは、不耕起でも収穫量に有意差は見られないが、運用コスト(燃料・機械・労働力)が低いため純利益が高くなる傾向があったという分析があります。(サイエンスダイレクト)


3. メリットとデメリット

研究論文では良い結果が多く見られますが、反対に不耕起/最小限の耕起ならではの課題もあります。
主なメリット・デメリットは下記のとおりです。

主なメリット

  • 土壌を守る・自然構造を維持する:土の層構造、団粒構造、水の流れ、根の通路などを壊さない

  • コストや手間の軽減:耕す際に必要となる燃料等のコストが大幅に作業を減らせる

  • 長期的な土壌改良:有機物が蓄積され、続けるほど土が肥沃になる

  • 水リスクの耐性:雨が急に降っても水が流れにくくなる、乾燥時の保水力向上


主なデメリット

  • 雑草管理が難しくなる:耕さないぶん、雑草が生えやすい環境になるため、抑制したい場合は別の対策が必要。特に、大規模だと雑草管理の負荷が大きくなるため、不耕起は難しい。

  • 初期は収量が不安定:導入直後の土の状態を引き継ぐため、初期状態によっては当分は収穫量が安定しない

  • 病害や害虫の発生リスク:土壌をいじらない分、生態系の変化に敏感になる。病虫害に対しては大部分が自然任せになる

  • 地域・気候・土壌を選ぶ:乾燥地、粘土質、起伏地帯などでは不耕起がうまくいかない場合もある


4. 不耕起を採用する前に、考えておくこと

不耕起の最大のデメリット(リスク)は『収穫量が安定するまで相当の時間がかかる(可能性がある)』こと。
家庭菜園なら良いですが、営農して大規模面積を管理する場合は、雑草管理がかなり大変になりますので.不耕起の採用は難しいでしょう。
メリットとデメリットのバランスを考えて、自分の目的に合う場合に採用するのが良いでしょう。

  • 不耕起の「完全に耕さない」方法だけでなく、最小限の耕起を組み込むハイブリッド法で早めに収穫を安定させるのもアリ。

  • 不耕起を活かすためには、長期で続けられること雑草・害虫管理の方法、土地特性・気候条件を理解することが鍵です。


最後までお読みいただきありがとうございました✨️
次回は、第2章 「2.3 農業資材や機械の使用」です。お楽しみに!


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